日本百貨店協会、7月の百貨店売上高は6.2％減と6ヶ月連続でマイナスに

日本百貨店協会は、70社･178店を対象に調査した2025年7月の全国百貨店売上高概況を発表。全国百貨店売上高は、4683億3146万円(店舗調整後前年比6.2％減)と6ヶ月連続のマイナスとなった。入店客数も1.7％減と8ヶ月連続で前年実績を下回った。前年、調査開始以来3番目に高い値を記録した免税売上(633億円)の高伸反動が大きく影響した。また、全国的に記録的な猛暑が続き、主要顧客層の入店客数減等マイナス要因も見られたが、夏物衣料や服飾雑貨等の盛夏商材が好調に推移し、前月より売上高は1.6ポイント、入店客数は0.3ポイント改善した。
　インバウンド(免税売上)は、7月の為替相場は多少円安に振れたものの、前年高伸反動から売上高403億円(36.3％減/シェア8.6％)と5ヶ月連続マイナス。購買客数は47万人(16.7％減)で3ヶ月連続マイナス。先月に続き、香港、韓国の購買客数の減少幅が大きいが、中国、台湾は徐々に回復傾向。
　国内市場は、1.8％減(シェア91.4％/6ヶ月連続)と先月より1.0ポイント改善。10都市1.3％減、地方(10都市以外の7地区)3.2％減と共に先月よりマイナス幅は縮小。札幌、名古屋、大阪、東北の4地区プラス。
　都市(10都市)は全地区マイナス。福岡、東京は二桁減。前年伸長した高額品の不調から身のまわり品17.6％減。夏休みの帰省やインバウンドの土産需要増等で、菓子は0.2％増。
　地方(10都市以外の7地区)は東北を除く6地区マイナス。東北は一部店舗の閉店セールが活況だったこと等もあり、プラス転換。
　商品別では主要5品目全て前年実績を下回った。昨年好調だったラグジュアリーブランドを含む身のまわり品が16.1％減と4ヶ月連続二桁減。クリアランスは規模、売上共に減少傾向。晴天、高気温により日傘、帽子、サンダル等夏物商材のほか、化粧品ではUV対策アイテムも好調。中元商戦は自家需要堅調も、全体では微減。夏休み催事はアニメ等のポップカルチャーや体験型等、各社趣向を凝らした展開で集客、売上に寄与。
　商品別売上高は、食料品が1318億3787万円(店舗調整後･前年増減率2.4％減)、食堂喫茶113億6151万円(同2.4％減)、衣料品1150億2570万円(同6.7％減)、身のまわり品758億5076万円(同16.1％減)、雑貨1012億2301万円(同2.8％減)、家庭用品155億5758万円(同3.1％減)、サービス36億9254万円(同19.6％減)、その他137億8249万円(同0.8％減)、商品券95億1555万円(同10.1％減)であった。

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