日本百貨店協会、1月の百貨店売上高は23ヶ月連続で前年を上回る

日本百貨店協会は、調査対象百貨店 72 社･ 180 店の 2024( 令和 6) 年 1 月度の全国百貨店売上高概況を発表。売上高は 4593 億 6425 万円 ( 店舗調整後前年比 7.1 ％増 ) 、入店客数も 5.2 ％増と、共に 23 ヶ月連続で前年を上回った。

今年の 1 月は、一部店舗において能登半島地震による影響も見られたが、インバウンドと高付加価値商材が牽引した他、コロナ 5 類移行で行動制限が無くなった初商は堅調で、各社が企画した物産展等の催事やイベントも奏功した。コロナ前の売上高 (2020 年比 ) でも 0.2 ％増とプラス基調は継続している。

顧客別では、円安などを追い風にインバウンドが 105.9 ％増 (22 ヶ月連続 / シェア 8.7 ％ ) の 399 億円と、 1 月として過去最高 (2020 年 1 月 316 億円 ) を更新し、 2020 年比でも 25.7 ％増と好調に推移した。国内市場も 2.4 ％増 (23 ヶ月連続 / シェア 91.3 ％ ) とプラスを維持している。

地区別では、インバウンドが好調な都市 (10 都市 /9.2 ％増 /28 ヶ月連続 ) が 9 地区で前年実績を超え、この内、 5 地区 ( 福岡、大阪、札幌、神戸、京都 ) で二桁増を示した。インバウンド需要が徐々に浸透してきた地方 (10 都市以外の 7 地区 /0.4 ％増 ) も、 2 ヶ月ぶりにプラスに転じた。

商品別では主要 5 品目全てで前年をクリアし、身のまわり品、雑貨、美術･宝飾･貴金属、食料品、菓子はコロナ前の実績も超えた。特に、ラグジュアリーブランドのバッグや時計、宝飾品など高額商材は、依然需要の強さに変化なく増勢が続いている。化粧品はインバウンドの押し上げ効果などもあり高伸した。主力の衣料品は天候与件から防寒着が苦戦したものの、クリアランス期間にもかかわらず、ジャケットやニット、カットソー等のプロパー商材が健闘した。食料品は 2 ヶ月ぶりにプラスに転じた。ギフトや手土産、インバウンド需要などから菓子が牽引した他、食品関連の福袋も伸長した。

バレンタイン商戦では、 WEB による先行予約の他、多様化する需要を捉えた商品展開や関連スイーツ、イートインなどリアル会場でのイベントも好評で、好調な滑り出しを見せた。

商品別売上高は、食料品が 1116 億 2695 万円 ( 店舗調整後･前年増減率 3.2 ％増 ) 、食堂喫茶 106 億 8005 万円 ( 同 8.6 ％増 ) 、衣料品 1318 億 1462 万円 ( 同 5.3 ％増 ) 、身のまわり品 825 億 9858 万円 ( 同 11.0 ％増 ) 、雑貨 926 億 546 万円 ( 同 11.8 ％増 ) 、家庭用品 159 億 6953 万円 ( 同 3.0 ％増 ) 、サービス 37 億 9536 万円 ( 同 1.1 ％増 ) 、その他 102 億 7370 万円 ( 同 8.5 ％増 ) 、商品券 43 億 9952 万円 ( 同 6.4 ％減 ) であった。

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