Job総研、20~50代社会人の「2025年 職場の孤独実態調査」_まとめ編
パーソルキャリアが運営する調査機関「Job総研」は、職場で孤独を感じた経験とその場面、孤独感の実態に加え、職場の孤独感が及ぼす影響や対策について「2025年 職場の孤独実態調査」を実施した。実態編に引き続き対策・まとめ編を掲載する。
■職場の孤独感を拭う対策は「何もしていない」が最多、60.1%が職場以外でも孤独を「感じる」
職場で孤独を感じた経験ありと回答した人(n=399)に、職場の孤独感を拭う対策を聞くと「特に何もしていない」が30.3%で最多となり、次いで「諦めた」が23.3%、「雑談など自ら交流を試みた」が21.6%となった。また、職場以外でも孤独を感じるかと聞くと「感じる派」が60.1%で、内訳は「とても感じる」が15.5%、「感じる」が17.8%、「どちらかといえば感じる」が26.8%となった。
■3割弱が職場で孤立している人が「いる」と回答、孤独軽減に必要なのは「リラックスできる場所」
回答者全体に、職場で孤立している人はいるかを聞くと「いる」が28.9%で、「いない」が30.6%、「わからない」が40.5%となった。また、孤独軽減に必要だと思うことを聞くと「リラックスできる場所」が30.2%で最多となり、次いで「気軽に会話できる対面の場」が28.1%、「定期的な1on1面談」が21.7%となった。
【調査まとめ】
同社JobQ部 Job総研 PR担当の高木理子氏は、『今回実施した「2025年 職場の孤独実態調査」では、全体の7割が職場で孤独を感じた経験があり、特に新型コロナウイルスの5類移行後から増加傾向が見られただけでなく、2025年に入り急激に増加したことがわかりました。年代別では50代が、男女別では男性が最多となり、役職別では、中間管理職に位置する主任クラスが最多となりました。特に、職場の人との「関係の希薄さに気づいた時」や「雑談の少なさ、相談のしにくさ」などから孤独を感じることがあるようで、その要因としては、年齢・性別・価値観を含んだ「自分だけ“何か”が違う」など、周囲と比較した際に漠然と生じるものだけでなく、「頑張りが届かない」など、自ら発信しにくい内容の孤独感が挙がりました。これらの孤独感から「不安・ストレスの増加」や「帰属意識・モチベーションの低下」など、仕事やメンタルへの影響も見られます。しかし、孤独感を感じたとしても「特に何もしていない」人が多数であり、その背景には「諦め」の気持ちもあるようです。その結果「転職を考えるきっかけ」にもなるなど、職場の孤独感は退職検討理由にもなる一方で、職場には孤立していることに“気づいてもらえない人”がいることも明らかになりました。
さらに、職場で孤独を感じる人はプライベートでも孤独を感じやすいのか、また職場で感じる孤独感がプライベートにも影響しているのかなどの、傾向を深掘る余地も見えました。また、孤独感の軽減には「リラックスできる」「気軽に会話できる対面」の場が必要との回答が多かったことからも、気持ちの入替えをするための“1人になれる空間”づくりに加え、対面でカジュアルにコミュニケーションを図る機会を増やしていくことが大切と考えられる調査結果となりました。』とまとめた。
記事配信・制作協力/外食ドットビズ
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