YEBISU MAGAZINE
新しいヱビスをつくる、若き醸造マスターの挑戦
弱冠36歳という若さでCREATIVE BREWの醸造責任者となった有友亮太さん。
第1弾となるNEW ORIGIN誕生には、子どもの頃に考古学者になりたかったという研究好きな有友さんならではの感性が大きく関わっていることがわかりました。
開発担当者にヱビス NEW ORIGINが誕生するまでの
物語をインタビュー。
商品に対するこだわりや開発秘話を伺いました。
2012年サッポロビール入社。サッポロビール北海道工場でビール醸造を担当した後、研究所にて酵母の研究に取り組む。
その後、ドイツへ留学し、Brewmaster(ブリューマスター)の資格を取得。帰国後は新商品開発や研究を行う。
2023年末開業予定の「YEBISU BREWERY TOKYO」の醸造を担当することが決定している。
醸造家としてビールのおいしさを追求するだけでなく、その先の体験もつくっていきたい。その想いからヱビスの醸造責任者として新たに創られた役割です。
歴史あるブランドを担当するにあたり、より当社の歴史について深く学ばなければならないと感じました。歴史や味、技術など受け継がれてきた価値を踏まえた上で、今を生きるお客様に選んでいただける商品をどう開発していけばいいのか、今でも悩みます。
きっかけはヱビスブランドの担当をするようになったことです。100年以上の歴史あるブランドを担当するにあたり、ブランドを形成する要素を調べていく中で130年以上前のホップに着目しました。
130年以上にわたりお客様に愛されてきた味わいには、歴代の醸造担当者が築き上げて受け継いできた醸造技術と、誕生当初から絶えず吟味してきた原料が大きく貢献していると考えています。今回、様々な資料を調査する中でそのことを再度確認することができました。そしてお客様に改めてお伝えしたいヱビスブランドの価値だと感じました。
1890年ヱビス発売当初の資料はほぼ残っていませんでしたが、断片的な資料が残っており、その情報を組み合わせて、開発しました。戦前までさかのぼり、東京本社のあまり人が立ち入らない地下倉庫の古い資料、静岡にある研究部門に残されたもう変色した古い研究報告書まで、紙で残っている資料は考えられる限り調査しました。その他にも原料研究所や古くから付き合いのあるホップのサプライヤーなど多くの方にご協力いただきました。
通常のヱビスビールとホップの添加方法を変えています。ホップを複数回添加する方法を採用しているのですが、複数回添加するだけでは過去に使われていた方法と変わりません。今回は、煮沸時に複数回に分けホップを添加する方法と、ワールプールホッピング※を組み合わせて、今回の主役である伝統あるホップの香りがより引き立つよう工夫しています。また、テトナンガーのほかにブレンドするホップを吟味し、バランスの良い香りを実現しています。
※ワールプールホッピング(煮沸終了後にワールプールと呼ばれる設備にホップを添加する方法。より華やかな香りを付与できる添加方法の一つ)
継承していくのは歴代の技術者が築き上げてきた技術と確かな品質。それによる味わいとお客様へ与える安心感や信頼感です。先人が築いた基盤に新たな価値を生み出すチャレンジをしていくことで、お客様にビールの奥深さや面白さを知っていただきたいです。そのチャレンジを通して我々技術者もさらに成長し、ヱビスブランドの確かな品質を進化させていくことができると思います。
新ライン「CREATIVE BREW」への想いや、
その第1弾である「NEW ORIGIN」に対する開発担当者のこだわりをご紹介します。
弱冠36歳という若さでCREATIVE BREWの醸造責任者となった有友亮太さん。
第1弾となるNEW ORIGIN誕生には、子どもの頃に考古学者になりたかったという研究好きな有友さんならではの感性が大きく関わっていることがわかりました。
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YEBISU BAR総料理長とニューオリジン開発担当者というヱビスを知り尽くした2人がニューオリジンの楽しみ方に迫ります。 開発秘話から食とのマリアージュまで、読めばニューオリジンをもっと楽しめること間違いなし!