北海道銀行、20~30代の「お金に関する意識と支出傾向」に関する調査
北海道銀行は、北海道および首都圏(1都6県)に居住する20~30代の男女を対象に「お金に関する意識と支出傾向」に関するインターネット調査を実施した。本調査では、北海道在住者の回答結果を、同世代の首都圏在住者のデータと比較することで、地域間における意識や行動の違いを明らかにした。
■北海道20代・30代男女が1ヶ月あたり自由に使える金額
1ヶ月あたりに自由に使える金額は、どの性別・年代においても「1万円以上3万円未満」が最も多く(全体の約3割)、次いで「1万円未満」で2割以上を占める結果となった。
また、20代と30代を比較すると、男性は20代よりも30代で自由に使える金額が増加しており、昇給やスキルアップによって増えていることが推測される。
首都圏の同世代と比較すると、20代男女の回答割合で、「なし~3万円未満」において北海道の方が高く、「3万円以上」において首都圏の方が高いという結果だった。北海道の20代・30代は首都圏と比べて1ヶ月あたりで自由に使える金額水準が小さいという傾向が確認された。
■北海道20代・30代男女が、やりたいことにお金を使えている意識
北海道の20代男女では、「やりたいことにお金を使えている」と感じている人よりも「使えていない」と感じている人の方が多く、約6割がやりたいことにお金を使えていないという意識の実態が明らかになった。また、北海道の30代女性においても、「使えていない」との回答が半数を超えた。これは、消費意欲はあるものの、自由に使える金額が限られているために、自分の望むような消費が難しい状況にあることを示しているものと推測される。
首都圏の同世代と比較すると、北海道の20代男女においては、「使えている」と「使えていない」のギャップが特に大きく、思うようにお金を使えないという意識が強く表れる結果となった。
■北海道20代・30代男女のお金があったらやりたいこと
「お金があったらやりたいこと」において、20代男性では「観光・旅行」「外食・食事」「趣味の道具」の回答割合がいずれも34%で並び、消費意欲の高い分野だった。20代女性では、「外食・食事」が38%と最も高く、30代男性では同じく「外食・食事」が50%と半数に達した。30代女性においては「ファッション・美容」が55.2%で最も回答が多い項目だった(「外食・食事」は5割弱で3番目に多い)。
首都圏の同世代と比較すると、いくつかの顕著な違いも確認された。20代女性においては、「観光・旅行」と回答した割合は首都圏が51.6%であるのに対し、北海道では27.2%と大きな差が確認された。一方で「推し活」と回答した割合では、首都圏が20.0%、北海道が31.5%となり、北海道の20代女性における自分の情熱・愛着の対象に向けた消費意向の強さが確認される結果となった。また、北海道の30代女性では「スキルアップ」への回答割合が、首都圏よりも高く、収入や社会的地位の向上に対する意欲が強い傾向も見受けられた。
■北海道20代・30代男女におけるお金の工夫
「やりたいことのための支出の工夫」という回答結果からは、どの性別・年代においても、「食費・生活費などを節約している」という回答が多い傾向。そして、男女ともに「クーポンやポイントサービスを利用」が高く、とりわけ男性よりも女性の方がその傾向が強いことも明確となった。
首都圏の同世代と比較すると、首都圏より北海道の方が工夫に対する意識が高い項目も浮き彫りとなった。20代男性では「食費・生活費の節約」、30代男性では「フリマアプリなどの利用」、20代・30代女性では「クーポン・ポイントサービスの利用」がそれぞれ北海道で首都圏よりも約15ポイント回答割合が高い状況だった。これらの結果から、北海道の20~30代は、限られた「自由に使えるお金」の中で、自分の楽しみや成長のために支出を工夫し、費用を捻出しようとする高い問題意識を持っているという実情が浮かび上がった。
【調査概要】
調査期間:3月19日~3月24日
調査方法:インターネット調査
調査対象:北海道および首都圏に居住する20~30代男女
サンプル数:北海道・首都圏各400サンプル
記事配信・制作協力/外食ドットビズ
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