日本フードサービス協会、9月の外食売上高は22ヶ月連続で前年を上回る
日本フードサービス協会(JF=ジェフ)は、協会会員社(有効回収事業者数230社・店舗数36,406店)を対象とした外食産業市場動向調査2023年9月度の集計結果を発表した。なお、本調査は、新規店も含めた全店データを業界全体および業態別に集計し、従来の前年同月比に加えて2019年同月比も算出している。
9月は、FFでは洋風を中心に秋の季節メニュー商戦が活発で、売上好調。他の業態も月後半や土日・祝日を中心に客足好調で、外食全体の売上は115.0%、19年比では109.5%となった。インバウンド需要は引き続き堅調で、都心部・観光地を中心に外食の売上向上に寄与している。また、全体の店舗数は19年比で92.3%と依然コロナ前には及ばないが、店舗数の減少が最も大きかった「パブ・居酒屋」でも、19年比で68.1%まで回復。総じて各業態の店舗当たりの売上自体は、価格改定や直近の人流増などで引き続き回復傾向にある。
全体および業態別の対前年同月比は以下の通り、( )は2019年比
■全体【売上高115.0%(109.5%)・店舗数99.2%・客数107.5%・客単価107.0%】
■ファーストフード業態 【売上高112.6%(122.9%)・店舗数100.1%・客数105.3%・客単価106.9%】
FFの全体売上は112.6%、コロナ禍前の19年対比では122.9%となった。業種別売上は、「洋風」は、秋の季節メニューのキャンペーンが各社好調で111.6%。「和風」も、洋風と同様に秋の季節メニューが好評で116.3%。「麺類」は、長引く残暑で冷たいメニューやビール販売などで好調を維持し114.7%。「持ち帰り米飯/回転寿司」は107.6%。「その他」は、残暑で「アイスクリーム」の売れ行きが衰えず117.2%となった。
■ファミリーレストラン業態【売上高117.3%(98.4%)・店舗数98.9%・客数112.3%・客単価104.4%】
FRの全体売上は前年比117.3%、19年比は98.4%となった。業種別売上は、「洋風」は価格訴求型のキャンペーンが引き続き低価格支持層に好評で117.9%。「和風」は、敬老の日を含めた連休の家族宴会などが増え117.0%。「中華」は、残暑でビール販売が堅調120.9%。「焼き肉」は、価格改定の影響か、平日の客足に影響したところもあったが、食べ放題の店舗では売上堅調で112.6%となった。
■パブ/居酒屋業態【売上高130.0%(69.1%)・店舗数91.2%・客数118.9%・客単価109.4%】
「パブ・居酒屋」は、月後半に比較的堅調に推移し、長引く残暑によりビール販売が好調だったこともあり、売上は前年比130.0%、19年比69.1%となった。店舗数はコロナ前の7割近くにとどまっているが、店舗当たり売上は回復基調にあり、一部の繁華街では低価格訴求型の店舗なども出現しはじめた。
■ディナーレストラン業態【売上高119.3%(95.0%)・店舗数93.5%・客数112.4%・客単価106.1%】
DRは、処理水問題で客足が懸念されたインバウンド需要が概ね堅調に推移し、売上は119.3%、19年比では95.0%となった。
■喫茶業態【売上高120.0%(96.2%)・店舗数101.4%・客数109.1%・客単価109.9%】
喫茶業態は、総じて立地に関係なく緩やかな回復傾向にあり、季節メニューなどの好調により、売上は120.0%、19年比で96.2%となった。
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