9月の外食売上高、前年比103.0％と25ヶ月連続で前年を上回る

日本フードサービス協会 (JF) は、会員企業 ( 有効回収事業者数 199 社･店舗数 36,602 店 ) を対象とした 2018 年 9 月度の外食産業動向を発表。なお、本調査は、新規店も含めた全店データを業界全体および業態別に集計し、前年同月比を算出したもの。

9 月は、北海道胆振東部地震や 2 度の台風上陸など自然災害に見舞われ、休業や営業短縮を余儀なくされた店舗が少なくなかった。特に近畿や首都圏の交通機関の計画運休により大消費地の客足にも影響したが、前年より土日祝日数が 2 日多い曜日周りから、全体の客数は 100.2 ％とわずかだが前年を上回った。売上は、価格改定や各社各様のキャンペーン、季節メニューの訴求等により客単価の上昇が続いており、 103.0 ％と 25 ヶ月連続して前年を上回った。
全体および業態別概況は以下の通り。 ( ) は、業態合計の対前年同月比
■全体 ( 売上高 103.0 ％･店舗数 100.3 ％･客数 100.2 ％･客単価 102.7 ％ )
■ファーストフード業態 ( 売上高 104.1 ％･店舗数 100.1 ％･客数 101.1 ％･客単価 103.0 ％ )
　全体売上は 104.1 ％と前年を上回った。業種別売上高は、｢洋風｣は季節限定商品の好調やサイドメニュー訴求などで単価が上昇し 104.3 ％。｢和風｣は他業態とコラボした割引キャンペーンなどで客数が堅調で 106.1 ％。｢麺類｣はクーポン配布の影響で客単価が若干下がり 99.8 ％に。｢持ち帰り米飯･回転寿司｣は季節商品の前倒し販売等による単価上昇で 102.7 ％。｢その他｣は｢カレー｣｢アイスクリーム｣が TVCM やメディア露出などで客数を伸ばし 108.2 ％となった。
■ファミリーレストラン業態 ( 売上高 102.8 ％･店舗数 100.6 ％･客数 100.4 ％･客単価 102.4 ％ )
　全体売上は 102.8 ％と前年を上回った。業種別売上高は、｢洋風｣｢和風｣は自然災害などで客数減も、引き続く客単価上昇でそれぞれ 102.4 ％、 100.3 ％と前年を確保。｢中華｣はキャンペーン効果や価格据え置きなどで客数が増え、 104.4 ％。｢焼き肉｣は予約サイトでの割引キャンペーンなどもあり集客好調で 106.5 ％と 22 ヶ月連続して前年を上回った。
■パブ / 居酒屋業態 ( 売上高 97.0 ％･店舗数 99.9 ％･客数 97.0 ％･客単価 100.0 ％ )
　飲酒業態は全体売上 97.0 ％と 2 ヶ月ぶりに前年を下回った。｢パブ･ビアホール｣は、自然災害による野外イベントの中止などが影響し、売上は 95.3 ％。｢居酒屋｣も台風による交通機関の計画運休等が夜の営業に大きく影響し、売上は 97.5 ％となった。
■ディナーレストラン業態 ( 売上高 102.7 ％･店舗数 98.5 ％･客数 101.8 ％･客単価 100.8 ％ )
　他業態と同様に台風の影響が大きく、宴会のキャンセルや、関西国際空港の閉鎖による訪日客の減少が見られたが、大型の新店の好調などで、売上は 102.7 ％となった。
■喫茶業態 ( 売上高 98.0 ％･店舗数 101.2 ％･客数 96.2 ％･客単価 101.8 ％ )
　季節メニューなどで客単価上昇も、相次ぐ自然災害で客数減、売上は 98.0 ％となった。

記事配信／外食ドットビズ(2018/10/26)
制作協力／外食ドットビズ