ホットペッパーグルメ外食総研、外食での｢出会い｣の実態を調査

リクルートライフスタイルの外食市場に関する調査･研究機関｢ホットペッパーグルメ外食総研｣は、外食をきっかけとした出会いについてのアンケートを実施した。
■結婚相手や恋人と｢外食先で出会った｣人は 17.9 ％

現在、結婚している又は恋人がいる人の相手との出会いが｢外食先｣であったかを聞いたところ、全体では 17.9 ％の人が｢外食先で出会った｣と回答。性年代別では｢ 30 代男性｣ (31.1 ％ ) が特に高く、次いで｢ 20 代男性｣ (27.4 ％ ) だった。一方、｢結婚している人｣ (17.9 ％ ) と｢恋人がいる人｣ (18.2 ％ ) とでは大きなスコアの違いはなかった。

昨今、地方創生や観光など交流人口の拡大に向けて宿泊業や飲食業の役割が重みを増してきているが、少子高齢化対策という意味でも、出会いの 2 割近くが“外食がきっかけ”という結果は、小さくはない影響力と言えるだろう。
■直近 1 年に外食先で｢新しい出会いがあった｣人は 16.4 ％

次に、直近 1 年に外食先で“友達以上”になった｢新しい出会いがあった｣かを聞いたところ、全体では、 16.4 ％が外食先で｢新しい出会いがあった｣と回答。性年代別では男性の方が女性よりも多く、年代は若い方が相対的にスコアが高く、男女とも最も割合が少ない世代は 50 代で、逆に 60 代になると微増に転じる傾向であった。

圏域別では関西圏 (17.8 ％ ) が他の圏域より多く、逆に東海圏では 15.0 ％と少なかった。
■知り合ったきっかけは｢もともと紹介される予定だった｣が 33.6 ％で最多

直近 1 年で“友達以上”になった出会いのきっかけに関して、トップは｢同行者からの紹介｣で、うち｢もともと紹介される予定｣が 33.6 ％、｢予定はなかったが紹介された｣が 27.0 ％と、“持つべきものは友達”という結果であった。 3 位の｢相手から声をかけられた｣ (18.8 ％ ) は、｢ 20 代女性｣ (30.3 ％ ) と｢ 30 代女性｣ (28.4 ％ ) で多く、 4 位｢自分から声をかけた｣は｢ 20 代男性｣ (23.3 ％ ) や｢ 30 代男性｣ (24.2 ％ ) 、｢ 40 代男性｣ (21.7 ％ ) で高めだった。若者の草食化などが叫ばれるが、｢街コン、合コン、相席居酒屋など、はじめから出会うことが目的｣では、｢ 20 代男女｣ ( 男性 12.7 ％、女性 17.5 ％ ) で相対的にスコアが高く、若年層では出会い目的の飲み会もまだまだ健在であることが確認された。
■｢出会い率｣の高い業態、 1 位は｢ナイトクラブ、クラブ、ディスコ｣で 30.6 ％

どのような飲食店に行くと出会いの確率が高いのか、分母を過去 1 年で利用したことのある業態、分子を過去 1 年で“友達以上”の出会いがあった業態で、｢出会い率｣を算出したところ、 1 位は｢ナイトクラブ、クラブ、ディスコ｣で 30.6 ％。 50 代男性でも平均よりもかなり高い割合で出会いがあったりするのは、踊らない｢クラブ｣も含んでいるためか。 2 位は｢バー、バル、ワインバー、ビアホール、パブ｣で 14.5 ％、 3 位は｢スナック、キャバレー｣で 13.6 ％と続いた。上位はアルコール主体の業態で占められていることから、飲食店での出会いは飲酒をする人の方が確率が高いと言えそうだ。
■｢出会い率｣の高いシチュエーションは｢結婚式、二次会｣｢祝い事｣そして｢横丁｣

利用したシチュエーション別にも｢出会い率｣を算出。 1 位は｢結婚式、二次会｣ (16.3 ％ ) で、 2 位は｢バースデイパーティーなどの祝い事｣と｢横丁｣が同率 8.6 ％と続いた。｢横丁｣は、気軽なコミュニケーションが活発に行われる場としても注目されており、納得の結果と言える。 4 位は｢食フェスや飲食を含むフェス｣ (6.5 ％ ) だった。性年代別では、｢結婚式、二次会｣は、｢ 20 代男性｣ (21.6 ％ ) 、｢ 30 代男性｣ (24.3 ％ ) で出会いが多い一方、｢ 20 代女性｣ (11.2 ％ ) では逆に出会いが少ないようだ。また、｢横丁｣での出会いでは、｢ 60 代女性｣ (16.7 ％ ) が平均 (8.6 ％ ) よりかなり高いスコアであることも興味深い。昨今ブームの再生型横丁 ( 新設した横丁 ) は若者中心にターゲットを定めて集客しているような場合が多いが、旧来型の横丁 ( かつてから地域にある横丁 ) は、シニアの支持も厚く、地域内の出会いのコミュニティとして機能している側面もあるのかもしれない。

記事配信／外食ドットビズ(2018/02/16)
制作協力／外食ドットビズ