9月の百貨店売上高、既存店ベースで2ヶ月連続のプラスに
日本百貨店協会は、調査対象百貨店 80 社・ 226 店の平成 29 年 9 月度の全国百貨店売上高概況を発表。既存店ベースの売上高は、 4351 億 6200 万円 ( 前年同月比 4.4 %増 ) と 2 ヶ月連続で前年実績を上回った。また、 1 ~ 9 月累計も 0.2 %増とプラスに転じた。
9 月は、気温低下で季節需要が盛り上がり、秋冬物を中心に衣料品 (2.4 %増 ) が 23 ヶ月ぶりにプラスと好調に推移した他、一段の円安株高を背景に富裕層やインバウンドの消費意欲が昂進して、高額商材が活発に動いたことなどプラス要素が重なり、増勢を強める結果となった。
顧客別では、インバウンドが 232 億円 ( シェア 5.3 % /86.4 %増 ) と過去最高の売上高を記録した他、客数 (53.4 %増 ) ・単価 (21.6 %増 ) も高伸した。さらに、国内顧客 ( シェア 94.7 % ) が 1.9 %増と前年実績をクリアしたことで、市場動向は国内外共にプラス基調を回復した。
地区別では、大都市が高額消費の活況を背景に名古屋 (13.8 %増 ) ・大阪 (13.9 %増 ) をはじめ 8 都市で前年実績を上回り、合計 6.8 %増と大きく伸びた。半面、地方 (0.8 %減 ) は減少幅を縮め前年並みまで戻してきたものの、僅かにマイナスし 5 ヶ月連続減となった。
商品別では、主要 5 品目の内、プラス回復した衣料品の他、引き続き化粧品 (28.5 %増 ) と高額商材の美術・宝飾・貴金属 (11.1 %増 ) が好調な雑貨が 16.4 %増と 10 ヶ月連続で前年をクリア。ラグジュアリーブランドを含む身のまわり品も 2 ヶ月連続のプラスとなった。
一方、引き続き不漁不作の影響で動きの鈍い生鮮食品 (2.3 %減 ) が押下げる形で、食料品 (0.6 % 減 ) が僅かに前年を下回った他、最寄品 ( 日用雑貨等 ) 需要の低価格志向などから家庭用品も 3.1 %減と振るわなかった。
なお、商品別売上高は、食料品が 1068 億 2515 万円 ( 店舗調整後・前年増減率 0.6 %減 ) 、衣料品 1344 億 4540 万円 ( 同 2.4 %増 ) 、身のまわり品 592 億 5359 万円 ( 同 4.4 %増 ) 、雑貨 882 億 4622 万円 ( 同 16.4 %増 ) 、
家庭用品 190 億 1572 万円 ( 同 3.1 %減 ) 、食堂喫茶 122 億 4399 万円 ( 同 1.8 %減 ) 、サービス 47 億 3785 万円 ( 同 1.2 %増 ) 、その他 103 億 9408 万円 ( 同 21.0 %増 ) 、商品券 79 億 6276 万円 ( 同 6.5 %減 ) だった。
記事配信/外食ドットビズ(2017/10/24)
制作協力/外食ドットビズ