訪日外国人観光客への日本酒ツーリズムの可能性調査
NTT コム オンライン・マーケティング・ソリューションと実践女子大学の斎藤明准教授は、インターネットアンケートサービス「 NTT コム リサーチ」の海外モニター ( 米国・英国 ) を対象に、
「訪日外国人観光客への日本酒ツーリズムの可能性」について調査した。
調査の結果、訪日観光時に日本酒の酒蔵を訪問し、日本酒について学習するツアーへの参加意向が高く、訪日観光時の魅力的な観光資源として高く評価されていることが伺える結果となった。また、日本全国にある複数の日本酒の酒蔵を訪れ、
日本酒について学習するために再度日本を訪問したいとの意向も非常に高く、継続的かつ複数回の訪日観光促進策としての期待も伺える結果となった。
■訪日中の体験として日本食 ( 和食 ) が 9 割弱で最も高い。寿司、ラーメン、うどん等が人気
最近 1 年以内に観光で訪日した外国人に日本文化への関心について調査した結果、日本の文化への関心 ( 非常に関心ある+少し関心がある ) が 9 割 (92.0 % ) に達し、
関心のあるジャンルにおいては 2 人に 1 人 (50.0 % ) が日本食 ( 和食 ) に関心があると回答。
実際、訪日中に体験した内容では「日本食 ( 和食 ) 」が 88.3 %と最も高く、続いて「伝統芸能 ( 歌舞伎、能、狂言、茶道など ) 」 (66.3 % ) 、「神社・仏閣、城」 (64.4 % ) の順で多くなっている。
また、訪日中におよそ 8 割の人が、訪問した場所や体験したコト、購入したモノの「固有名詞」を SNS 上に記載していると回答しており、体験した内容や写真を SNS に投稿をしている様子が伺える。
■訪日外国人観光客にとって、日本酒の酒蔵は、魅力的な「観光資源」
訪日中に印象に残った日本食 ( 和食 ) の中で、自由回答の多い順から 3 番目に「お酒」が挙がっており、国内滞在中にも「日本酒を飲んだことがある」という人が 83.4 %、「日本酒の酒蔵に行ったことがある」という人も 6 割に上っており、
高い割合になっている。
また、日本各地にある日本酒の酒蔵は、観光客にとって、魅力的な観光資源であると思うかについて聞いたところ、「非常にそう思う」 (41.1 % ) 、「ややそう思う」 (44.8 % ) を合わせると、 85.9 %とこちらも非常に高い結果となった。
■日本酒酒蔵を訪ねるツアーへの参加意向は 8 割以上
日本酒の歴史、製法、テイスティング等の学習や体験ができる酒蔵を訪ねるツアーがあった場合の参加意向について聞いたところ、「是非参加したい」 (50.3 % ) と 5 割を超え、「やや参加したい」 (32.5 % ) を合わせると、 82.8 %と 8 割以上となっている。
■日本酒酒蔵を複数めぐり日本酒に関する「学習修了証」を取得したい意向も 8 割以上
また、日本各地にある酒蔵を複数訪ねて学習や体験することで、日本酒に関する「学習修了証」を取得できるツアーがあった場合の参加意向に関しても「是非参加したい」 (52.1 % ) は、 5 割を超え、「やや参加したい」 (29.4 % ) を合わせると、
81.5 %とこちらも 8 割を超えた。
■日本酒の酒蔵訪問・体験と日本への再訪問意向について
日本全国にある日本酒の酒蔵をめぐり体験するために、日本への再訪問意向を伺ったところ、「是非行きたい」が約 6 割 (58.9 % ) にのぼり、「やや行きたい」 (28.2 % ) を合わせると、 87.1 %と非常に高い結果となった。
【調査概要】
調査対象:「 NTT コム リサーチ」海外パネルモニター
調査方法:非公開型インターネットアンケート
調査期間: 11 月 10 日~ 11 月 16 日
有効回答者数: 162 名 ( 米国人 109 名、英国人 53 名 )
回答者の属性:性別 ( 男性 64.4 %、女性 35.6 % ) 、年代 (20 代 24.5 %、 30 代 52.8 %、 40 代 12.3 %、 50 代 6.7 %、 60 代 3.7 % )
記事配信/外食ドットビズ(2017/12/08)
制作協力/外食ドットビズ