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いい顔の人たち#6 PETER LUGER STEAK HOUSE TOKYOで最良のステーキが提供できる理由

ヱビスは誰よりもビールの無限の可能性を信じ、ビールづくりをたのしみながら130年にわたって挑戦を続けてきました。2025年5月には〈さぁ、いい顔でいきましょう。〉というメッセージとともに、新進気鋭の飲食店「Atelier LaLa」、「焼鳥 おみ乃」、「PETER LUGER STEAK HOUSE TOKYO」の3名が出演する新CMを公開。これに合わせて、連載「#いい顔の人たち」では3名に特別インタビューを行いました。

Vol.6では、「PETER LUGER STEAK HOUSE TOKYO」の高知尾文彦料理長をお迎え。高知尾さんは、アメリカで最も長い歴史を持つステーキハウスのカリスマ、「PETER LUGER STEAK HOUSE」がいよいよ日本に出店する際に料理長として抜擢されました。2021年に同店がオープンして以降、予約の絶えない人気店となった理由とは? 高知尾さんの人となりやマインドから紐解きます。 

アメリカで大きな話題となったPETER LUGER STEAK HOUSEの東京進出。

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PETER LUGER STEAK HOUSEさんは、135年以上前からの歴史がある、アメリカで人気度の高いお店だと思います。改めて、PETER LUGER STEAK HOUSE や、PETER LUGER STEAK HOUSE TOKYOがどのようなお店かお教えいただけますでしょうか

本国のPETER LUGER STEAK HOUSEは、肉の旨みを最大限生かすため、肉を乾燥させながら熟成させる「ドライエイジング手法」に加え、サーロインとフィレを同時に味わえる「Tボーン・ステーキ」というスタイルを広めたステーキ界のパイオニアです。ステーキのイメージを形作った存在として非常にその価値が高いブランドだと思っています。
アメリカではニューヨーク・ブルックリン区のウィリアムズバーグにある本店、ロングアイランドのグレートネックにある支店の2店舗がありますが、その次の出店が東京・恵比寿となったとき、アメリカでは非常に話題になりました。そのときオープンしたのが、「PETER LUGER STEAK HOUSE TOKYO」です。

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小学生で料理人になると決めてから

高知尾さんはどのようなきっかけでシェフを目指されたのでしょうか?

料理人を目指すきっかけになったのは、小学生低学年ころのグルメ漫画ブームでした。「ミスター味っ子」や「美味しんぼ」という漫画を読んで、料理を作る人を目指したいと思うようになりました。「アイアンシェフ」や「料理の鉄人」という料理番組にも影響を受けています。母がこまめに料理を作る家でしたので、実際に教えてもらいながら作っていく体験をしていくうちに、自然と料理人になる意識が芽生えていきました。学校の卒業文集にも、僕は料理人になると書き続けていたと思います。

その後、料理人になる夢を実現されたのですね。

料理人を始めた頃は、中華料理からスタートしました。ただすごく厳しくて、ドロップアウトしてしまったんです。 当時はまだ、今の自分を描けるような状況ではなく、毎日怒られながら働く日々で、料理を続けることにネガティブになっていた時期でした。 その時に、ワンダーテーブル(PETER LUGER STEAK HOUSE TOKYOの運営社)の松田統括料理長に出会ったんです。松田シェフが常に気にかけてくれ、育て直してくれたことで、料理人としての礎を築いてもらうことができました。

コロナ禍にグランドオープン。ブルックリンの伝統の味を東京で届ける挑戦。 

高知尾さんがシェフをされる中で、最も印象的なできごとがあればお教えください

このPETER LUGER STEAK HOUSE TOKYOのグランドオープンが非常に印象的な出来事でした。開業当時はコロナ禍で、アメリカからトレーニングチームが渡航できない予想外の事態となってしまい、なんとか僕らでやり切るしかないという状況でした。今までに感じたことのないプレッシャーを感じましたが、肉の状態をオンラインでなんとか伝えるなどの工夫をしながら、開業までの数ヶ月準備を進めました。オープン当日、たくさんのお客様から「美味しい」という言葉をいただいたその瞬間が、今でも忘れられません。

肉1枚1枚の状態に応じて焼き上げる瞬間を見極め、仲間とともに最良のステーキを届ける

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ヱビスは〈たのしんでるから、世界は変えられる。〉というメッセージを打ち出しています。
ステーキは伝統的で歴史の長い料理かと思いますが、高知尾さんが日々チャレンジ・挑戦されていることにはどのようなことがありますか?

特別なことではないのですが、肉1枚1枚と向き合うことが挑戦だと感じています。1枚として同じ状態の肉はありません。僕だけではなく、シェフ全員がお客様に最良の状態でステーキを提供できるよう、本店とも情報共有を日々行いながら技術を高め合っています。
本店からは年に2回ほど来日をしてもらっていますが、焼き方だけでなく、熟成に関してもさらにクオリティが上がってきています。

飲食って一人で完結するものじゃなくて、周りで一緒に働くスタッフみんなで協力をしながら、それぞれの仕事を成し遂げた先にあるたのしさも醍醐味だと思います。

まさに、たのしみながら日々挑戦をされているんですね。

そうですね。直接お客様のテーブルにいって、どうでしたか、たのしんでもらえていますか、と声をかけさせていただくこともありますが、直接「美味しかった」という声をいただくことも何より嬉しいです。

ブルックリン本店が地元のビールを提供しているように、東京・恵比寿で歴史あるビールを提供したい

PETER LUGER STEAK HOUSE TOKYOさんではヱビスビールをご提供いただいています。その理由などがあれば伺わせてください。

ブルックリン本店では、ルーガーラガーというビールを提供しています。ルーガーラガーは地元ブルックリンのブルワリーで製造している歴史のあるビールです。僕らも同じように、東京店のある恵比寿で歴史のあるビールを提供したいと考えたんです。ヱビスビールは地名・恵比寿の由来にもなっているビール。さらに、ヱビスビールのしっかりとした味わいはお肉との親和性も高く、ルーガーラガーと本店の関係性にも通じるような運命的なものを感じました。

実は東京店が恵比寿という地に決まったのも、この建物の外装が本店のブルックリンに似ていたことなどにも由来していて、偶然で片づけて良いのかなと思うほど、ストーリーを感じています。

100年以上こだわり続ける姿勢にみる、ピーター・ルーガーとヱビスビールの共通点

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「美味しさを追求し続ける」ことは高知尾さんにとってはどのようなことでしょうか?

PETER LUGER STEAK HOUSEで提供しているステーキは、いわゆる普通のステーキハウスで提供されるものと違い、お肉を載せたお皿ごと特別なオーブンで焼き上げて提供します。
長年料理を経験しているなかでも他では見たことが無いような調理法ですが、いざ、自分で焼いてみると、随所にピーター・ルーガーが積み上げてきた135年の歴史を感じるんです。プロセスの全てにおいて何の無駄もない。熟成したお肉をいかに美味しく召し上がっていただけるかだけを追求して、試行錯誤した先に辿り着いた形なのだろうと思います。

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いろいろな事を積み重ねながら、少しずつ変えながら今に辿り着いた歴史を持っているという点は、ヱビスビールも同じだと思うんです。
ヱビスビールも、130年以上前に作り出された味を残しながら、僕ら飲む側からしたらわからないくらい少しずつ、常に時代にあわせて磨き続けていますよね。
こだわり抜いてきたからこそ選んでいただけるという点など、ピーター・ルーガーとヱビスには共通したものを感じています。

最後に、今後も料理をお客様にお届けになるにあたり、挑戦してみたいことはありますか?

新しいことに挑戦するということは思っていなくて、日々の仕事をたのしみながら前向きに取り組み続けることが、大事だと思っています。スタッフみんなにもお願いしていることですが、自分がたのしんでいるとお客様にもたのしさが繋がっていくと思うので、それを日々続けることが挑戦だと思います。

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「PETER LUGER STEAK HOUSE TOKYO」の高知尾文彦さんが出演されたCMはこちら

https://youtu.be/J5wQejCkFl8

PETER LUGER STEAK HOUSE TOKYO

高知尾文彦(たかちおふみひこ)

1976年、東京都生まれ。シェフへの憧れが生まれたのは、小学生の頃に読んだ料理漫画。高校入学後も夢は変わらず、調理師専門学校へ進学。卒業後は飲食店で経験を重ねた後、現在の会社に入社。国内における【PETER LUGER STEAK HOUSE TOKYO】開店計画に合わせて、約1ヶ月渡米。ブルックリン本店でピーター・ルーガーのステーキを学ぶ。2021年、同店が恵比寿にオープン。以来、キッチンでステーキを焼き続けている。

写真:高知尾文彦(たかちおふみひこ)