原料へのこだわり

原料へのこだわり

サッポロビールは世界で唯一、大麦とホップの両方を
「育種」し、「協働契約栽培」しているビール会社です。

麦芽とホップは、どちらも黒ラベルやヱビスビールの“おいしさ”のもととなる大切な原料です。大麦からつくられ、高いデンプン含量、糖化酵素力、適度なタンパク質含量など、おいしいビールに欠かせないこれらの性質をバランスよく合わせ持つのが “ビールの魂”と呼ばれている麦芽。ビールに苦味と爽快な香りを与え、 “ビールの花”と呼ばれるホップ。この“魂”と“花”は煮沸釜の中で出会い、そこからおいしいビールが生まれます。

サッポロビールは創業時より、 「選りすぐりの原料だけで、おいしいビールをつくる」という信念のもと、 “畑”から徹底的にこだわり、原料の研究を続けてきた歴史があります。現在でも“大麦とホップ、両方の育種を行い、協働契約栽培する世界で唯一のビール会社”として原料の研究に情熱を注ぎ続けています。

「育種」とは、優れた品種同士を交配して、さらに良質の品種をつくるクリエイティブな研究開発ですが、とても手間のかかる地道な活動でもあります。

サッポロビールは、原料開発研究所 原料育種開発グループ、原料ソリューショングループ(大麦) 、北海道原料研究グループ (ホップ) を拠点に、国内外の大学や研究機関、種苗会社、ホップディーラーと連携しながら新品種の開発に取り組んでいます。協働契約栽培では、サッポロビールの誇る大麦、ホップの専門家“フィールドマン”たちが、世界中の契約生産者を訪れて原料の安全性と品質のたゆまぬ改善につとめています。

大麦では、旨さ長持ち麦芽の原料であるLOXレス大麦を世界に先駆けて開発するとともに、カナダ、オーストラリア、欧州および北海道においてLOXレス大麦品種の育成に成功しています。これらの取り組みが評価され、2015年度日本育種学会賞を開発パートナーとともに受賞しています。

ホップでは、1984年に育成した“ソラチエース”をはじめ、香りに特徴のあるフレーバーホップ品種が数多く開発されています。 特にトロピカルフルーツの香りをもたらす新品種“フラノマジカル”は今後が期待されています。 これらのホップ育種を含む当社のホップ研究開発成果は、「ホップ品質の多角的な解析とその応用」として2018年度農芸化学技術賞を受賞しています。

大麦

「はるな二条」
品質の高さから“奇跡の麦"と呼ばれ、日本のビール大麦育種の礎となりました。
「きたのほし」
北海道ビール大麦としては久々の新品種として普及中。国内初のLOXレス大麦品種でもあります。
「CDC PlatinumStar」
カナダ・サスカチュワン大学との共同開発。"旨さ長持ち麦芽"の原料として活躍中です。

ホップ

「信州早生」
サッポロビールが大日本麦酒時代に開発した100年近い歴史を持つ日本の定番ホップ。
「ソラチエース」
ヒノキやカンキツ様の香りを持ち、生誕地である北海道空知郡の名前を冠した、世界のクラフトビール醸造家のあこがれの品種。
「フラノマジカル」
トロピカル・マンゴー様のパワフルな香りを持つ、日本発、新時代のユニークアロマ品種。