8月の外食売上高、前年比102.9％と24ヶ月連続で前年を上回る

日本フードサービス協会 (JF) は、会員企業 ( 有効回収事業者数 190 社･店舗数 36,572 店 ) を対象とした 2018 年 8 月度の外食産業動向を発表。なお、本調査は、新規店も含めた全店データを業界全体および業態別に集計し、前年同月比を算出したもの。

8 月は、台風の上陸や集中豪雨、猛暑など、マイナス面もあったが、東京などで長雨の続いた前年と比べると雨天日が少なく、全体の客数は 101.0 ％となった。加えて価格改定や各社各様のキャンペーン、季節メニューの訴求等による客単価の上昇が続いており、全体売上は 102.9 ％と、 24 ヶ月連続して前年を上回った。

全体および業態別概況は以下の通り。 ( ) は、業態合計の対前年同月比
■全体 ( 売上高 102.9 ％･店舗数 100.7 ％･客数 101.0 ％･客単価 101.9 ％ )
■ファーストフード業態 ( 売上高 103.1 ％･店舗数 100.4 ％･客数 101.6 ％･客単価 101.5 ％ )

全体売上は 103.1 ％と前年を上回った。業種別売上高は、｢洋風｣はディナー時間帯のキャンペーンやお得なランチセット、季節商品などが好調で 104.1 ％。｢和風｣は夏休みの子どもを対象にしたクーポン配布やアルコール類のキャンペーンなどが奏功し、客数･客単価ともに堅調で 104.7 ％。｢麺類｣は猛暑で客足は伸びなかったが店舗増などで 100.6 ％。｢持ち帰り米飯･回転寿司｣は、店舗ごとの販売企画が奏功したところがあった他、価格改定による単価上昇で 102.7 ％。｢その他｣では、｢アイスクリーム」がゲームアプリとのコラボで大幅に伸びた昨年の反動で 98.5 ％と前年を下回った。
■ファミリーレストラン業態 ( 売上高 102.5 ％･店舗数 100.8 ％･客数 100.0 ％･客単価 102.5 ％ )

全体売上は 102.5 ％と 2 ヶ月ぶりに前年を上回った。業種別売上高は、｢洋風｣は専用のスマホアプリの活用で店内販売、デリバリーともに好調のところ、デザート販売が奏功し客単価が上昇したところなどがあり 101.2 ％。｢和風｣は猛暑の中、提供メニューの違いが明暗を分けたが、全体では客単価上昇で 101.0 ％。｢中華｣はキャンペーン効果に加えメディア露出などで客数が増え 105.7 ％。｢焼き肉｣は夏休みやお盆の帰省需要を取り込み集客好調で 105.9 ％と 21 ヶ月連続して前年を上回った。
■パブ / 居酒屋業態 ( 売上高 101.9 ％･店舗数 100.7 ％･客数 101.5 ％･客単価 100.4 ％ )

飲酒業態は、金曜日が 1 日多い曜日周りや比較的安定した天候などで、好調となった。｢パブ･ビアホール｣は、創業イベントなどが好調で売上は 101.4 ％。｢居酒屋｣は、お盆時期の集客が堅調で、売上は 102.1 ％となった。
■ディナーレストラン業態 ( 売上高 104.2 ％･店舗数 98.8 ％･客数 102.6 ％･客単価 101.6 ％ )

各社まちまちだが、大型の新店効果とお盆需要が牽引し、売上は 104.2 ％となった。
■喫茶業態 ( 売上高 101.2 ％･店舗数 101.3 ％･客数 99.4 ％･客単価 101.9 ％ )

猛暑で冷たいドリンクやかき氷など季節メニューが好調で、客単価上昇、売上は 101.2 ％となった。

記事配信／外食ドットビズ(2018/09/26)
制作協力／外食ドットビズ