好きなことを

仕事にした記念日

ミュージシャン
Chara

365 Anniversaries Vol.04 feat.Chara

Charaでい続けることは
当然だと思っていました

華やかな祝いの場はもちろん、普段の食事の食中酒から、葬儀での献杯酒まで。本場フランスでは人々の暮らしに深く寄り添い、愛され続けているシャンパーニュ。その本質は、“日々の暮らしを少しだけ素敵に演出してくれる=毎日を記念日にしてくれる”ところにあります。広大な自社ぶどう畑が生み出す優良なシャルドネを使用し、優雅で洗練された繊細な味わいで長きにわたって世界中で愛され続けている本物のシャンパーニュ、テタンジェを、本質で楽しむために。上質を知り、自分らしく人生を楽しんでいる大人の文化人に、テタンジェで乾杯したい自分だけの記念日を伺っている連載4回目。今回は先日デビュー30周年という特別な記念日を迎えたCharaさんにお話を聞かせてもらいました。

―テタンジェのシャンパーニュで乾杯したい自分だけの記念日を皆さんに伺っています。Charaさんにとっての自分記念日を教えてください。
やっぱり9月21日のデビュー記念日ですね。「HEAVEN」という曲でデビューしたんですが、デビュー当日は「発売日だから置いてあるかな」と思って、当時六本木にあった「WAVE」というレコードショップに自分のCDを見に行ったんですよ。
店員さんに「今日デビューのCharaっていうアーティストの『HEAVEN』っていうシングルはありますか?」ってわざわざ聞いたりして。「おかしいな、ここにあったんですけどね、売り切れちゃいましたね」って答えが返ってきて、嬉しかったのを覚えています。30周年なので、そんなことも改めて思い出しました。
―やっぱりデビュー記念日は人生の大きな分岐点ですか?
音楽が本当に大好きだったんですよね。好きなことを仕事にして、「Chara」というソロアーティストでメジャーからデビューした日。それは大きな日ですね。その季節を思い出すと、ちょうど六本木が重なるんです。デビューするまでは六本木でローラースケートを履いてウエイトレスもやっていたので。もともとローラースケートが大好きで、ローラーディスコも大好きだったので。当時は遊び場がディスコからクラブに変わって、クラブカルチャーが生まれた時代。最初はクラブとディスコの違いもわからなかったけど、毎日のように音楽の仕事とアルバイトで六本木に来て、それを肌で感じて楽しんでいました。それが80年代終わりから90年代初頭。今日来ているこの「RED SHOES」というお店も元々は六本木にあって、よく遊びに来ていました。懐かしい。
―六本木でアルバイトをされていたんですね。
歌い始めたのが19歳の終わりなので、アルバイトをしていたのは2年間ぐらいだけなんですが、濃厚な季節を過ごさせてもらいました。ニューヨークからオーディションで日本に出稼ぎにくるダンサーが4人いて、
1日に3回くらいショーがあるガールズバーだったんだけど、私はローラースケートでホールを滑って、ウェイトレスをして。今はあまりない日本人と外国人のお客さんのカオス感がすごかった。曲作りやバンド活動など、音楽の仕事に時間を使いたかったから、時給がよかったのも魅力でした(笑)。アルバイトが朝の4時までだったので、終わった後には近くのソウルバーに行ったり、この「RED SHOES」に立ち寄ってみたり。誰かしら顔見知りがいたので、一杯奢ってもらったりしていました。そのあとにまたレコーディングをしたり、帰宅してから一曲作ったりして。当時は実家住まいだったので、毎日わざわざ帰ってたんですが、体力があったから、全然大丈夫だった。
―9月21日は毎年パーティをされたりするんですか。
そうですね、なんとなくお祝いしてますね。そういう時はシュワシュワ(シャンパーニュ)を飲みます。やっぱりシュワシュワ、何かとシュワシュワ。女子には人気ありますよね。最近自宅の冷蔵庫を新しくしたので、シュワシュワは絶対一本置いておきたいです。娘と飲めるようになったので、娘とシュワシュワもします(笑)。昔は考えられなかったけど、そんなのもすごい楽しいです。季節ごとに我が家でパーティをよくやるんですが、料理が好きなレギュラーメンバーがいるんです。「あれが食べたいから、そろそろ集まろうか」って連絡はよくとってるんだけど、コロナでなかなかできないのがとても残念なので、早く集まれるといいな。美味しく飲んで、食べて、会話して、音楽を聴いて。ミュージシャンだから、セッションもしたりして。最近はライブの後の打ち上げもできなくなっちゃったけど、ライブの後はやっぱりメンバーと打ち上げで乾杯したいです。
―ライブ後の打ち上げはやはり特別ですか?
そうですね。ステージ自体は来てくれるお客さんが色々なバイブスを持って来てくれるから、それを私たちも感じて、良いものを作り上げていくんですが、今は会場でお酒が提供できないのがすごく残念です。ジャズクラブのような会場での公演だと、お客さんの近くでライブできるので、そこが良かったりするし、そういう時にちょっとリラックスするっていう意味でシャンパンを飲みながら楽しんでほしいんだけど、提供できない。それが大人の遊びとして、ちょっと残念なので、早くそれができるようになってほしいです。
―デビュー記念日以外にシャンパーニュで乾杯したい記念日はありますか?
お誕生日は好きですね。子供も大きくなって、2人ともお酒が飲める年齢ですし。あ、クリスマスも好きですね。そのシーズンは、誰かを喜ばせようとする思いが溢れていてキラキラして美しいから。あとは特別じゃなくてもね、久しぶりに会った友達と記念に同じボトルを開けてシェアするっていうのは、可愛らしさのある軽い誓いっぽくていいですよね。
―シャンパーニュがあれば、どんな時だって記念日になっちゃいますよね??
そうですね。「楽しいから飲んじゃえ」とかね、「今日いい感じだから飲んじゃえ」とかでいいと思う(笑)。シャンパンは飲むだけで特別な気分にしてくれますね。
例えば家のお掃除をすごく頑張った時には昼間から飲みたい。私の家には中庭があって、植物と向き合ったりする時間も多いんだけど、そういう時にもちょっと飲みたい。集中した作業の後にシャンパンを飲むっていうのはご馳走じゃないですか。いつものルーティンの中に時々シャンパンが入ってくると、可愛い。そういう生活が好きなんです。
―これまでのデビュー記念日の思い出を教えてください
私はどうしても“常に新しい冒険をして、新しい作品を作りたい”し、“まだ新しい素敵な音楽があるかも”とか、“いろんな人と出会いたい”とか、“いろいろ世界を見てみたい”といつも思ってるから、気持ちが前へ前へ向きがちなんだけど、記念日は昔の作品を聴き返してみたり、写真を見返してみたりするきっかけになるので、逆にフレッシュな自分を思い出して、すごく面白い気持ちになる。若いとワクワクするものもいっぱいあるじゃない?でも歳を重ねて、経験をたくさんしていると、そうじゃなくなる部分が多くなりがちだけど、記念日はそういったワクワクした気持ちを思い起こさせてくれる。恋愛もそうなんじゃないですか?慣れちゃっていい部分と、無くしたくない部分があると思うから。そういうことに気が付けるから記念日っていいんでしょうね。
―デビュー30周年ですが、デビューした当時、ここまで活動を続けていると思っていましたか?
音楽は好きなことだし、辞めるなんて考えたこともなかった。好きなものを仕事にしたくて、ミュージシャンになることが夢だったから、ずっとCharaでい続けることは当然だと思ってました。それがどういう形で続いていくかはわかってなかったけど。
楽器がこんなに好きになるとも思ってなかったし、いろんな世代の人と交流するというのも想像してなかった。今30歳のミュージシャンは、私のデビューの時に生まれたわけじゃない?その世代の人と共演してるからね。面白いですよ。デビューした頃から子供を持ちたいと思ってたけど、いつの間にか子供も子供を持つぐらいの年齢になってる。案外あっという間に死んじゃうかもしれないし、生き抜きたいとも思ってないけど、人生を楽しみたいとすごく思っています。
―活動を続けているのは、好きを仕事にしているからというところに尽きるんですか?
才能があるからじゃないですか?(笑)。才能がなかったら続かない。好きを仕事にせず、趣味でやる人ももちろんいると思うけど、私はCharaプロなので。この秋から事務所も移籍もして、また新しい私になります。そこも楽しみだし、また新たな出会いがあったら乾杯しちゃうよね(笑)。
チャラ Chara
1991年シングル「Heaven」でデビュー。オリジナリティにあふれた楽曲とファッションで人気を獲得し、96年には女優として映画「スワロウテイル」への出演でも話題となった。高い音楽的探求心のもと、新たなジャンルへの挑戦やコラボレーションも積極的に行い、これまでに16枚のアルバムを発表。デビュー30周年を迎えた2021年も精力的に活動し、自分らしく、自由にしなやかに生きる女性の象徴として、支持を獲得し続けている。

365 Anniversaries Vol.04 feat.Chara

Charaでい続けることは
当然だと思っていました

華やかな祝いの場はもちろん、普段の食事の食中酒から、葬儀での献杯酒まで。本場フランスでは人々の暮らしに深く寄り添い、愛され続けているシャンパーニュ。その本質は、“日々の暮らしを少しだけ素敵に演出してくれる=毎日を記念日にしてくれる”ところにあります。広大な自社ぶどう畑が生み出す優良なシャルドネを使用し、優雅で洗練された繊細な味わいで長きにわたって世界中で愛され続けている本物のシャンパーニュ、テタンジェを、本質で楽しむために。上質を知り、自分らしく人生を楽しんでいる大人の文化人に、テタンジェで乾杯したい自分だけの記念日を伺っている連載4回目。今回は先日デビュー30周年という特別な記念日を迎えたCharaさんにお話を聞かせてもらいました。

―テタンジェのシャンパーニュで乾杯したい自分だけの記念日を皆さんに伺っています。Charaさんにとっての自分記念日を教えてください。
やっぱり9月21日のデビュー記念日ですね。「HEAVEN」という曲でデビューしたんですが、デビュー当日は「発売日だから置いてあるかな」と思って、当時六本木にあった「WAVE」というレコードショップに自分のCDを見に行ったんですよ。店員さんに「今日デビューのCharaっていうアーティストの『HEAVEN』っていうシングルはありますか?」ってわざわざ聞いたりして。「おかしいな、ここにあったんですけどね、売り切れちゃいましたね」って答えが返ってきて、嬉しかったのを覚えています。30周年なので、そんなことも改めて思い出しました。
―やっぱりデビュー記念日は人生の大きな分岐点ですか?
音楽が本当に大好きだったんですよね。好きなことを仕事にして、「Chara」というソロアーティストでメジャーからデビューした日。それは大きな日ですね。その季節を思い出すと、ちょうど六本木が重なるんです。デビューするまでは六本木でローラースケートを履いてウエイトレスもやっていたので。もともとローラースケートが大好きで、ローラーディスコも大好きだったので。当時は遊び場がディスコからクラブに変わって、クラブカルチャーが生まれた時代。最初はクラブとディスコの違いもわからなかったけど、毎日のように音楽の仕事とアルバイトで六本木に来て、それを肌で感じて楽しんでいました。それが80年代終わりから90年代初頭。今日来ているこの「RED SHOES」というお店も元々は六本木にあって、よく遊びに来ていました。懐かしい。
―六本木でアルバイトをされていたんですね。
歌い始めたのが19歳の終わりなので、アルバイトをしていたのは2年間ぐらいだけなんですが、濃厚な季節を過ごさせてもらいました。ニューヨークからオーディションで日本に出稼ぎにくるダンサーが4人いて、1日に3回くらいショーがあるガールズバーだったんだけど、私はローラースケートでホールを滑って、ウェイトレスをして。今はあまりない日本人と外国人のお客さんのカオス感がすごかった。曲作りやバンド活動など、音楽の仕事に時間を使いたかったから、時給がよかったのも魅力でした(笑)。アルバイトが朝の4時までだったので、終わった後には近くのソウルバーに行ったり、この「RED SHOES」に立ち寄ってみたり。誰かしら顔見知りがいたので、一杯奢ってもらったりしていました。そのあとにまたレコーディングをしたり、帰宅してから一曲作ったりして。当時は実家住まいだったので、毎日わざわざ帰ってたんですが、体力があったから、全然大丈夫だった。
―9月21日は毎年パーティをされたりするんですか。
そうですね、なんとなくお祝いしてますね。そういう時はシュワシュワ(シャンパーニュ)を飲みます。やっぱりシュワシュワ、何かとシュワシュワ。女子には人気ありますよね。最近自宅の冷蔵庫を新しくしたので、シュワシュワは絶対一本置いておきたいです。娘と飲めるようになったので、娘とシュワシュワもします(笑)。昔は考えられなかったけど、そんなのもすごい楽しいです。季節ごとに我が家でパーティをよくやるんですが、料理が好きなレギュラーメンバーがいるんです。「あれが食べたいから、そろそろ集まろうか」って連絡はよくとってるんだけど、コロナでなかなかできないのがとても残念なので、早く集まれるといいな。美味しく飲んで、食べて、会話して、音楽を聴いて。ミュージシャンだから、セッションもしたりして。最近はライブの後の打ち上げもできなくなっちゃったけど、ライブの後はやっぱりメンバーと打ち上げで乾杯したいです。
―ライブ後の打ち上げはやはり特別ですか?
そうですね。ステージ自体は来てくれるお客さんが色々なバイブスを持って来てくれるから、それを私たちも感じて、良いものを作り上げていくんですが、今は会場でお酒が提供できないのがすごく残念です。ジャズクラブのような会場での公演だと、お客さんの近くでライブできるので、そこが良かったりするし、そういう時にちょっとリラックスするっていう意味でシャンパンを飲みながら楽しんでほしいんだけど、提供できない。それが大人の遊びとして、ちょっと残念なので、早くそれができるようになってほしいです。
―デビュー記念日以外にシャンパーニュで乾杯したい記念日はありますか?
お誕生日は好きですね。子供も大きくなって、2人ともお酒が飲める年齢ですし。あ、クリスマスも好きですね。そのシーズンは、誰かを喜ばせようとする思いが溢れていてキラキラして美しいから。あとは特別じゃなくてもね、久しぶりに会った友達と記念に同じボトルを開けてシェアするっていうのは、可愛らしさのある軽い誓いっぽくていいですよね。
―シャンパーニュがあれば、どんな時だって記念日になっちゃいますよね?
そうですね。「楽しいから飲んじゃえ」とかね、「今日いい感じだから飲んじゃえ」とかでいいと思う(笑)。シャンパンは飲むだけで特別な気分にしてくれますね。例えば家のお掃除をすごく頑張った時には昼間から飲みたい。私の家には中庭があって、植物と向き合ったりする時間も多いんだけど、そういう時にもちょっと飲みたい。集中した作業の後にシャンパンを飲むっていうのはご馳走じゃないですか。いつものルーティンの中に時々シャンパンが入ってくると、可愛い。そういう生活が好きなんです。
―これまでのデビュー記念日の思い出を教えてください
私はどうしても“常に新しい冒険をして、新しい作品を作りたい”し、“まだ新しい素敵な音楽があるかも”とか、“いろんな人と出会いたい”とか、“いろいろ世界を見てみたい”といつも思ってるから、気持ちが前へ前へ向きがちなんだけど、記念日は昔の作品を聴き返してみたり、写真を見返してみたりするきっかけになるので、逆にフレッシュな自分を思い出して、すごく面白い気持ちになる。若いとワクワクするものもいっぱいあるじゃない?でも歳を重ねて、経験をたくさんしていると、そうじゃなくなる部分が多くなりがちだけど、記念日はそういったワクワクした気持ちを思い起こさせてくれる。恋愛もそうなんじゃないですか?慣れちゃっていい部分と、無くしたくない部分があると思うから。そういうことに気が付けるから記念日っていいんでしょうね。
―デビュー30周年ですが、デビューした当時、ここまで活動を続けていると思っていましたか?
音楽は好きなことだし、辞めるなんて考えたこともなかった。好きなものを仕事にしたくて、ミュージシャンになることが夢だったから、ずっとCharaでい続けることは当然だと思ってました。それがどういう形で続いていくかはわかってなかったけど。楽器がこんなに好きになるとも思ってなかったし、いろんな世代の人と交流するというのも想像してなかった。今30歳のミュージシャンは、私のデビューの時に生まれたわけじゃない?その世代の人と共演してるからね。面白いですよ。デビューした頃から子供を持ちたいと思ってたけど、いつの間にか子供も子供を持つぐらいの年齢になってる。案外あっという間に死んじゃうかもしれないし、生き抜きたいとも思ってないけど、人生を楽しみたいとすごく思っています。
―活動を続けているのは、好きを仕事にしているからというところに尽きるんですか?
才能があるからじゃないですか(笑)。才能がなかったら続かない。好きを仕事にせず、趣味でやる人ももちろんいると思うけど、私はCharaプロなので。この秋から事務所も移籍もして、また新しい私になります。そこも楽しみだし、また新たな出会いがあったら乾杯しちゃうよね(笑)。
チャラ Chara
1991年シングル「Heaven」でデビュー。オリジナリティにあふれた楽曲とファッションで人気を獲得し、96年には女優として映画「スワロウテイル」への出演でも話題となった。高い音楽的探求心のもと、新たなジャンルへの挑戦やコラボレーションも積極的に行い、これまでに16枚のアルバムを発表。デビュー30周年を迎えた2021年も精力的に活動し、自分らしく、自由にしなやかに生きる女性の象徴として、支持を獲得し続けている。