ホットペッパーグルメ外食総研、トレンド座談会は｢飲食店でのマナー｣

リクルートの外食市場に関する調査･研究機関｢ホットペッパーグルメ外食総研｣は、外食のプロフェッショナルを集め、外食トレンドを発表するための｢トレンド座談会｣を開催しているが、今回は｢飲食店でのマナー｣について、アンケート調査を実施した結果をレポートした。
■自身の飲食店でのふるまいが｢良いと思う｣87.0％、最も高いのは60代で92.9％
　｢あなたは飲食店でのふるまい(ナイフ･フォークの使い方などのテーブルマナーではなく、お店や店員さんに対しての気遣いなど)が良い方だと思いますか？｣という質問では、｢良いと思う｣が87.0％、｢悪いと思う｣が13.0％という結果になった。各年代で｢良いと思う｣は80％を超えており、一番高かったのは60代で92.9％と全年代で唯一90％を超えた。
■飲食店で｢した方が良いと思うこと｣ランキング1位は｢残さずきれいに食べる｣
　次に、｢米粒などを残さずきれいに食べる｣など、飲食店におけるいくつかの行為を明示し、どう考えているか聞いたところ、｢した方が良いと思う｣(｢マナーだと思う｣＋｢マナーだとは思わないが、行った方が良いと思う｣)が最も高かったのが｢米粒などを残さずきれいに食べる｣(83.8％)だった。同率2位の｢テーブルの上に荷物を置かない｣｢店員に敬語を使う｣(各81.6％)までは80％を超えており、多くの人が｢飲食店でした方が良い｣と考えているようだ。また、｢マナーだと思う｣の回答が最も高かったのは｢席で電話をしない｣(51.0％)で、｢マナーだとは思わないが、行った方が良い｣が最も高かったのは｢退店時に『ごちそうさま』を店員に言う｣(47.8％)だった。一方、比較的しなくて良いと思われているのは｢退店時に『ごちそうさま』だけではなく、食事の感想も伝える｣(31.1％)、｢食べ終わったお皿を重ねる｣(43.8％)、｢食べ終わったらテーブルを拭く｣(46.6％)がトップ3だった。
■｢したほうが良いと思うものの、省略してしまう｣1位は｢写真を撮るときに店員の許可を取る｣
　前問と同じ項目を示し、飲食店で(実際に)行っているか聞いたところ、｢した方が良いと思うこと｣ランキングとは違う結果になった。｢した方が良いと思う｣の割合に対して、｢飲食店で行っている｣の割合が特に低かったものは、｢店内や料理の写真を撮るときに店員に許可を取る｣(｢行っている(34.4％)｣－｢した方が良い(64.7％)」=-30.3pt｣だった。した方が良いと思うものの、省略してしまう人が多いようだ。逆に、｢紙ナプキンなど自分で使ったものはまとめておく｣(同 15.7pt)、｢食べ終わったお皿を重ねる｣(同15.0pt)などは、した方が良いと思う人よりも実際に行っている人が多く、自主的にそうしているという方が多いといえそう。
■｢飲食店でのマナー｣は一律じゃない！大事なのは｢良いふるまいをしよう｣と思うこと
　ホットペッパーグルメ外食総研･所長の有木真理氏は『SNS上で話題になることも多い飲食店でのふるまい。他の方の迷惑になるような一部のマナーの悪い人は論外ですが、｢食べ終わったらお皿は重ねた方が良いのか？｣など、飲食店ではどんな行動が良いとされるか、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか？そこで今回は飲食店でのマナーについて、多くの人がどう考えているのか調査しました。｢した方が良いと思うこと｣のトップ3は｢米粒などを残さずきれいに食べる｣｢テーブルの上に荷物を置かない｣｢店員に敬語を使う｣でした。｢食べ終わったお皿を重ねる｣は4割強、｢写真撮影の許可をもらう｣は6割強と意見が割れる結果になりました。何が良いかはお店によって変わります。最も良いのは、迷ったら店員さんにどうしたらよいか聞くこと。大事なことは｢飲食店で良いふるまいをしよう｣と思い、お互い気持ち良い関係を築こうとする意思を持つことではないでしょうか。』とコメントした。

【アンケート調査概要】
調査期間：2023年7月28日～7月29日
調査方法：インターネットリサーチ
調査対象：全国20 代～60代男女(マクロミルの登録モニター)
有効回答数：1,035件(男性517件、女性518件)

記事配信・制作協力／外食ドットビズ