リクルート、外食店利用時の注文ツールの利用実態・意向調査_実態編
リクルートの外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は、飲食店の人手不足で注目されているテーブルトップオーダー※1やセルフオーダー※2、テイクアウト時のモバイルオーダー※3について、消費者へのアンケート調査を実施した。外食ドットビズでは、実態編と意向編に分けて掲載する。
■外食店でのテーブルトップオーダーの利用経験率は77.4%、前回調査比では微減
外食店における人手不足等を背景に注目されている、テーブルトップオーダーやセルフオーダー、テイクアウト利用時のモバイルオーダーについて調査を行った。この種のデジタルツールの中では比較的早くから導入が進んでいたテーブルトップオーダーについては、77.4%が「利用した経験がある」という結果で、前回調査からは微減した。後述のセルフオーダーの普及と反比例の関係性にあることも考えられる。性年代別にみると、20代女性の利用経験率(88.0%)が最も高い一方で、50代男性の利用経験率(71.3%)は最も低い。また、圏域別では、首都圏での利用経験率が78.2%で最も高い。
■セルフオーダーの利用経験率は67.5%、前回調査比で10pt以上の増加
次に、近年普及してきたセルフオーダーの利用経験を尋ねた。導入され始めてからの歴史が浅い分、テーブルトップオーダーに比べると利用経験率は低いものの、67.5%が「利用した経験がある」と回答し、前回調査から10pt以上利用経験率が増加した。性年代別では、若年層ほど利用経験率が高い傾向にあり、20代女性の利用経験率(87.1%)が最も高い一方で、60 代女性の利用経験率(53.1%)は最も低く、特に女性では世代による利用経験率の差が目立つ。また、圏域別では首都圏(68.4%)が最も高い利用経験率であった。
■テイクアウト利用時のモバイルオーダーの利用経験率は50.4%
外食店のテイクアウト利用時に、WEBサイトやアプリを利用してのモバイルオーダーの利用経験を尋ねた。こちらも導入され始めてからの歴史が浅く、今回調査した種類の注文方法の中では最も利用経験率が低く50.4%。ただし、前回調査比では1.6pt増加しており、飲食店からのテイクアウトが一般化するに従い、今後定着していく可能性が高そうだ。性年代別では、セルフオーダー同様に若年層ほど利用経験率が高い傾向にあり、20・30代女性の利用経験率が7割台(20代70.0%、30代70.6%)と高い一方で、60代女性の利用経験率(30.7%)は最も低かった。
※1 テーブルトップオーダー:座席に設置された専用端末を操作しての注文
※2 セルフオーダー:二次元バーコードやアプリを活用した消費者自身のスマホでの注文
※3 テイクアウト時のモバイルオーダー:自身のスマホからの事前注文や決済等
【調査概要(本調査)】
調査内容:「外食市場調査」の中で、外食店でのテーブルトップオーダー・セルフオーダー・モバイルオーダーの利用状況や利用した際の印象、利用意向とその理由などを聴取
調査対象:三大都市圏に住む20~69歳の男女(マクロミルの登録モニター)
調査期間:8月1日~8月8日
有効回答者数:7,560件(首都圏3,897・関西圏2,003・東海圏1,660件)
※首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城)、関西圏(大阪・京都・兵庫・奈良・滋賀)、東海圏(愛知・岐阜・三重県)
記事配信・制作協力/外食ドットビズ
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