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女性のワイン専門家が選ぶ「サクラアワード」の魅力

ワイン好きの女性なら、ぜひ知っておいてほしいのが「サクラアワード」の存在です。
ワイン専門家の女性たちが、知識や経験をもとに選ぶ、その年の注目ワイン。同じ女性として、味覚やフィーリングが合う一本が見つかるかもしれません。
サクラアワードって何?誰がいつ選んでいるの?という方のために、実際に受賞したワインとともにサクラアワードをご紹介します。

女性のワイン専門家が選ぶ「サクラアワード」の魅力

サクラアワードとは

サクラアワードの正式名称は、『SAKURA Japan Women’s Wine Awards』。2014年から毎年日本で開催されている国際的なワイン審査会です。

最大の特徴は、審査員が女性のみだという点。ワインのプロフェッショナルである女性が審査員を勤め、上位から「ダブルゴールド」「ゴールド」「シルバー」の受賞ワインを選定します。

審査員として参加するのは、以下のように日常的にワインの魅力に触れている、確かな知識と経験をもつ女性たち。

・ソムリエ
・ワイン醸造家
・ワイン講師
・ワインジャーナリスト
・ワインインポーター
・ワインショップや流通業者の担当者

サクラアワードにエントリーされるワインは、世界各地から集まっています。その年ごとに選ばれる受賞ワインを知ることは、日本女性のセンスと味覚に合うワインを知る良い機会にもなります。

また、特別賞として和食をはじめとしたアジア料理に合うワインも選ばれるので、いろいろなアジア料理とのマリアージュの参考になるのもうれしいですね。

■サクラアワードの審査方法

サクラアワードの審査方法は、実にシンプルです。100点満点で評価され、点数の高さで受賞ワインが決まります。

女性のワイン専門家が選ぶ「サクラアワード」の魅力

審査員は5人一組となり、グループリーダーの先導で審査を行います。彼らに公開される情報は、以下の3つのみ。

・ブドウ品種名
・ヴィンテージ
・価格帯

この限られた情報の他は、実際に味わうワインの香りや口当たりなどで審査されます。そのため、ソムリエだけではなくさまざまな職種の方が審査員に選ばれるんですね。

1フライト12~14アイテムで品種別に審査を進めます。一人の審査員が1日あたりに担当するワインの本数は、約36~48アイテムです。

ちなみにこの「フライト」とは、カリフォルニアなど世界各地で流行している飲み方のひとつ、flight of winesのことです。group of people(人々の集まり)のように複数のものをまとめた状態を指す言葉で、複数のグラスにそれぞれ異なるワインが入った状態を言います。

ビール業界にもビアフライトというものがあり、一般人もレストランでワインやビールのフライトを体験することができます。どちらも同じくまるで世界各地の生産地をフライトするかのように、複数アイテムを飲み比べするためのスタイルです。

さらに、サクラアワードではその後、「ダイヤモンドトロフィー」のワインが選定されます。ダイヤモンドトロフィーは、審査員から平均点93~100点をつけられた「ダブルゴールド」の賞の中から、きわめて優れたワインに与えられる賞です。ダイヤモンドトロフィーは、わずか1%のみに与えられる賞ということです。

女性が日本のワイン業界を盛り上げる!

女性のワイン専門家が選ぶ「サクラアワード」の魅力

女性によって選ばれるサクラアワードは、3つの柱として以下のようなゴールを掲げています。

・「日本の食事にあったワインを選ぶ」
・「日本のワインの消費量を伸ばす」
・「女性の活躍の場を広げる」

O.I.V.(国際ワイン・ブドウ機構)の発表によると、2015年時点での一人あたりのワイン消費量は、日本人で3.2リットル。ワイン大国であるイタリアやフランスでは、40~50リットルを超えるそうです。

日本人のワイン消費量はここ10年間で1.5倍ほどにまで増加していますが、イタリアやフランスの消費量よりもかなり控え目です。ただし、今後も増加傾向にあると考えられ、日本ワインが着実に質を上げている現代では、一人あたりの消費量が5リットルに届く日も近いのではないでしょうか。

サクラアワードは日本のワイン業界にかかわる女性によって選ばれるため、日本人好みのものが選ばれます。日常的に飲めるワインばかりなので、寿司や天ぷら、すき焼きなどの和食・アジア料理に合う特別賞にも期待が高まります。

寿司や天ぷら、すき焼きなど代表的な和食の他に、韓国料理や中華料理、タイ料理との相性の合うワインも選びます。

サクラアワードは、受賞による話題性や、日本人好みのワインの選定により、日本のワインの消費量アップや日本の食卓に合うワインの浸透を目指しています。

そして、ワイン業界における女性の活躍の場を増やすことも目的のひとつとしています。

女性のワイン専門家が選ぶ「サクラアワード」の魅力

例えば、ソムリエ資格保有者でいうと、日本には女性ソムリエが13,000名ほどいますが、活躍の場はまだまだ限られています。今後はそんな女性ソムリエの活躍の機会を増やすことで、ワイン業界全体を盛り上げようとしているのがサクラアワードです。

2021年のサクラアワード ダブルゴールド受賞ワイン

2021年3月8日、サクラアワードの受賞ワインが発表されました。同月20日にはダイヤモンドトロフィーも発表され、受賞ワインは早くも多くのワイン好きから注目されています。

この項目では、ダブルゴールド、ゴールド、シルバーの中からダブルゴールドを受賞したワインについてご紹介します。

MK02TAコント・ド・シャンパーニュ ロゼG01外観

テタンジェ コント・ド・シャンパーニュ ロゼ 2007(参考小売価格:税抜き39,008円)

※2008ヴィンテージの発売は2021年4月現在、未発表です。

テタンジェは、代々一族が経営者とオーナーを引き継ぐテタンジェ家の大手ワイナリーです。ワインとガストロノミー(フランス特有の食文化・美食)に情熱を注ぐ初代によって始められた醸造スタイルは、その精神とともに今日まで受け継がれています。

コント・ド・シャンパーニュは生産量に限りがあり、「テタンジェ コント・ド・シャンパーニュ ロゼ 2008」も厳選されたブドウのみを使用して造られました。

・飲み頃温度…8~10℃
・ワインのタイプ…辛口のロゼ
・ブドウ品種…ピノ・ノワール種、シャルドネ種(70%:30%)

一番搾りの果汁のみを長期間熟成(8~10年)させ、複雑なアロマとまろやかな味わいに仕上げています。フレッシュで洗練された果実味を第一印象に、グレープフルーツやイチジクなど熟した果実の香りやスパイシーなニュアンスが続く味わいが特長的です。

辛口のため食前酒や食後酒としてはもちろん、濃厚な甘さのお菓子ともよく合います。簡単なおつまみで楽しみたいなら、チョコレート菓子との組み合わせがおすすめです。

 

 

テタンジェ プレスティージュ ロゼ
テタンジェ プレスティージュ ロゼ(参考小売価格:税抜き49,308円)

贈り物やちょっとしたお祝いの場に最適な価格帯の1本が、「テタンジェ プレスティージュ ロゼ」です。3品種のブドウをバランス良くブレンドしたことで、厚みのある表情を楽しむことができます。

・飲み頃温度…6〜8℃
・ワインのタイプ…辛口
・ブドウ品種…シャルドネ種、ピノ・ノワール種、ムニエ種

新鮮な赤い果実のような力強い香りのとおり、味わいもしっかりとした印象です。フルーティかつ活き活きとした味わいは、エレガントさも感じられます。

その鮮やかな香りと味わいは、食前酒として楽しむほかにフルーツをふんだんに使用した料理とよく合います。フルーツタルトやフルーツサラダなど、甘酸っぱくフレッシュな味とのマリアージュがおすすめです。

 

 

MK29テタンジェ ノクターン スリーヴァー ロゼG01外観

テタンジェ ノクターン ロゼ(参考小売価格:税抜き10,008円)

個性的かつゴージャスなボトルは、贈り物としても最適です。上記の「テタンジェ プレスティージュ ロゼ」と同じくシャルドネ種、ピノ・ノワール種、ムニエ種の3品種のブドウを使用していますが、こちらはやや辛口です。

・飲み頃温度…6〜8℃
・ワインのタイプ…やや辛口
・ブドウ品種…シャルドネ種、ピノ・ノワール種、ムニエ種

パティスリーのような甘い香りはみずみずしさも感じられ、飲み口は切れとコクがあります。しっかりとした骨格と適度なタンニンの渋味もあるため、軽やかさよりも重厚さを楽しみたい方におすすめです。

食前酒や食後酒として味わうほかに、スイーツ類と合わせてもおいしく味わえます。フルーツを使用したデザートや、チョコレート菓子のような簡単なおつまみでカジュアルに楽しむこともできます。

 

 

 

【おすすめ白ワイン20選】透明な色にくぎづけ。白ワインの洗練された魅力に迫る!

カレッタ カイエガ ロエロ アルネイス DOCG 2019(参考小売価格:税抜き2,408円)

フランスと同じく長いワイン造りの歴史をもつのが、イタリアです。カレッタはイタリアのランゲロエーロ地区とモンフェッラート地区にブドウ畑をもつ老舗ワイナリーで、550年を超える歴史があります。土着のブドウがもつ個性を引き出す醸造が特長です。

・飲み頃温度…9〜10℃
・ワインのタイプ…辛口
・ブドウ品種…アルネイス種

前述した3本はいずれもロゼのスパークリングワインでしたが、こちらは白ワインです。洋梨や白桃を思わせるフルーティな香りは複雑さももっており、じっくりと味わうほどに深みを楽しめます。

白ワインとのマリアージュの定番とも言える、魚料理との相性が抜群です。シーフードサラダやカルパッチョのように素材のシンプルな味わいを楽しむ料理のほか、魚介のフリットなどしっかりとした料理とも良く合います。

購入はこちらから(外部サイトにリンクします)

2021年のサクラアワード ダイヤモンドトロフィー受賞ワイン

ダブルゴールド、ゴールド、シルバーが決定した後日に発表されるのが、ダイヤモンドトロフィー賞です。ダブルゴールドに選ばれたワインの中から改めて選出される特別な賞で、2021年の受賞数は全エントリーのうち、わずか1%程度の割合しかありません。

サクラアワードのダブルゴールド賞の中でさらに優れていると評価された、最高のワインに贈られる名誉です。

テタンジェ プレスティージュ ロゼ

テタンジェ プレスティージュ ロゼ(参考小売価格:税抜9,308円)

フランスが誇る大手ワイナリーのひとつ、テタンジェが手掛けたロゼのスパークリングワインが2021年のダイヤモンドトロフィーに選ばれました。

・飲み頃温度…6〜8℃
・ワインのタイプ…辛口
・ブドウ品種…シャルドネ種、ピノ・ノワール種、ムニエ種

シャンパーニュ地方でも珍しい288ヘクタールのブドウ畑で栽培された果実をふんだんに使用し、フルーティでしっかりとした味わいに仕上がっています。シャルドネ種を主体としつつ、ピノ・ノワール種とムニエ種をバランス良くブレンドすることで、繊細さとエレガントさの中に明確な味わいが形作られているのが特長です。

テタンジェがワインで表したかった、芸術性や文化性を存分に楽しむことができる1本です。ダイヤモンドトロフィーを受賞した実力派ワインの味わいを思い切り楽しみたいなら、食前酒にしてはいかがでしょうか。

 

 

※ワインについては、記事掲載時点の情報です。

まとめ

女性のワイン専門家が選ぶ「サクラアワード」の魅力

日本のワイン業界にかかわる、多くの女性専門家によって毎年選定されるサクラアワードは、世界各国からエントリーされるほど注目を浴びています。

サクラアワードに受賞したワインは、日本人好みの味が選ばれているため、日本の食卓にもピッタリです。

今回は、2020年のサクラアワードでダブルゴールドとダイヤモンドトロフィーを受賞したおすすめのアイテムをご紹介しました。ぜひ、お食事とともに楽しんでみてください。