12月の外食売上高、前年比102.1%と28ヶ月連続で前年を上回る
日本フードサービス協会 (JF) は、会員企業 ( 有効回収事業者数 197 社・店舗数 36,637 店 ) を対象とした 2018 年 12 月度の外食産業動向を発表。なお、本調査は、新規店も含めた全店データを業界全体および業態別に集計し、前年同月比を算出したもの。
12 月は、振替休日により土日祝日数が 1 日多い曜日まわりのなか、各種キャンペーンや季節商品の訴求などが奏功したところが多かった FF に牽引され、全体の売上は 102.1 %と 28 ヶ月連続して前年を上回った。一方 FR やパブ・居酒屋などでは集客に苦戦するところが多く、特にパブ・居酒屋は忘年会需要が思ったほど振るわず売上 99.4 %と前年を下回った。
全体および業態別概況は以下の通り。 ( ) は、業態合計の対前年同月比
■全体 ( 売上高 102.1 %・店舗数 100.4 %・客数 101.2 %・客単価 100.9 % )
■ファーストフード業態 ( 売上高 103.7 %・店舗数 100.4 %・客数 102.4 %・客単価 101.2 % )
全体売上は 103.7 %と前年を上回った。業種別売上高は、「洋風」は各社まちまちであったが季節商品やクリスマスのチキン販売の好調などで 105.5 %。「和風」は定食メニューの好調などで客単価が上昇し 102.7 %。「麺類」は店舗数増で 102.0 %。「持ち帰り米飯・回転寿司」は「回転寿司」でちょい飲み企画や年末需要が好調だったところもあったが、店舗減で 99.9 %。「その他」は「アイスクリーム」がクリスマスセールの好調や暖冬傾向で伸び 104.1 %となった。
■ファミリーレストラン業態 ( 売上高 100.3 %・店舗数 100.3 %・客数 99.8 %・客単価 100.5 % )
全体売上は 100.3 %とわずかに前年を上回った。業種別売上高は、「洋風」は高付加価値メニューへの支持が一定程度続いているものの、一部では携帯アプリのクーポンによる値引きもあり客単価が低下、客数の減少もあって 99.3 %となった。「和風」は暖冬傾向で鍋など季節商品が振るわないところもあり 98.9 %。「中華」は引き続きキャンペーンや店舗数増で 102.5 %。「焼き肉」は年末需要などが堅調で 103.8 %と、 25 ヶ月連続して前年を上回った。
■パブ / 居酒屋業態 ( 売上高 99.4 %・店舗数 100.5 %・客数 99.6 %・客単価 99.8 % )
飲酒業態は、近年の宴会の少人数化などもあり、忘年会需要が思ったほど伸びず、また金曜日が 1 日少ない曜日まわりで前年を下回る結果となった。「パブ・ビアホール」は、宴会需要は弱かったものの、営業時間の繰上げやハッピーアワーの強化などで、売上 100.7 %。「居酒屋」は、売上 99.0 %となった。
■ディナーレストラン業態 ( 売上高 103.0 %・店舗数 98.5 %・客数 102.0 %・客単価 101.0 % )
平日の集客や忘年会需要に苦戦したところもあったが、既存店対策強化や、大型の新店効果などにより、売上は 103.0 %となった。
■喫茶業態 ( 売上高 99.1 %・店舗数 100.8 %・客数 97.6 %・客単価 101.5 % )
商業施設立地の店が振るわないところや、朝食とランチ以外の時間帯の集客に苦戦したところがあり、売上は 99.1 %となった。
記事配信/外食ドットビズ(2019/01/28)
制作協力/外食ドットビズ