meets TAITTINGER

Den × Momoko Ando

安藤 桃子が体験する「食べるシャンパン。」
あるがままの自然を受け入れるものづくりに共感。

[NEW PAIRING OF CHAMPAGNE・傳/東京都渋谷区]

和食でも「食べるシャンパン。」自然に寄り添う造りが生む味わいを重ねて。

1932年の創業以来、ワインとガストロノミーに力を注いできたシャンパーニュメゾン、テタンジェ。料理や食文化に対する深い理解と情熱は途絶えることなく、今に至るまでそのスタイルを受け継がれています。テタンジェ社の至宝ともいえるトップキュヴェが「コント・ド・シャンパーニュ」。フレッシュで洗練された果実味、熟した果実の香り。滑らかで、生き生きとした躍動感があり、グレープフルーツとスパイスのニュアンスを感じるエレガントな味わいは、料理と合わせることで、ますます味わう楽しみが広がります。

テタンジェを、料理とのペアリングで、ワンランク上の味わいに。「食べるシャンパン。」のさらなる可能性を日本料理で検証します。「コント・ド・シャンパーニュ」に合う一品を提案してくれたのは外苑前の日本料理店『傳』の長谷川 在佑氏。スペシャルなマリアージュを、映画監督の安藤 桃子さんが体験します。いわく「食の英才教育」を受けて育ったという安藤さんは、ロンドン、ニューヨークと海外で生活した経験も豊かで、現在は、高知県に拠点を持つライフスタイルにも注目が集まります。

『傳』はいわずと知れた、東京を、日本を代表する日本料理店。世界中のフーディーが注目するレストランランキング『世界のベストレストラン50』で日本人最高位の11位、アジア部門では2位を獲得し、不動の人気を誇っています。伝統を重んじながら、型に縛られない表現、プレゼンテーションにも定評あり。「食べるシャンパン。」では、どんな提案を見せてくれるのでしょうか。

  • 4種類のきのこを合わせることで、旨み、複雑味が格段に増すと同時に「今日の山の味を伝えられる」と、長谷川氏。
  • きのこの産地の近く、静岡県産富士山麓で栽培されるにこまるという米を使用。
  • あえて固めに炊いて、きのこと一緒に咀嚼することで味が深まるように仕上げる。
  • 米油で炒めることで、出汁の旨みにコクをプラスする。
  • シェフ自らが採ったきのこを惜しげもなくたっぷりと使用する。
  • 炒めたときに付く焼き目も、炊きあがったごはんの味に複雑さをもたらしてくれる。

重層的な味わいの中にある「旨み」ときのこの出汁のマリアージュ。

「上質なシャンパーニュは乾杯酒にあらず、コースを通して変化も楽しみたいもの」と、自らのシャンパーニュ観を話す長谷川氏。「コント・ド・シャンパーニュ」の味わいには、シャンパーニュに求めるものすべてが含まれていると話します。
「抜栓直後、キリッと冷やしたものを味わうと、グレープフルーツの香りやフレッシュな酸味が爽快な味わい。時間をかけ、少しずつ温度を上げていくと厚みや複雑さ、リッチなボリューム感が感じられるように。たとえ泡が消えても、上質な白ワインとして楽しめるんです」と、テイスティングの際の印象を話します。

「合わせたい料理はいくつもある」と、前置きしながら、今の季節に合わせて提案してくれたのは、土鍋で炊く「きのこの炊き込みごはん」です。
「コント・ド・シャンパーニュの重層的な味わいの中に、独特の“旨み”があることに気付き、これはきのこの出汁と相性がいいな、と思ったんです」。
毎年秋になると、可能な限り山へ出掛けるという長谷川氏。この日のきのこも、富士山麓の山で自身が採ってきたものだと話します。

「今日は“日本のポルチーニ”といわれるアカヤマドリ、ヤマドリダケモドキ、ヤマドリダケ、トランペットの4種を使っています。和食では松茸が王様のように扱われますが、ほかにも味のいいきのこはたくさんある。組み合わせによって変化する味わいも楽しんで頂きたいですし、複数のきのこを使うことで生まれる複雑さが、コント・ド・シャンパーニュとのマリアージュをより高めてくれるはずです」。

味わいが響き合い連なる好循環。温度帯の変化も合わせて。

「祖母が柳橋で料亭を営んでいたので、子供の頃から食や酒、宴席が近くにある環境で育ちました。“味を知れ”が家訓で子供の頃から、食体験の幅は広かった。成人してからはお酒も、もちろん。鍛えられましたね」。
芸能一家に育ち、両親そろってのおいしいもの好き。シャンパーニュやワインにも、若い頃から親しんできたという安藤さん。「コント・ド・シャンパーニュ」を味わって、奇しくも長谷川氏と同じ感想を抱いたと話します。

「シャンパーニュですが、味わいの軸はリッチな白ワイン。しっかりとしたボリュームもあり、味わいに充実感がありますよね」。
長谷川氏が用意した「きのこの炊き込みごはん」をひと口味わうなり「んっまい!生きててよかったー!」と、一気にテンションが上がった様子。「このきのこは何ですか?こっちは食感がシャキシャキ!」と、話しながら、箸を持つ手が止まらなくなります。
「コント・ド・シャンパーニュを口に含むと、複雑なきのこの味がまた変化する。昔からお酒はワインに限らず、“食べながら飲む”派。お酒が料理を呼び、料理がまたお酒を呼ぶ循環が理想ですが、このシャンパーニュと長谷川シェフのきのこの炊き込みごはんは、まさにドンぴしゃな組み合わせです」。

話しながらも、さらに箸を進めます。「あー、生きてて良かった」と、話しながらおかわりまでして味わう安藤さんを見て、長谷川氏の表情も緩みます。
「お米の粒が立っていて、甘みもちゃんとある。米粒の間に、きのこの傘の下に、ときどき、はっとする塩味が隠れている。こんな緩急のある味の炊き込みごはんは初めて!炊き立ても最高だったけれど、冷めてもおいしい。温度帯ごとの楽しみがあるコント・ド・シャンパーニュと共通しますね」

  • さまざまな土鍋は、素材やゲストに合わせて使い分ける。
  • 長谷川氏のきのこ愛が伝わるコレクション。
  • レセプションに飾られた絵やオブジェのモチーフは、きのこだらけだ。

自然の中で、その時あるもの全てを活かして、つくる味、生まれる作品。

「きのこを採る人じゃないと、つくれない味がある。長谷川シェフの炊き込みごはんを頂いて、しみじみそう感じました」。
安藤さんは、最後のひと口を愛おしむように味わいながら、そう話します。
「それは何よりうれしい感想です。僕自身、山に足を運んで気付かされることは、とても多いと感じているので」と、長谷川氏。
「相手は自然ですから、いつも同じものが手に入るわけではない。たくさん採れる日もあれば、そうでない日もあるし、目当てのものに出会えないときもある。でも、その状況の中で、あるものを活かしてどう料理するかが僕らの仕事だと思うんです」。
長谷川氏の言葉に、安藤さんは大きく頷きます。

「それは、シャンパーニュを始めとする、ワイン造りにもいえることですよね。ぶどうも農産物ですから、出来がいい年もそうでない年もある。ワインメーカーの方も、同じようにある状況を受け入れて、最高の仕事をされているはずです。料理もワインも自然ありき。そして自然との付き合い方が味に出る」と、長谷川氏。
「確かに、ごはんもシャンパーニュも大地の恵み。土地と人の手が繋がり、つくられたものを味わうと、素材が育まれた自然の情景が浮かびますよね」と、安藤さん。

東京から高知に拠点を移し、自然の中で暮らすようになって価値観が変わったという安藤氏は、次のように続けます。
「善悪ではなく、自分にとって自然か、そうでないかがすべての物事の判断基準になった。食でいうならオーガニックかそうでないか、などが気にならなくなったというか。情報や理屈ではなく感性が基準になるという。映画監督という仕事は、目にしたもの、触れたものすべてをいったん体の中に取り込んで、ミキサーで回してミックスジュースのような作品をつくる仕事だと思うんです。だから私自身がどんな環境で呼吸し、どんなものに触れているかで、“味が変わる”な、と。今回、長谷川シェフの料理をコント・ド・シャンパーニュと味わって、改めてそんなことを思いました。全部、つながっていますね」。

  • 安藤氏。身振り手振りを交えた話ぶりから、言葉に込める想いが伝わってくる。
  • 料理やワイン、自然から仕事観まで、あらゆる話題で盛り上がるふたり。
  • 長谷川氏。女性映画監督ときいて抱いていたイメージを完全に覆された様子だ。
  • ジャンルは違えど、プロフェッショナルとしての想いを共有したひと時に。
  • 最後は、皆で記念に一枚。チームの良さが『傳』の特徴。この瞬間だけは、安藤 桃子も「チーム 傳」の仲間入り。