サラダクラブ、サラダの食文化の把握を目的とした「サラダ白書2025」発表
サラダクラブは、野菜の日(8月31日)に合わせ、サラダの食文化の把握を目的とした年次調査「サラダ白書2025」を発表した。今年は、「野菜・サラダの喫食実態」、「パッケージサラダ」に関する意識に加え、天候不順などを背景に昨秋から今春にかけて野菜価格が高騰し、今後も不安が広がる「キャベツ・レタスの価格高騰に関する意識」について、全国2,060人の20~69歳の男女にWebアンケート調査を行った。なお、「サラダ白書」は、2010年から毎年実施し、今回で16回目の発表となる。
■野菜不足意識は約7割、野菜不足解消に利用したい商品「パッケージサラダ」が4年連続1位に
現在の食生活で野菜不足を意識することはあるかを尋ねたところ、野菜不足を意識している割合は69%。2021年の調査から「野菜を充分に摂れている」人が22%から15%に減少し、野菜不足を意識する人が増加した。また、男性より女性の方が野菜不足の意識が強く、特に20~50代の女性は8割前後が野菜不足を意識していた。野菜不足の具体的な理由は、「野菜の価格が高いから」(40%)が最も多く、時系列で見ると2024年(24%)から大きく増加し、特に30~50代の女性が多い結果となった。これは野菜高騰下での調査が大きく影響したものと考えられる。
野菜不足を解消するために利用したい商品を尋ねたところ、「パッケージサラダ」(55%)が最も多く、次いで「出来合いのサラダ」(45%)、「惣菜」(34%)という結果となった。「パッケージサラダ」の1位は4年間続いており、女性では20~40代が高い傾向にある。
■パッケージサラダを利用するメリットは「手早く使えて便利」「安定した価格で買える」等
パッケージサラダを利用するメリットは何かを尋ねたところ、「手早くすぐに使えて便利」が47%でトップ。次いで「安定した価格で買える」(38%)、「野菜不足を手軽に解消できる」(35%)と続いた。「安定した価格で買える」は今年から加えた選択肢だが、約4割の人が回答した。
■パッケージサラダの利用タイミングは「平日の夕食」「休日の夕食」等夕食時の利用が主流
パッケージサラダを利用するタイミングでは、「平日の夕食」が69%、「休日の夕食」が58%で、夕食に利用している割合が高く、平日と休日の比較では、平日の利用が多いことがわかった。また、平日の夕食での利用は近年で最も高くなっている。性年代別でみると、男性50代は「平日の夕食」が低く、男性20代は「休日の夕食」が高くなっている。特に単身世帯での夕食の利用が87%と高い傾向にある。
■キャベツ・レタスの価格高騰を8割強が実感
キャベツやレタスの価格高騰をどのように感じているかを尋ねたところ、「キャベツやレタスの高騰を感じている」人は81%、「キャベツやレタスの原体価格が上がると、キャベツやレタスを使った加工品の価格も上がると思う」人は74%、「価格の高騰により、キャベツやレタスを買う機会が減った」人は67%という結果となった。いずれも女性高年代層や、専業主婦(女性)、夫婦のみ世帯(60代)で高い傾向にあった。
■パッケージサラダの値上げ理由で仕方ないと思う理由のトップは“異常気象”
次に、パッケージサラダの価格が上がった場合、どのような理由があれば仕方がないと受け入れられるかを尋ねたところ、「異常気象による野菜の生育への影響があるから」が58%で最も高く、次いで「農業従事者の減少による生産コストが増加しているから」(41%)、「輸送費や包装資材が値上がりしているから」(39%)が続いた。また、パッケージサラダ(キャベツ)の価格が上昇した場合に買い続けたい価格は、「20円まで」が31%と最も多く、次いで「30円まで」が25%となった。
■朝食でのパッケージサラダ登場機会は1割強で減少傾向
コロナ明け以降、朝食を家で食べる機会は減少傾向にあり、それに伴ってパッケージサラダの食卓への登場機会も減少傾向となっている。食MAPデータ※1からも朝食サラダの登場頻度は減少傾向となっており、また、朝食でサラダに使用する食材数(F値)も減少傾向で、家庭内での朝食サラダは手間をかけずにシンプルなものへと進んでいることが伺える。そして、厚生労働省の健康づくりの総合的指標「健康日本21」での野菜摂取量1日350gの目標値には程遠く、現在は256.0g(男性平均262.2g/女性平均250.6g)※2となっている。
※1サラダクラブが食MAPを使って出力
※2 厚生労働省 令和5年 国民健康・栄養調査結果の概要
記事配信・制作協力/外食ドットビズ
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