7月の百貨店売上高、既存店ベースで2ヶ月ぶりに前年を下回る
日本百貨店協会は、調査対象百貨店 79 社・ 219 店の平成 30 年 7 月度の全国百貨店売上高概況を発表。 7 月の売上高は前年比 6.1 %減と 2 ヶ月ぶりに前年を下回った。
7 月は、夏本番を迎えて、各店積極的な集客施策を企画・展開し、高額消費やインバウンドの好調さなども業績を下支えしたが、上旬の西日本豪雨をはじめ、梅雨が明けて以降連日の猛暑、更には月末の台風 12 号上陸など異常気象のほか、クリアランスセール前倒しの影響や土曜日 1 日減などのマイナス与件から、売上・客数共に振るわず前年実績には届かなかった。
顧客別では、インバウンド ( シェア 5.3 % ) が約 272 億円 (19.8 %増 ) と 20 ヶ月連続でプラスを維持した一方、国内市場 ( シェア 94.7 % /7.2 %減 ) は 2 ヶ月ぶりに前年を下回った。また、地区別では、 10 都市が 5.1 %減とマイナスに転じ、地方 (10 都市以外の地区 ) では 8.3 %減と苦戦が続いている。
商品別では、高気温により日傘、帽子、サングラス、扇子などの盛夏商材や UV 関連商品が動いた。国内外ともに好調な化粧品 (5.3 %増 ) が牽引し、雑貨 (0.8 %増 ) は 20 ヶ月連続増となったが、セール前倒しが響いた衣料品 (11.1 %減 ) や身のまわり品 (6.3 %減 ) はマイナスに転じた。食料品 (4.2 %減 ) や売場リースの影響を受けている家庭用品 (10.4 %減 ) では対前年減が続いている。
また、百貨店業界が初めて実施した「プレミアム サマー バザール」 (7 月 27 日からのクリアランス ) は、台風の影響を受けた日を除く月末業績で、前年を上回る効果があったと報告されている。
なお、商品別売上高は、食料品が 1586 億 5987 万円 ( 店舗調整後・前年増減率 4.2 %減 ) 、食堂喫茶 141 億 2695 万円 ( 同 7.2 %減 ) 、衣料品 1446 億 1606 万円 ( 同 11.1 %減 ) 、身のまわり品 677 億 1291 万円 ( 同 6.3 %減 ) 、雑貨 925 億 6419 万円 ( 同 0.8 %増 ) 、家庭用品 205 億 3325 万円 ( 同 10.4 %減 ) 、サービス 47 億 9711 万円 ( 同 5.3 %減 ) 、その他 101 億 8974 万円 ( 同 5.0 %減 ) 、商品券 180 億 2217 万円 ( 同 8.1 %減 ) だった。
記事配信/外食ドットビズ(2018/08/23)
制作協力/外食ドットビズ