明治安田生命保険、「夏に関するアンケート調査」_夏休みの過ごし方編
明治安田生命保険は、全国の20~50代男女1,120名を対象に、夏休みを前に、夏に関するアンケート調査を6月14日~6月23日に実施した。夏休みの予算編に引き続き、夏休みの過ごし方編を掲載する。
■暑さと物価高を乗り越えて今年は“外出する夏”に!
今年の夏休みに「外出する人」は64.7%と昨年(58.5%)から6.2pt増加し、「外出しない」人は35.3%と昨年(41.5%)から6.2pt減少する結果となり、予算の最高額を更新したこともあって、2022年以降で最も“外出する夏”になった。
「外出する」と回答した人に、夏休みの過ごし方を聞いたところ、「国内旅行」(56.6%)が昨年(56.9%)と同水準で今年もトップとなった。一方で、「海外旅行」は13.5%となり、昨年(7.3%)から約2倍に増加した。旅行に行く人にその理由を聞いたところ、「毎年旅行に行っているため」が56.0%でトップとなり、2位が「家族の都合が良かったため」(17.4%)、3位が「子供に経験をさせてあげたいため」(17.2%)と続く結果となった。そのなかで、「収入が増えたため」が17.0%と、昨年(8.2%)から2倍以上に増加した。子供を中心とした家族のために毎年旅行に行く人が引き続き多数いるなかで、賃上げの効果も一定程度確認できる結果となった。
理想の夏休みの過ごし方の上位は、「国内旅行」(47.9%)、「自宅でゆっくり」(32.4%)、「海外旅行」(22.0%)という結果になった。また、子供がいる世帯のうち世帯年収別に国内または海外旅行に行く人をみてみると、世帯年収が400万円未満の世帯は国内旅行のみの37.1%にとどまり、世帯年収が400万円以上の世帯の65.3%を大幅に下回る結果になった。日本の世帯年収の中央値と言われている約400万円を境に、夏休みの旅行という子供の体験格差が少なからず生じていると言える結果となった。
■自ら望んで外出しない人が半数以上!外出しない理由は“暑さ”と“物価高”
夏休みに「外出しない人」(35.3%)に理想の夏休みの過ごし方を聞いたところ、上位は「自宅で過ごす」(56.0%)、「国内または海外旅行」(30.6%)という結果になった。また、その理由を聞くと、「暑いから」が40.5%と昨年(43.7%)から3.2pt減少も1位に。「物価が高騰しているから」が37.7%と昨年(32.7%)から5.0pt増加し2位、「出費がかさむから」が35.9%と昨年(32.7%)から3.2pt増加し3位になった。昨年に引き続き暑さが外出の最大の障壁になるとともに、長引く物価高の影響で、出費を抑えるために外出を控える傾向が昨年よりも強くなっていることが分かった。「外出しない人」の半数以上が暑さや物価高の影響を理由に、自ら望んで外出していないものの、約3割の人は夏の定番の過ごし方の旅行に、行きたいのに行けない“我慢の夏”になるという結果になった。
■エコノミストはこう見る!
明治安田総合研究所 経済調査部 エコノミスト 木村彩月氏は、『今年の夏は、海外旅行に出かける人が大きく増加しました。2022年に始まった歴史的な円安のなかで迎える夏休みも、今年でもう4度目になります。「円安が落ち着くまで様子を見よう」と、これまで海外旅行をずっと我慢してきた人の間でも、コスト上昇をやむなく受け入れ、再び海外に出かける動きが広がっているようです。また、世界的にインフレが続くなか、「今のうちに行っておこう」と考える人もいるのではないでしょうか。そうしたなか、旅費を少しでも抑えようと、食料を持参し外食を控える“節約海外旅行”を選ぶ人も目立ちます。異文化に触れ、現地の人々と交流するといった体験は、国内旅行では得がたいものです。理想の夏休みの過ごし方を見ても、海外旅行は今も根強い人気を保っています。旅行そのものを諦めてしまうのではなく、重要だと感じる部分にお金をかけ、それ以外を抑えるメリハリのあるお金の使い方で、自分のやりたいことを叶える人が増えているようです。』とコメントした。
記事配信・制作協力/外食ドットビズ
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