なぜ、若い人の間で
現代短歌がブームに?

そもそも短歌とは五、七、五、七、七の三十一文字を使った短い詩のことです。俳句とは違い、季語を入れる必要もありません。
古くは奈良時代の「万葉集」からはじまり、現代まで1300年続く長い歴史があります。短歌というと、国語の授業で習ったり、お年寄りの趣味というイメージがあるかもしれませんが、1987年に俵万智さんの第一歌集「サラダ記念日」が280万部売れる異例のベストセラーとなり、短歌ブームが起きました。
『この味がいいね』と君が言ったから七月六日はサラダ記念日
代表的なこの作品のように、書き言葉(文語)というより、話し言葉(口語)を使い、身近な出来事や繊細な女性心理を分かりやすく表現することで、短歌を読まない人にまで広まりました。
そして現在、TwitterやInstagramといったSNSを中心に短歌が再びブームになっています。「あなたのための短歌集」の木下龍也さんや「水上バス浅草行き」の岡本真帆さん等の若い歌人が新しいスタイルで誕生したり、SNSで短文や投稿に慣れた20〜30代が短歌を読むだけでなく、自分で作って#tanka をつけて投稿する人も増えています。