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外食トピックス

日本フードサービス協会、1月の外食売上高は15ヶ月連続で前年を上回る

日本フードサービス協会(JF)は、会員企業(有効回収事業者数229社・店舗数36,500店)を対象とした2024年1月度の外食産業動向を発表した。なお、本調査は、新規店も含めた全店データを業界全体および業態別に集計し、前年同月比を算出したもの。
 1月は、元日に能登半島地震があり、一部で宴会のキャンセルや観光の自粛が見られたが、主として人口の多い地域が牽引し、年末から引き続き外食需要はおおむね堅調、訪日外国人のインバウンド需要も都市部や人気の観光地を中心に好調で、外食全体の売上は前年比109.6%、19年比113.5%となった。新型コロナの「5類」移行後初めての正月は、「ハレ的」な会食で一定の需要が継続した一方、消費者の間ではよりバリューを感じられる外食の選択が進み、利便性や費用対効果(コストパフォーマンス)が優れているメニューへの支持も強い。
 全体および業態別の対前年同月比は以下の通り、(  )は2019年比
■全体【売上高109.6%(113.5%)・店舗数99.3%・客数105.2%・客単価104.2%】
■ファーストフード業態 【売上高108.9%(128.6%)・店舗数100.3%・客数104.3%・客単価104.3%】
 FFは好調が継続し、売上108.9%、19年比売上は128.6%となった。業種別売上は、「洋風」は価格改定による客単価上昇のうえに、お得キャンペーンの効果も加わり108.1%となった。「和風」は、CMの販促効果もあり、カレーや季節メニューが好調で113.3%。「麺類」は、繁華街や大型商業施設で客足が回復し112.5%。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、大都市圏の「回転寿司」が正月需要で堅調102.9%となった。「その他」は、「アイスクリーム」が全国的に暖冬傾向の中で客数が増え売れ行き好調109.0%となった。
■ファミリーレストラン業態【売上高110.7%(103.2%)・店舗数98.5%・客数107.3%・客単価103.2%】
 FRは、新年の会食需要に合わせた高価格帯商品の好調とともに、価格据え置きのバリュー商品やクーポン利用も集客に貢献し全体売上110.7%、19年比では103.2%となった。業種別売上高は、「洋風」は109.9%、「和風」は引き続きインバウンド需要が好調で113.0%。「中華」は、年始のお客様感謝キャンペーンが奏功し111.1%。「焼き肉」は、食べ放題の店舗が引き続き好調、また一部店舗では観光地のインバウンド需要が伸び109.7%。
■パブ/居酒屋業態【売上高110.1%(65.7%)・店舗数95.8%・客数107.0%・客単価102.9%】
 「パブ・居酒屋」は、忘年会需要が大きく伸びた前月の反動と、能登半島地震に衝撃を受けた消費者マインドにより、成人の日以降の平日は集客に苦戦したところもあったが、月末にかけてオフィス街立地の店を中心に中小規模の法人宴会が戻り、売上は110.1%、19年比で65.7%となった。
■ディナーレストラン業態【売上高112.0%(98.4%)・店舗数92.0%・客数106.7%・客単価105.0%】
 DRは、関西では能登半島地震の影響で宴会のキャンセルが一部で見られたが、他の地域ではインバウンド需要が堅調に推移し、売上112.0%、19年比98.4%となった。
■喫茶業態【売上高110.5%(99.8%)・店舗数100.6%・客数104.7%・客単価105.5%】
 喫茶業態は、エネルギーコストや原材料高などコストアップへの懸念は消えないが、都心部のオフィス、商店街、観光地などでは集客堅調、売上は110.5%、19年比99.8%となった。

記事配信・制作協力/外食ドットビズ

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