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マイナビ、10月度全国アルバイト・パート平均時給レポートを発表

マイナビは、アルバイト・パート求人情報サイト「マイナビバイト」に掲載された求人広告データを集計した2025年10月度アルバイト・パート平均時給レポートを発表。全国平均時給は、1,328円(前年同月比+56円/増減率+4.4%)と、2020年の調査開始以来最高額を更新した。
 職種(大分類)別では、1,194円(同+41円/3.6%)だった「飲食・フード」をはじめ、「販売・接客・サービス」が1,200円(同+29円/2.5%)、「アパレル・ファッション関連」が1,219円(同+111円/10.0%)、「警備・清掃・ビル管理」が1,212円(同+75/6.6%)で過去最高額を更新した。その他、前年同月比は全16職種のうち12職種が増加、4職種が減少となった。
 また、「レジャー・アミューズメント」の求人件数は、前月比1.11倍、前年同月比1.68倍となり、増加傾向にある。クリスマスや忘年会などの年末繁忙期に備え、前年よりも前倒しで求人を出す企業が増加したことが考えられる。
■「関東」は他エリアと比較して最も増加額が大きく、1,400円台への到達が目前
 エリア別平均時給をみると、「関東」1,385円(同+28円/2.1%)、「関西」1,322円(同+45円/3.5%)、「東海」1,290円(同+98円/8.2%)、「北海道・東北」1,240円(同+113円/10.0%)、「甲信越・北陸」1,268円(同+121円/10.5%)、「中国・四国」1,252円(同+141円/12.7%)、「九州・沖縄」1,236円(同+105円/9.3%)と、「関東」「関西」「中国・四国」で過去最高額となった。特に「関東」は前月比10円増となり、他エリアと比較して最も増加額が大きく、1,400円台への到達が目前となっている。
 なお、各エリアの「飲食・フード」は、「関東」が1,257円(前年同月比+3.5%)、「関西」が1,185円(同+4.0%)、「東海」が1,169円(同+3.5%)、「北海道・東北」が1,108円(同+5.6%)、「甲信越・北陸」が1,141円(同+5.1%)、「中国・四国」が1,116円(同+5.3%)、「九州・沖縄」が1,100円(同+4.0%)であった。
■都道府県TOPIC…紅葉シーズンを迎え、インバウンド需要の伸びが期待される「京都府」に着目
 紅葉のシーズンを迎え、インバウンド需要の伸びが期待される「京都府」と関西エリアに注目。「京都府」の平均時給は1,335円(前年同月比101円増)で調査開始以降最高額となった。職種別では、「飲食・フード」が1,172円(同44円増)で過去最高額を更新した。令和7年11月21日より発行される最低賃金の引上げなども平均時給の増加に影響していることが考えられる。
■平均時給の引き上げが着実に進むも、地域間や都道府県間での時給額の差は依然として残る
 同社キャリアリサーチラボ研究員の嘉嶋麻友氏は、『10月のアルバイト平均時給は1,328円となり、3ヶ月連続で過去最高額を更新しました。一部のエリアでは2025年度の最低賃金が順次発効されていることも影響していると考えられます。特に「関東」では、群馬県を除くエリアで10月1日~11月1日に発効となり、前月比で増加がみられました。増加の背景には、都心部(東京・神奈川)の時給上昇があると考えられますが、周辺地域との時給差は、高時給エリアへの越境アルバイトを促す要因となる可能性があります。
 また、職種別では、「レジャー」や「飲食」分野において求人件数の増加が見られ、クリスマスや忘年会といった年末イベントを見据えた採用の動きが広がっています。今後も年末年始や春節などの繁忙期に向けて、企業による人材確保はさらに活発になると見込まれます。さらに、最低賃金の発効を控えるエリアでは、その影響により時給の一層の上昇が進むことが期待されます。』とコメントした。

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