雑誌「男の隠れ家」厳選!
大阪の名酒場、ぶらり探訪。
気取らず楽しめる一杯、
大阪・船場の繁盛店で
「サッポロサワー氷彩 1984」を味わう

前回の「浅草編」に続いて訪ねたのは、大阪・船場エリア。古くは大坂城築城のために全国から職人が集まり、船宿や料亭、両替商、呉服屋などが誕生。天下の台所として栄えた歴史・文化が今なお息づいている街です。経済・流通の中心地として栄えてきた船場は、今ではオフィス街として賑わいを見せていますが、一日の終わりには立ち飲みや居酒屋に灯がともり、人々を誘う繁盛店の姿があります。
にぎやかで庶民的、それでいて個性的。そんな大阪らしい店の空気は「サッポロサワー氷彩 1984」(以下、「氷彩」と記載)のキャラクターそのもの。気取らず、けれど味わい深く。船場の夜を歩けば、「氷彩」が似合う理由が見えてきます。
気軽に立ち寄れて、太っ腹。
船場「麒麟堂」で味わう「氷彩」
船場センタービル10号館、エスカレーターで降りてすぐの場所に
店を構える「麒麟堂」。
本町駅直結の「船場センタービル」は、1970年の大阪万博に合わせて誕生した地下街。1号館から10号館までの東西1kmにわたり約800の店舗が軒を連ね、日本有数の規模を誇る商店街として知られています。ラーメンや焼き鳥、ステーキなどが並ぶ地下のレストラン街を歩くと目移りしてしまいそうになりますが、船場センタービル10号館にある「麒麟堂」へとお邪魔しました。
平日は仕事終わりのサラリーマンで賑わう様子も、ビジネス街ならではの光景。サクッと飲食を楽しめる立ち飲みスタイルが基本ですが、店内にはテーブル席も用意されているので、ゆっくり楽しむこともできます。
黒板に書かれたおすすめメニューは、見ているだけでもお酒が進みそうです。
地下1階にあり、穴場感満載のお店に入ってみると、実家に帰ってきたかのような居心地の良さが印象的。カウンター正面にかけられたメニューを見てみると、「鮮魚のマリネ(190円)」「お造り盛り合わせ 3種(380円)」……と、あまりの安さに思わず二度見してしまいます。
ジュウジュウと焼かれていく親鳥。炭火と鶏肉の香りが食欲をそそります。
「今年で4年目になるんですが、30種近いメニューは日替わりです。定番のメニューもありますが、何にされますか?」と、店主の後藤良一さん。おばんざいや炭火焼など、どれもお酒のアテになるものばかり。「ラム肉の切り落とし ネギ塩油」と「親鳥炭火焼」が人気のメニューで、旬のものなら「いちじくチーズ」とのこと。
右から時計回りに、「いちじくチーズ(380円)」、
「親鳥炭火焼(380円)」、
「ラム肉の切り落とし ネギ塩油(400円)」、
氷彩の「ライム×ミント(450円)」。
アルコールは定番のものを各種取り揃えていますが、年齢・性別を問わずよく呑まれるのが「氷彩」だと言います。「うちでは『氷彩』をレモンやライム×ミントなどでも提供していますが、メニューに載っていないプレーンを注文されるツウなお客さんもいますね」と後藤さん。
この「氷彩」は、ワインを蒸留したホワイトブランデー仕立て(※)ならではの、まろやかで奥行きのある口当たりが魅力。派手さはなくとも、長年にわたり繁盛店を支え続けてきた“陰の立役者”であり、今も根強いファンに愛される樽詰めサワーなのです。
ホワイトブランデー一部使用。ブランデー香料を使用し、ホワイトブランデーの味わいを表現しています。
小皿で提供される料理の数々。お酒のアテに多過ぎず少な過ぎない、
ひとり飲みはこれくらいがちょうど良い。
初めにいただいたラム肉は低温調理が施され、ローストビーフのような食感。しかも、ラム特有の臭みが全くなく、ごま油やスパイスによって引き出されたラム肉本来の味は、「氷彩」のライム×ミントとよく合います。そして、いつの間にかグラスが空になったので、2杯目は「氷彩」のレモンを注文。噛むほどに旨味が滲み出てくる親鳥炭火焼をアテにすると、幸せな気持ちが込み上げてきます。
ついつい食指が伸びてしまういちじくチーズは、茶葉の香りがほのかに
感じられる紅茶×ベリーとも良く合う。
また、いちじくチーズと一緒におすすめしていただいたお酒が、こちら「氷彩」の紅茶×ベリーです。一見すると前菜やデザートのような印象ですが、これがまた美味い。まず、いちじくチーズは優しい甘みが口の中に広がり、クラッカーに乗せて食べればサクサクの食感も楽しめます。また、「氷彩」紅茶×ベリーは意外にも甘過ぎず、ベリーの爽やかな酸味がなんとも好相性。
「氷彩」といえばプレーンやレモンを頼むことが多いのですが、こんな楽しみ方があるとは……。お店のアイデアにも、「氷彩」の懐の広さにも感服です。
人情味あふれる笑顔が印象的な後藤さん。「『氷彩』は味がシンプルでクセがないから、うちみたいに日替わりで料理が変わる店でも安心しておすすめできるんです」(後藤さん)
気取らない飲み口と、太っ腹な価格設定。麒麟堂の魅力と「氷彩」の懐の深さが重なり合い、仕事帰りの一杯をより心地良くしてくれます。
お店のデータ情報
麒麟堂
土日祝は15:00 - 22:00(L.O. 21:00)
もしかして「氷彩」ってなんでも合う?
創作料理の「メシ屋 Uragaeru」で
可能性の広がりを実感
カエルの後ろ姿が描かれた「メシ屋 Uragaeru」。続いて訪ねたのは、淀屋橋駅と本町駅の中間あたりにある「メシ屋 Uragaeru」。オフィス街、しかもビルの中に店舗があるため、大人の隠れ家のような雰囲気が漂う創作料理のお店です。徒歩1分ほどの場所にイタリアンを提供する姉妹店「イタ屋 Amagaeru」もあり、2軒目で訪れるお客さんも多いのだとか。
可愛らしいカエルに誘われて入店すると、「いらっしゃいませ」と店主の日野義生さんが元気よくお出迎え。以前は俳優業もされていたという経歴の持ち主で、縁あって大阪の地で2軒の飲食店を経営されています。
接客から調理・スタッフとのコミュニケーションまで、
そつなくこなす日野さん。
「イタリアンのAmagaeruに続いての2店舗目がウチですが、今のところお店はこれ以上増やさないでおこうかと考えています。料理や会話を楽しんでいるお客さんの姿を見るのが好きなんで、完全に経営には回らずこうやって厨房に立ってます(笑)」(日野さん)
開店から2年、日野さんがお店を構えた時から「サワーは『氷彩』一択!」と決めていたほど、「氷彩」愛飲家。「お世話になった大将がいつも『氷彩』のプレーンサワーを飲んでいて、それがすごくカッコよく見えたんです」と語ります。
そんな氷彩愛溢れる日野さんに、一押しの創作料理を注文してみました。
右から時計回りに「海苔で巻いて食べる馬肉のなめろう(1,750円)」、
「自家製のお出汁で炊いた湯葉(1,200円)」、
「店主、思い出の味 おかんのゴーヤのマリネ(650円)」
と、氷彩「プレーンサワー(550円)」。
まずはお店の定番料理「海苔で巻いて食べる馬肉のなめろう」をはじめ、「自家製のお出汁で炊いた湯葉」と「店主、思い出の味 おかんのゴーヤのマリネ」を注文。料理名のセンスが光りますが、果たしてどんな料理が出てくるのか気になります。
創作料理と一緒に呑むお酒で悩みがちですが、そんな時の心強い味方が「氷彩」です。飲み方はいろいろありますが、プレーンサワーは和洋中どんな料理にも合うため迷わず注文。決して日野さんの氷彩愛に流されたわけではありません。
繊細な味の湯葉から、食べ応え十分な馬肉まで
幅広いメニューにマッチする「氷彩」。
自家製のお出汁で炊いた湯葉は、和風かと思いきや、まさかの洋風。イタリアンのブロードをベースにした出汁が使われており、濃厚で奥行きある味わいです。そこに「氷彩」のプレーンサワーを合わせると、驚くほどすっきり。繊細な味の邪魔をせず、むしろ料理の味を引き立ててくれる名脇役です。
続く「海苔で巻いて食べる馬肉のなめろう」は、想像以上の美味しさ。ひと口頬張ると、パリッとした海苔の香りの中から、馬肉のとろけるような食感とほのかな甘みが現れます。さっぱりとした「氷彩」レモンサワーと合わせたら、これがまた美味いのなんの。
予想外の美味しさにご満悦。シンプルだけど奥深い「氷彩」の味わいが
気持ち良くさせてくれます。
そして、「店主、思い出の味 おかんのゴーヤのマリネ」は、その名の通り日野さんのお母さんの味をアレンジした一品。ゴーヤのしっかりとした食感とほど良い苦味を残しつつ、酸味の効いたマリネとして見事に仕上がっています。苦味の余韻をライムサワーがリセットしてくれるため、ゴーヤのマリネ、ライムサワー、マリネ、サワー……、の無限コンボが続きます。
人柄なのか、日野さんとの会話は料理やお酒を一層美味しくさせてくれるかのよう。
「『氷彩』は料理を選ばない。プレーンでも十分に成立するし、そこから派生して幅広い飲み方を楽しめるのが魅力ですね」と日野さん。ワインや日本酒と比べて気取らず、どんな料理にもしっくり溶け込む。それこそが、この店に「氷彩」が欠かせない理由です。
ビルの中でひっそりと灯がともる「メシ屋 Uragaeru」。お店のデータ情報
メシ屋 Uragaeru
(L.O. 料理23:00・ドリンク23:30)
創業73年の「アチャコ本店」。
長い歴史が生んだ絶品たこ焼きと「氷彩」で乾杯!
「これぞ大阪!」と言わんばかりの圧倒的な存在感を放つ「アチャコ本店」。
日中はサラリーマンが行き交うビジネス街ですが、夜になると飲み屋の風情が顔を覗かせてきます。真っ赤な外観がひときわ目を引く「アチャコ本店」。その名前は、かつて人気を博した漫才師・花菱アチャコに由来し、創業から73年、地元で愛され続ける老舗です。
現在は創業者のひ孫にあたる藤木裕子さんが店を切り盛りし、昭和の香りと大阪らしい賑わいが今も息づいています。「祖父母の代から変わらない味を守りつつ、常連さんも観光で訪れる人も、気軽に楽しんでもらえるようなお店にしたいんです」と藤木さん。にぎやかな店内には笑い声が響き、まさに“大阪の酒場”の空気そのものです。
カウンター席が設けられた1階。たこ焼き器の正面にはテイクアウト用の窓も。
2階はテーブル席もあるので、
グループでも利用しやすい。
藤木さんにお店の一押しメニューを尋ねると、「定番やったら、たこ焼きですね。あとは、ギョーザとか串カツとかも人気ですね」と、大阪らしいラインアップ。お酒好きのストライクゾーンど真ん中です。
「じゃあそれで!」と勢い良く注文しようとしますが、メニューを見てびっくり仰天。なんと、たこ焼きは全25種もあるのです。30年ほど前から提供しているというたこ焼きは、ソースマヨネーズをはじめ、ポン酢やカレー、塩レモンといった変わり種のほか、お出汁でいただく明石焼き風も。定番を押さえつつ、変わり種もつまみたいので「ソースマヨ」と「バジル&ペッパー」を注文してみました。
左から「たこ焼き ソースマヨネーズ(330円)」と「ギョーザ 旨塩レモン味(550円)」。
氷彩の「ライムサワー(550円)」で乾杯。
まずは、ソースマヨネーズ味のたこ焼きから。ガス火で丁寧に焼かれているため、外はこんがり、内側は熱々ふっくらの食感が楽しめます。
ソースの甘じょっぱさが口いっぱいに広がりますが、これを気持ち良く流してくれるのが、「氷彩」のサワーです。まずはライムサワーをいただきましたが、強めの味にも良く合います。もちろん、カラッと揚げられたギョーザといただいても相性抜群。ストレートや変化球、どんなボールでもうまく受け止めてくれる、名キャッチャーのような存在です。
左から「たこ焼き バジルマヨネーズ(330円)」「豚串カツ2本(330円)」と、
氷彩「プレーンサワー(550円)」の
シンプルな味わいが絶妙にマッチ。
また、変わり種のバジルマヨ味のたこ焼きも、なかなかにイケます。バジルの爽やかな香りとマヨネーズの酸味が調和し、洋風ながらも「これもたこ焼き!」と言える一品に。2杯目に注文した「氷彩」のプレーンサワーも、やはり万能。バジルという変わり種の味に引けを取らない、すっきりとした飲みやすさで、ぐびぐびとお酒が進みます。
さらに注目したいのが、大阪の串カツ文化を代表する豚串カツ。サクッと軽い衣に、ジューシーな豚肉の旨みが閉じ込められています。濃厚なソースがしっかり絡んだひと口を「氷彩」で流し込めば、油の重たさを感じさせず、次の串へと手が伸びる。まさに、串カツを何本でも楽しめてしまう“魔法の一杯”と言ってもいいでしょう。
大阪名物「粉もん」のインパクトをうまく受け止めてくれる「氷彩」。素敵です。
「『氷彩』はずっと前から出していて、人気のドリンクなので安心してお客さんに提供できます。クセがないから、餃子やたこ焼きみたいな濃い味とも、串カツのように揚げ物とも、すっと馴染むんです」(藤木さん)
懐かしい大阪の味と、素直で軽やかな「氷彩」。変わらない味わいの中に新しい発見がある、そんな一杯を楽しめるのがアチャコ本店の魅力なのです。

お店のデータ情報
アチャコ 本店
(L.O. 料理 21:00/ドリンク 21:30)
気取らず、でも味わい深く。
「氷彩」が彩る大阪の美味しい風景
「シュワーッ」と小気味良い音とともにグラスを満たしてゆく「氷彩」。
にぎやかで庶民的、けれどどこか個性的。船場の夜を歩くと、そんな大阪らしい空気が漂っています。そんな人情の町・大阪で親しまれていたのが「氷彩」でした。
炭火焼きや粉もんといった王道の酒場料理から、繊細な出汁を利かせた創作料理まで、どんな場面にも自然になじみ、気取らず楽しませてくれる。だからこそ、お店の人もお客さんも迷わず選び続けているのでしょう。
どんな店、どんな料理にもなじむ味わいに、自然と笑みがこぼれます。
そして何より「氷彩」の魅力は、その飲みやすさにあります。強すぎず、弱すぎず、ちょうどいい心地良さで喉を潤してくれる。大げさな理由なんていらない、ただ「美味しいから飲む」というシンプルな喜びを与えてくれるのです。
繁盛店の賑わいの中で交わす一杯にも、家でひとりで飲む一杯にも同じ満足感を運んでくれる。それが「氷彩」の底力なのかもしれません。
厨房で出番を待つ「氷彩」は、繁盛店にとって縁の下の力持ち。
今回、繁盛店で様々な料理との好相性を見せてくれた「氷彩」は、今年2月から「サッポロサワー 氷彩1984」として、RTD/RTS(※)として全国で販売しています。
プレーンのままでも良し、自分好みにアレンジしても良し。ぜひ一度、ご自宅でも試してみてください。
メニューの内容、価格は取材時点のものです。
最新の情報とは異なる場合もありますので、直接お店にご確認ください。
(注1)Ready to Drink の略。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料。
(注2)Ready to Serve の略。氷やソーダなどで割るだけで楽しめるお酒。
text◎菅堅太(男の隠れ家)
photo◎小椋雄太(あかつき写房)

