- Interview 01
グランポレール チーフワインメーカー 工藤 雅義 Masayoshi Kudo
ぶどうの力を100%引き出しぶどうがなりたいワインをつくる。

グランポレールは、ぶどう品種の個性、産地の個性を大事にしたワインです。
「こういう風につくりたい」というのはワインメーカーのエゴ。それをできるだけ排除して、ぶどうの力を100%引き出すことを心がけています。
ぶどうの特長は収穫年ごとに異なるので、その特長を活かすために毎年同じ味にすることは考えていません。ぶどうの力が弱いと感じることがあっても、そんなときこそ腕の見せどころ。ぶどうの声に耳をすませて「ぶどうがなりたいワインをつくる」ことを目指しています。
 
ワインづくりは機械化できない部分が多いので、肉体的にはハードな仕事です。8月末から10月中旬までの収穫期はとくにテンションが高く、ストレスも最高潮。だからこそ、それを乗り越え、おいしいワインができたときは本当に嬉しいものです。その喜びがあるから、グランポレール発売から20年の間ワインづくりを続けてこられたのでしょう。
 
ワインはつくったらおしまい、ではありません。瓶の中で熟成し、数年後に輝きを増すことがあるので、そこが他のものづくりと大きく違う点です。出荷から数年後、偶然お店で再会した「わが子」が想定外においしくて「おまえ、こんなにおいしくなったのか!」と感動したこともあります。予測できないこともまた、ワインづくりの面白さですね。
 
ワインづくりは、ぶどう品種を決めて、苗を畑に植えることからはじまります。一人前に収穫できるまで約5年かかり、そこから特長が現れはじめ、ぶどうの力が出ておいしくなるまでにはさらに5年。そしてそこから本当の勝負がはじまります。
グランポレールは2009年に安曇野池田の畑を開き、2018年に北海道北斗市に新しい畑を開きました。今、安曇野池田の畑が真価を発揮しはじめています。北斗のメンバーはこれからいろいろ苦労すると思いますが、10年、15年後にどんな素晴らしいワインができるかを想像しながら、働いてくれていると思います。
 
今日、日本ワインの市場は広がり、国内ワイナリーも活況を呈しています。日常的にワインを楽しむ文化が日本に定着する日は、そう遠くないことでしょう。グランポレールは、そんな日常の中に自然に溶け込むワインでありたいと願っています。

- Interview 01
グランポレール 勝沼ワイナリー ワインメーカー  多田 淳 Jun Tada
広い視野を持ちつつ ぶどうの個性を細かく理解する。

グランポレールのコンセプトは「美しい日本の風土を活かしたワイン」です。
それは具体的に何なのか。私はボルドーでワインづくりを学んだので、テロワールを生かしたワイン、と解釈しています。
グランポレールには4つの産地があります。それぞれ土壌、地形、気候、関わる人が異なるため、同じ品種であっても収穫されるぶどうの個性はさまざまです。各産地に真摯に向き合い、そこで育つぶどうの 個性をしっかりと把握し、それを活かしたワインに仕上げ、お客様にお伝えする。それがワインメーカーの仕事だと考えています。
 
ワインメーカーに必要なのは、広い視野を持ちつつ、ストーリーの中で細部にまでこだわり抜くことです。世界におけるワイン、その中で日本ワインとはどんなものかを考える。さらに日本ワインの中にもさまざまな産地があり、その土壌、気候、地形とはどんなもので、それに合う品種、栽培または醸造方法は何か。ターゲットを絞っていく必要があるからこそ、はじめは広い視野を持っていることが大事だと思います。
 
ワインづくりは子育てに似ている気がします。私には二人の子供がいますが、同じ親・環境で育っているにもかかわらず、二人の個性はまったく違う。親としてはどちらの個性もしっかり伸ばしてあげたいので、それぞれの話をきちんと聞き、一人ひとりをよく見て育てようと頑張っています。
ワインづくりも同じで、同じ産地・品種であっても、個性が異なることは珍しくありません。さらに言えば、同じ畑、同じ樹に実るぶどうの中でも、そのポテンシャルは違います。それほど多様なぶどうの個性を理解することは、ワインづくりの大切な第一歩。イメージどおりにいかないこともありますが、さまざまな産地や品種を一つひとつ紐解いてゆくのは楽しいステップですし、その上ではじめて、多彩な産地・品種を活かしたグランポレールのワインが生まれるのだと思っています。

- Interview 01
グランポレール 勝沼ワイナリー ワインメーカー  久野 靖子 Yasuko Kuno 齊藤 祐二 Yuji Saito 渡邉 真介 Shinsuke Watanabe
大きな流れの中で輝き続ける グランポレールをつくりたい。

グランポレールは、多様で豊かな日本の風土を感じさせてくれるワインです。
ワインメーカーとして私たちが大切にしているのは、日本の風土と栽培家によって大切に育てられたぶどうの良さを活かしたワインづくりです。
ここグランポレール勝沼ワイナリーでは、長野や北海道の自社畑や契約畑などから収穫されたぶどうを高品質なワインにすべく、4人のワインメーカーが日々励んでいます。
ぶどう畑に立つと、その場所や時によっていつも違う空気を感じます。北海道、長野、山梨、岡山の4産地の空気感はすべて違います。気候はもちろん、その地の栽培方法、風景、そこで暮らす人々の生活が少しずつ違います。そういった違いをお客様がグランポレールを飲んだ時に感じられるようにしたい、と考えています。ただそれは、ワインを醸造するだけで実現されるものではありません。我々の手を離れたグランポレールは、多くの方の手によって大切にお客様のもとに届けられ、お楽しみいただいています。栽培家からお客様まで、携わるすべての方によってグランポレールはつくられていると考えています。私たちはその一部です。

グランポレールは20年の歴史を築いてきましたが、サッポロのワインづくりはもっと長い歴史を持っています。ワインは短期的につくれるものではないので、今私たちは、先輩たちがまいた種からできた実を刈り取らせていただいている状態です。その恩恵にあやかりながら、20年後の次の世代の人たちのために、今、私たちも種まきをすることが必要です。
その実が収穫できるころ、日本ではどんな生活が主流になり、どんなワインが求められているのか。それは誰にも予測できないことです。お肉やお魚ではなく、野菜料理に合うワイン、辛い料理に合うワインが主流になる時代が来るかもしれません。世の中の変化や多様性が加速する時代にあって、グランポレールはどんな価値観を提供していくのか。どんな時代にもお客様が求めるワインがつくれるよう、多様な技術を蓄積していくことも、グランポレール勝沼ワイナリーの仕事だと思っています。新しい試みへのチャレンジは我々の大きなミッションです。

グランポレールが、未来においてもお客様の生活に寄り添い、輝き続けられるよう、さまざまなことに取り組んでいきたいですね。

- Interview 01
グランポレール 岡山ワイナリー ワインメーカー   原田 英雄 Hideo Harada 大黒 達希 Tatsuki Oguro
想いを未来へつなぐ 広くお客様に楽しんでいただけるワインを

岡山ワイナリーはグランポレールの4産地、北海道、山梨、長野、岡山すべてからぶどうを受け入れています。岡山ワイナリーではブレンドシリーズ、キャラクターシリーズを中心に、グランポレール全体の80%以上を製造しており、グランポレールを広く全国にお届けするという役割を担っています。
4つの産地では気候も栽培している品種も異なり、収穫時期にも差があるため、仕込み期間も2か月以上と長くなります。また、入荷するぶどうはその時々で色つきや香り、甘みや酸味のバランス、成熟度などが違います。さらに入荷量も天候次第で大きく変動するなど、状況はめまぐるしく変化するため、仕込み時期は目が回る忙しさです。そんな中でも必ず行うのは、入荷したぶどうを五感を使って確認することです。そして、その時のぶどうでいかに高品質のワインをつくるか、ワインメーカー2人で相談、時には議論をして決めています。
仕込み同様、発酵と熟成管理も気が抜けません。発酵中は、発酵のスピード、香り、色、味、などから酵母がストレスなく働けているか常に確認します。熟成では、香りのピークは今なのか、もう少し熟成した方が輝けるのではないか、どのタイミングでお客様に飲んでいただくのがベストか、すべてワインに聞きながら決めています。品質の高いワインをお客様にお届けするために、常にワインと向き合っています。
グランポレールは20年の歴史を紡いできました。これからもお客様に選んでいただけるワインをつくり続けてゆくために、技術だけでなく、自分たちの想いも次の世代にしっかり引き継いでいきたいと考えています。私たちがこだわってつくったワインを、ぶどうが育った産地、つくられた年、グランポレールの歴史に想いを巡らせながら楽しんでください。

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その一本に無数の物語が紡がれてゆく。想いをつなぐ日本ワイン グランポレール GRANDE POLAIRE
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