5月の百貨店売上高、既存店ベースで3ヶ月ぶりのマイナス
日本百貨店協会は、調査対象百貨店 80 社・ 220 店の平成 30 年 5 月度の全国百貨店売上高概況を発表。 5 月の売上高は前年比 2.0 %減と 3 ヶ月ぶりに前年を下回った。高額消費やインバウンドは好調だったが、土曜 1 日減による入店客数への影響に加え、前月の高温による夏物需要前倒しと当月の気温低下が相まって盛夏商材の動きが鈍く、前年実績を割り込む結果となった。
顧客別では、インバウンド ( シェア 6.4 % ) が 49.0 %増の約 287 億円と好調を維持。一方、 国内市場 ( シェア 93.6 % /4.2 %減 ) は低調でマイナス幅が前月より 2.7 ポイント広がった。
地区別では、 10 都市が 0.2 %減と 10 ヶ月ぶりにマイナスに転じた。富裕層とインバウンド市場の大きい 5 地区 ( 札幌、東京、名古屋、大阪、福岡 ) はプラスしたが、他をカバーするまでには至らなかった。地方 (10 都市以外の地区 ) は 6.1 %減 (13 ヶ月連続 ) と苦戦が続いている。
商品別では、雑貨が 6.7 %増 (18 ヶ月連続 ) と堅調で、売上構成比も前月同様、全体の 2 割超となった。依然として二桁の高い伸びを示す化粧品 (10.9 %増 ) と、高級腕時計やジュエリーなどを中心とした高額商材 ( 美術・宝飾・貴金属 /7.3 %増 ) が牽引した。また、身のまわり品もラグジュアリーブランドやアクセサリーなどの装飾品が動き 0.1 %増と 5 ヶ月連続プラス。一方、回復傾向にあった衣料品は低温の影響から夏物需要が減退して 5.9 %減。食料品 (3.9 %減 ) は菓子や惣菜などが不調でマイナスが続いている。家庭用品 (0.7 %減 ) は、家具、家電がプラスしたものの、売場リースによる面積減もあり全体では前年に届かなかった。
なお、商品別売上高は、食料品が 1099 億 6909 万円 ( 店舗調整後・前年増減率 3.9 %減 ) 、食堂喫茶 125 億 2450 万円 ( 同 5.3 %減 ) 、衣料品 1404 億 756 万円 ( 同 5.9 %減 ) 、身のまわり品 624 億 6964 万円 ( 同 0.1 %増 ) 、雑貨 907 億 1151 万円 ( 同 6.7 %増 ) 、家庭用品 197 億 2466 万円 ( 同 0.7 %減 ) 、サービス 49 億 5346 万円 ( 同 6.0 %減 ) 、その他 98 億 498 万円 ( 同 4.1 %減 ) 、商品券 93 億 1327 万円 ( 同 4.1 %減 ) だった。
記事配信/外食ドットビズ(2018/06/25)
制作協力/外食ドットビズ