
ヱビスは誰よりもビールの無限の可能性を信じ、ビールづくりをたのしみながら130年にわたって挑戦を続けてきました。2025年5月には〈さぁ、いい顔でいきましょう。〉というメッセージとともに、新進気鋭の飲食店「Atelier LaLa」、「焼鳥 おみ乃」、「PETER LUGER STEAK HOUSE TOKYO」の3名が出演する新CMを公開。これに合わせて、連載「#いい顔の人たち」では3名に特別インタビューを行いました。
Vol.4では、「Atelier LaLa」の北奥京子さんをお迎え。北奥さんは2004年にキャリアをスタートし、「GRIP」「Racines Boulangerie & Bistro」など複数の店舗の運営全般を担当。2010年より全店統括マネージャー「女将」となられました。恵比寿をはじめとした街に愛されるお店をつくり続ける北奥さんに迫り、その活動の源泉について伺います。
アトリエの主人公ララが、好きな時に足を運んで過ごせる空間

- 北奥さんは、店舗を営まれるだけでなく、女性目線を活かした商品企画など、数々のチャレンジングな取り組みを仕掛けられています。現在、女将として統括されている店舗のなかのひとつAtelier LaLaも注目を集められていますが、改めて「Atelier LaLa」とはどのようなお店でしょうか?
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「Atelier LaLa」は、架空のララという主人公をイメージし、ララが好きな時にここに足を運んで、その時に食べたいお料理が食べられる、思い思いに時間を過ごせるアトリエのような空間にしたいというコンセプトでスタートしました。
「Atelier LaLa」は、好きな時間に好きな人と、好きなように使っていただける食堂です。今日は1人の時間をゆっくり過ごそう、みんなとご飯をたのしもう……など、自由な時間を過ごせるように、大きなテーブルを置いていたり、ちょっとした空間を作ったりして日常的に使っていただける場所になっています。
食堂なので「ボリューミーだけど身体に気を使ったもの」を多く提供しています。
どんなときもお客様が教えてくれ、育ててくれた
- 北奥さんはどのような経緯で「女将」となられたのでしょうか
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「女将」というのは、キャリアをスタートしたのが神楽坂の「鼎」という和食の小さなお店だったので、その名残でもあるんです。
「鼎」ではもともと女将さんがやっていたお店を引き継いだ形でしたので、その女将さんの想いを大事にしなければならないと思っていました。
当時私は未熟でしたが、女将をしていくなかで人と人のつながりの大事さや、お客様に感謝するということをさまざまな方に教えていただきました。このときの恩を返したいという思いが今でもサービスの原点になっています。この鼎での3年間は、本当に大事な時間でした。
現場で聞くお客様の「ありがとう」がパワーの源に。
- 北奥さんが女将として、最も大切にされていることはどのようなことでしょうか
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常に、「お客様にどう感じていただけるか」と考えることを最も大切にしています。「ありがとう」という言葉をいただけることが何より自分の喜びとなり、それがまた仕事のたのしさになって、モチベーションに跳ね返ってくる……すごくいい連鎖が生まれていると思います。お客様に喜んでもらえたときが、本当にこの仕事をやっていてよかったと思える瞬間です。
現場で直接お客様の声を聞けることが、私のパワーの源です。お店に立って「女将」としてお客様をお迎えし、こちらから声をかけたり、お話をしたりするように心がけています。たった一言でも、お客様の印象に残るような瞬間にできたらと。お客様がどんな表情しているかな、たのしそうにされているかなと、気づく努力もしています。反省することもありますが、ありがとうと言われることが多くなると、感謝を返していきたい気持ちが芽生えていきます。
- お客様とのコミュニケーションで印象的だったことを教えてください。
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長く飲食店を営んでいると、独身時代から知っているお客様が結婚されたという報告をいただいたり、お子様が生まれて連れてきていただいたり、結婚記念日のお店に必ず選んでいただいたり……などその人の大切な瞬間に出会うことがあります。そんな特別な瞬間も、何気ない日常にも、お店を選んでもらえると「好きな時に足を運べる場所」というコンセプトがまさに体現できていると感じます。
たった一回の出会いが10年、15年、20年と長く続くこともあって、本当にこの仕事をやっていてよかったなと誇りに感じます。
子供の成長や、家族が増えていくのを見続けていくことはファミリーのような感覚になるものです。
街に認められ、根付き、ずっと長く愛される存在で有り続けたい、それがヱビスとの共通点。
- Atelier LaLaさんではヱビスをご提供いただいていますが、北奥さんからみたヱビスビールの印象や親和性を感じる点などがあればぜひお聞かせください。
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個人的に、ヱビスが大好きなんです。あの色とクリーミーな泡って見ているだけでも美味しい! 一番最初に頼むビールが目でも美味しそうと思えるのはとても大切ですよね。あのバランスは、ヱビスならではだと感じます。
ヱビスは、私たちと同じように街を愛しているビール。それがすごく共感できる部分です。ヱビスといえばこの恵比寿という、街の象徴的に感じられて。ヱビスが恵比寿にあることがごく当たり前に、自然に感じられるように、わたし達のお店もそんな街のあたりまえの存在になっていけたらと思います。
すべてが街と一体になるように、ビールをたのしむ

- ヱビスは〈たのしんでるから、世界は変えられる。〉というメッセージを打ち出しています。北奥さんは日々チャレンジを続けられているかと思いますが現在はどのようなことに挑戦されていますか?
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私たちは開業当時から、街に認められ、街に根付くレストランをつくり、さらにはそのレストランが街を作っていくようにしていきたいというビジョンを持っています。このレストランがあるから街が潤って笑顔が増え、活気づいていく。そんな取り組みをコツコツと続けています。
これからも街に認められて浸透していく、この確かな感覚を追及していきたいと思っています。街の人から、愛されるレストランで有り続け、長く寄り添い続けることこそが常にチャレンジであり、使命だとさえ感じています。
また、ビールのたのしみ方みたいなものを、もっと広げていけたらいいなと思います。この恵比寿という街で、街全体を巻き込んでいくような、みんなでビールをたのしめるようなイベントなどができたらいいですね。
私たちもクラフトビールを作っていますが、色んなジャンルの垣根を越えて、お客様も働いている人も、すべてが街と一体となるようなたのしみ方が出来たら素敵ですよね。
未熟なところもありますが、みんなで一緒に頑張っていきたいなと思っています。
「Atelier LaLa」の北奥京子さんが出演されたCMはこちら
https://youtu.be/J5wQejCkFl8Atelier LaLa
北奥京子(きたおくきょうこ)
2004年、「鼎(かなえ)」にてグリップセカンドでのキャリアをスタートする。その後、「GRIP」「RACINES Boulangerie & Bistro」など複数の店舗において運営全般を担当した後、2010年より全店統括マネージャー「女将」に。現在は店舗運営における責任者として各店舗のマネジメントを統括するほか、人材育成や商品企画、新店舗の立ち上げなどにも従事。2020年にオープンした「4hours」は出店に際して業態監修を手がけた。また、女性目線を活かした商品企画開発を目的に社内プロジェクトを発足。女性マネージャーらとともに、契約農家の果実を使ったクラフトビールをマイクロブルワリーと共同開発するなど、チャレンジングな取組を次々に仕掛けている。こうした活動を通じて、女性たちが活躍できる環境を多く作り出し、女性活躍による多様性ある企業カルチャーを創出することにも力を入れている。
