2018年の外食市場売上高、102.3%と4年連続で前年を上回る
日本フードサービス協会(JF)は、会員企業を対象とした「外食産業市場動向調査」の2018年暦年(1月~12月)の集計結果を基に、新規店を含めた「全店データ」の業界全体・業態別前年同月比を算出し、年間動向の一指標としてまとめた。
2018年の外食需要は、5月連休後の節約志向、7月豪雨の天候不順などで伸び率が縮小したものの、年間を通して堅調に推移した。FFのうち、特に洋風が引き続き堅調に推移し、FRも客単価の上昇と依然堅調な焼き肉により売上は前年を上回った。また、「パブ/居酒屋」も前年を越えられないものの下げ止まり傾向が続いており、外食全体の売上は102.3%と4年連続で前年を上回った。
業態別の売上では、FFは3年連続、FR、「ディナーレストラン」、「喫茶」はそれぞれ7年連続して前年を上回った。一方で「パブレストラン/居酒屋」は10年連続して前年を下回った。
四半期動向では、全体の売上は第1四半期が103.6%と最も伸び率が高く、その後伸び率は縮小して推移した。業態別では、昨年に続きFF、FR、「ディナーレストラン」では全ての期で前年を上回り、全体売上の傾向と同様に第2四半期以降の伸び率は縮小した。また、「パブ/居酒屋」は不調が続いたが、第4四半期には前年を上回った。
全体の店舗数は、全ての期で前年を上回って推移した。業態別では、FFとFRが全ての期で、「喫茶」は第1~第3四半期まで、それぞれ前年を上回った。一方、「ディナーレストラン」は全ての期で、また「パブ/居酒屋」は第4四半期を除いて、それぞれ前年を下回った。
全体の客数は、年央に掛けて伸び悩み、第2四半期には前年を下回ったが、通年では前年を上回った。業態別にみると、FF、「ディナーレストラン」では全ての期で前年を上回ったが、FRは全ての期で、また「パブ/居酒屋」と「喫茶」は第4四半期以外で前年を下回った。
全体の客単価は、全ての期で前年を上回り、第4四半期に伸び率は縮小した。業態別にみると、FF、FR、「ディナーレストラン」、「喫茶」では全ての期で前年を上回った。一方、「パブ/居酒屋」は全ての期で前年を下回った。
なお、売上高・店舗数・客数・客単価の対前年比は以下の通りとなっている。
■全体:売上高102.3%・店舗数100.4%・客数100.8%・客単価101.5%
■ファーストフード業態:売上高103.3%・店舗数100.4%・客数101.7%・客単価101.5%
■ファミリーレストラン業態:売上高101.3%・店舗数100.8%・客数99.4%・客単価101.9%
■パブ/居酒屋業態:売上高98.5%・店舗数98.3%・客数98.8%・客単価99.6%
■ディナーレストラン業態:売上高103.2%・店舗数98.6%・客数102.5%・客単価100.7%
■喫茶業態:売上高100.8%・店舗数100.7%・客数99.0%・客単価101.8%
記事配信/外食ドットビズ(2019/02/04)
制作協力/外食ドットビズ