日本麦酒醸造会社の設立
ヱビスビール醸造場竣工
大黒様から恵比寿様へ
恵比寿の偽物出回る
1890年代ごろ、日本各地に小規模なビール醸造所が誕生。その数は100とも150ともいわれるほどです。しかし品質が悪かったのか、ほとんどの醸造所は僅か数年で姿を消してしまいます。恵比寿ビールはこうした泡沫ビールと一線を画し、輸入ビールの販売に大きな影響を与えている、と新聞が報じるような高品質でした。恵比寿ビールの知名度が高まるにつれて、偽物の恵比寿が出回るようになりました。特に1897(明治30)年からの数年間、偽恵比寿の数が増えつづけ、日本麦酒は商標侵害に係わる訴訟を何度となく行います。それだけ恵比寿ビールの人気が高かったという証拠といえます。