SAPPORO 乾杯をもっとおいしく

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Pioneer #03

サッポロのカイタク
仕事と人を知る

Pioneer #03

OUTLINE

酒類に対する消費者の嗜好が多様化・分散化する中にあって、5年連続売上アップを遂げている「サッポロ生ビール黒ラベル」。その着実な伸長の要因となっているのが、「リアル体験イベント」やアンテナショップ「THE BAR」の存在だ。黒ラベルブランドの強化に向けて、これらの取り組みに携わっているメンバーが活動の今と未来を語り合う。
齋藤 愛子
マーケティング本部
ビール&RTD事業部
第2グループ
2010年入社/商学部卒
2015年からビール&RTDのブランド戦略を担う現部署に所属。2020年より黒ラベルを担当し、戦略立案、各種施策の策定・実行を受け持つ司令塔。
遠藤 雄一
外食営業本部 外食統括部
外食グループ
2009年入社/経済学部卒
業務用営業(エリア担当など)を経て、2019年春から現職。業務用の販売チャネルを統括し、黒ラベルの多様な施策を営業現場に落とし込む。
石嵜 友里香
流通営業本部 流通統括部
商品オペレーショングループ
2016年入社/文化構想学部卒
2019年秋より家庭用営業を統括する現部署に所属。ブランド戦略部門と営業現場の橋渡し役を務め、販促企画などの最適化を図っている。

※インタビュー内容は取材時のものです。

SECTION 01

旧来型のビジネスモデルから
脱却するために。

—— まずは、皆さんの取り組み内容を教えてください。

齋藤
私が所属するビール&RTD事業部は、お客様に商品の魅力をより伝えるための施策の策定や実行を担っています。その施策の一つとして、黒ラベルが体現する“完璧な生”や“大人の☆生”の世界観を体感していただく場として、2019年7月、銀座5丁目に通年型のアンテナショップ「サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR」をオープンしました。
遠藤
時を遡るとその数年前から、業務用営業の部隊では得意先である飲食店様に対して、黒ラベルの“生のうまさ”を極限まで追求し、お客様に実感していただくために「パーフェクト樽生協力店制度」という取り組みに注力してきました。また、それと並行し、ブランドを所管するビール&RTD事業部でも期間限定の「リアル体験イベント」を企画。全国各地で毎年イベントを開催し、飲食店で味わうような“生のうまさ”を一般の幅広いお客様にご体験いただくことにより、商品認知の拡大を図ってきたんです。
齋藤
そして消費者調査をした結果、リアル体験イベントが缶ビールなどの売上に寄与していることが分かったため、お客様接点のさらなる強化を図るべく、リアル体験イベントを拡充すると同時に、アンテナショップTHE BARを立ち上げることになりました。サッポロビールが全社的に、おいしいビールを造って売るだけのビジネスモデルから脱却し、お客様においしく飲んで楽しんでいただくまでの価値を設計し提供することを目指している中で、THE BARやリアル体験イベントは、まさに“飲んでもらう瞬間”までを私たちブランド側が直接演出・提供している象徴的な取り組みだと言えます。
SECTION 02

「注ぎ方一つで、
こんなに味が変わる!」
驚きと感動をカイタク。

—— 取り組みの中に採り入れた新たな試みはありますか?

齋藤
そもそもブランドの担当部署が主幹となってアンテナショップをオープンすること自体が初めての試みですが、特に注ぎ方の異なる3種類の黒ラベルをご提供している点は、THE BARならではの斬新なポイントかと思います。たとえば3つある注ぎ方のうち、一度で一気に勢いよく注ぐ「ファースト」でクオリティの高いものを出すには注ぎ手のスキルが必要なのですが、THE BARにはグループ会社のサッポロライオンからキーマンを招聘し、現場をコントロールしてもらうことにより3種類とも理想の品質が実現できています。
遠藤
黒ラベルという商品自体は同じでも、注ぎ方によってこんなに味が違うというのはお客様にとって新しい気づきであり、従来にない価値が提供できていると思いますね。
齋藤
さらにこの店舗の場合は、空間演出からサービス、フードに至るまでを私たちブランド部署が監修し、すべてを通じてお客様に“大人の生”の世界観を体感していただくことに徹底的にこだわっているのも特徴です。黒ラベルは、確かな価値基準を持ち、「良いものは良い」と語れる大人に愛されているビール。THE BARでは、そんな方々の感性にフィットする空間やサービスを形にしているんです。
石嵜
私がTHE BARに出向いた時も、会社帰りに一人で来られたようなお客様が、黒ラベルの世界観に静かに浸っている姿を見ることができ、ブランドとして訴求したいことが十分にお客様に伝わっていると感じました。
齋藤
2019年にTHE BARへ黒ラベルを体験しに来ていただいたお客様数は、約31,000人となり、アンテナショップの滑り出しは予想以上に好調でした。
SECTION 03

「ビールを飲む」から
「黒ラベルを飲む」
という認識へ。

—— THE BARやリアル体験イベントの実施によって、社外および社内にはどのような変化がもたらされているのでしょう?

齋藤
家庭用市場では、THE BARやリアル体験イベントがきっかけとなり、黒ラベルの缶をトライアルしてくださるお客様が確実に増えています。
石嵜
各地で行うリアル体験イベントにスーパーやコンビニなどの小売店バイヤーや卸の方をお招きしたことで、B to Bの観点からも接点の拡大が図れました。黒ラベルの世界観をリアルに体感いただいたことが、小売店での売場獲得や黒ラベルの露出強化にもつながって、商品の認知から購買までのいい流れがつくれています。
遠藤
THE BARやイベントでの“完璧な生”体験は、業務用にもプラスの影響をもたらしており、飲食店でも黒ラベルという銘柄を指名して飲用してくださるお客様が増加しています。つまり、お客様の認識が「ビールを飲む」から「黒ラベルを飲む」へと変化しているんです。そのような中で我々も、お客様にさらに進化したおいしさを楽しんでいただきたいと考え、2020年からパーフェクト樽生協力店様向けに「パーフェクトチェンジャー」というビールサーバー用のツールをブラッシュアップし、提供をスタート。これによりクリーミーできめ細かな泡持ちや泡の再生力が一段とアップしています。
石嵜
そのように私たちの仕事は、得意先に商品を売れば終わり、というものじゃない。その先にいるお客様にも価値提供ができると確信できたのは自分にとっても収穫で、今後への励みになっています。
遠藤
業務用営業の担当者たちも、これまでの一連の取り組みにより、「飲食店様やお客様に最高の樽生ビールを!」というモチベーションが高まっていると感じますね。
SECTION 04

業界の「当たり前」を打ち破り、
新たな市場やお客様接点を創り出したい。

—— 皆さんの取り組みにより、サッポロの未来はどのように変わっていくと思いますか?

齋藤
黒ラベルはサッポロビールのフラッグシップブランドであり、これに関わる私たちの取り組みはサッポロ商品が「誰かの、いちばん星」になるための重要な一歩だと認識しています。ですから、会社が目指す未来を実現するためにも、黒ラベルが一人ひとりのお客様にとって突き抜けた価値を持つブランドとなるよう、これからも新たな取り組みに挑戦していきたいと思っています。
遠藤
その意味では我々も引き続き、お客様目線に立ちながら外食だからこそ体感できる価値や、“感動レベル”のうまさを追求し、提案し続けていかなければならないと考えています。一方、最近は、テイクアウトを始める飲食店も増えています。今後はいっそう外食・中食・内食の壁がなくなっていくでしょうから、我々も業務用・家庭用といった枠組みを超え、得意先の業態にとらわれない発想で、お酒を楽しんでいただける場づくりをしていく必要があると思うんです。
齋藤
おっしゃる通り。私たちは自分の中に知らず知らずのうちに染みついているビール業界の「当たり前」を疑い、打破していかなければいけないですね。
遠藤
たとえば新しいサービスとしてサブスクリプションなども、商品と組み合わせてやってみたら面白いと思うことは沢山あります。
石嵜
最近は芸能人がインスタライブをやっていたりもしますので。お客様が憧れの人と一緒に飲める機会をつくることも可能かもしれません。
齋藤
「これからの新しい生活様式の下では、飲みの文化が失われていくのではないか」という議論がありますが、石嵜さんの言う通り、オンラインが機能している時代だからこそ生み出せるお酒と人の接点が色々とあるはず。世の中が困難に直面している時期だからこそ、このピンチをチャンスと捉え、新しい市場やお客様接点を創り出していきたいですね。
石嵜
前例のない企画や、業界の非常識と思われるようなことを具現化していく過程では産みの苦しみもあるでしょうが、反面、凄くチャレンジングでワクワクしますね。
FUTURE

実現したい未来

齋藤 愛子
遠藤 雄一
石嵜 友里香