日本百貨店協会、2025年10月の全国百貨店売上高概況を発表

日本百貨店協会は、 70 社･ 176 店を対象に調査した 2025 年 10 月の全国百貨店売上高概況を発表。売上高は、 4668 億 7587 万円 ( 店舗調整後前年比 4.3 ％増 ) と 3 ヶ月連続で前年実績を上回り、入店客数も 2.2 ％増と 2 ヶ月ぶりにプラス転換した。インバウンド売上が 7.5 ％増と 8 ヶ月ぶりにプラスとなった他、国内売上も好調に推移した。月下旬以降の気温低下に伴い秋冬物衣料品が好調に推移したことに加え、化粧品や時計･宝飾等の高額品を含む雑貨と身のまわり品が伸長し全体を押し上げた。

インバウンド ( 免税売上 ) は、国慶節休暇 (10/1 ～ 10/8) による客数増もあり、売上高 546 億円 (7.5 ％増 /8 ヶ月ぶり / シェア 11.7 ％ ) 、購買客数 56.4 万人 (8.9 ％増 ) とともに 10 月として過去最高を記録。為替相場が円安基調に振れ、ラグジュアリーブランドのバッグ等、身のまわり品が好調に推移し、一般物品が 5.5 ％増と 8 ヶ月ぶりにプラス。化粧品、食料品を含む消耗品は 19.1 ％増と二桁増。国別では、中国、台湾が売上、購買客数共にプラス。

国内市場は、 3.9 ％増 ( シェア 88.3 ％ ) と 3 ヶ月連続プラス。 10 都市は 5.1 ％増 ( 福岡を除く 9 地区プラス ) と 3 ヶ月連続増。地方 (10 都市以外の 7 地区 ) は 4 地区 ( 関東･近畿･中国･四国 ) でプラス。都市 ( 免税売上含む ) は、インバウンド需要と高付加価値商材等が牽引し全地区で前年実績をクリア。地方 ( 免税売上含む ) は、中国、四国など 4 地区で前年実績をクリア。美術･宝飾･貴金属は二桁増。都市と地方の差は、前月より 3.0 ポイント改善した。

商品別では、主要 5 品目は全て前年実績をクリア。主力の衣料品は、月前半は高気温で秋冬物衣料品が苦戦したが、後半はセーターや、コート等のアウターが稼働。身のまわり品は、インバウンドや外商顧客等、国内外共に好調で 9 ヶ月ぶりにプラス転換。化粧品は、インバウンドで国内ブランドの複数買い等が見受けられた他、国内もスキンケア商品等人気で好調。食料品は、価格高騰影響で生鮮食品は前年割れだが、菓子は国内外の手土産等ギフト需要増で伸長。秋の味覚を取り揃えた物産展等の食品催事は集客に寄与。おせちは WEB を中心に早期受注がスタートし、堅調な滑り出し。

商品別売上高は、食料品が 1079 億 8252 万円 ( 店舗調整後･前年増減率 2.1 ％増 ) 、食堂喫茶 100 億 7083 万円 ( 同 2.2 ％増 ) 、衣料品 1337 億 3862 万円 ( 同 3.0 ％増 ) 、身のまわり品 797 億 8730 万円 ( 同 2.3 ％増 ) 、雑貨 1040 億 2822 万円 ( 同 10.6 ％増 ) 、家庭用品 146 億 4176 万円 ( 同 2.2 ％増 ) 、サービス 37 億 17 万円 ( 同 12.2 ％減 ) 、その他 129 億 2646 万円 ( 同 10.0 ％増 ) 、商品券 43 億 9569 万円 ( 同 5.7 ％減 ) であった。

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