6月の百貨店売上高、既存店ベースで2ヶ月ぶりに前年を上回る
日本百貨店協会は、調査対象百貨店 80 社・ 220 店の平成 30 年 6 月度の全国百貨店売上高概況を発表。 6 月の売上高は前年比 3.1 %増と 2 ヶ月ぶりに前年を上回った。
6 月は、大阪北部地震で一部店舗の営業時間減少など若干の影響があったが、下旬にスタートしたクリアランスの前倒し効果や気温上昇による季節需要の高まり、土曜日 1 日増などのプラス与件が重なり、当月の商況を好転させた。その結果、主力の衣料品が 7 ヶ月ぶりに前年をクリア。高額消費やインバウンドも引き続き好調で、中期トレンドを示す 3 ヶ月移動平均値もプラス転換した。
顧客別では、インバウンド ( シェア 5.8 % ) が、端午節休暇 (6/16 ~ 6/18) もあり約 281 億円 (52.5 %増 ) と活況に推移。国内市場 ( シェア 94.2 % /1.1 %増 ) も 7 ヶ月ぶりに前年をクリアした。
地区別では、 10 都市が 4.9 %増と 2 ヶ月ぶりにプラス。 9 地区において対前年増となった一方、地方 (10 都市以外の地区 ) は 1.0 %減と、前月 (6.1 %減 ) に比べマイナス幅は改善したものの都市と地方の格差は同水準 (5.9 ポイント ) で推移した。
商品別では、前倒しによるセール期間の増加で衣料品が 4.3 %増と高伸。細分類の紳士服 (5.5 %増 ) 、婦人服 (4.7 %増 ) 、子供服 (5.1 %増 ) いずれもプラスに転じた。身のまわり品 (6.0 %増 /6 ヶ月連続 ) は、ラグジュアリーブランドが牽引する形で好調に推移。雑貨 (9.5 %増 /19 ヶ月連続 ) も増勢を維持しており、二桁増の化粧品 (15.8 %増 ) とストック効果が続く高額商材 ( 美術・宝飾・貴金属 /6.3 %増 ) に加え、その他雑貨 (0.1 %増 ) も 14 ヶ月ぶりに前年を超えた。家庭用品では家具がプラス (5.6 %増 ) したが、売場リースの影響もあり全体ではマイナス (3.0 %減 ) 。食料品 (1.5 %減 ) は一部で改装効果が見られたものの、前年には届かなかった。
なお、商品別売上高は、食料品が 1392 億 5797 万円 ( 店舗調整後・前年増減率 1.5 %減 ) 、食堂喫茶 125 億 8132 万円 ( 同 1.2 %減 ) 、衣料品 1411 億 1960 万円 ( 同 4.3 %増 ) 、身のまわり品 634 億 9863 万円 ( 同 6.0 %増 ) 、雑貨 951 億 1973 万円 ( 同 9.5 %増 ) 、家庭用品 193 億 9091 万円 ( 同 3.0 %減 ) 、サービス 48 億 8556 万円 ( 同 0.4 %減 ) 、その他 111 億 4310 万円 ( 同 0.1 %減 ) 、商品券 160 億 4463 万円 ( 同 2.8 %減 ) だった。
記事配信/外食ドットビズ(2018/07/25)
制作協力/外食ドットビズ