2014年サッポロビールマーケティング方針
2014年のサッポロビールは、新たなビジョンとして「オンリーワンを積み重ね、No.1へ」を掲げました。ビール事業をはじめ、ワイン事業、スピリッツ事業において当社ならではの価値のご提供を積み重ねることで、さらなる成長を図り、「感動創造企業No.1」を目指します。
Ⅰ.2013年の振り返り
昨年のビールテイスト総需要は、前年比99%強と推定しています。当社は「ビールテイスト市場での成長」「総合酒類企業としての成長」という戦略を掲げ、ビールテイストの主力ブランドを再強化した結果、販売数量は2年連続で前年実績を上回りました。ワイン、スピリッツ事業も3年連続で売上高を拡大し、総合酒類企業に向け順調な成長を示しました。
1.ビールテイスト市場での成長
当社のビールテイスト販売数量は前年比100.4%となりました。特に「ヱビス」への注力が功を奏し、ヱビスブランド全体で3年ぶりに前年実績を上回り、ビール全体においても101.0%と5年ぶりに前年実績を上回りました。新ジャンルでは、世界初の「プリン体0.00」と「糖質0」を実現した「サッポロ 極ZERO」が当初計画を6割以上も上回り好評を博しました。
2.総合酒類企業としての成長(ワイン、RTD、和酒、洋酒)
ワイン事業の売上は前年比107.2%となりました。国産ワインでは「ポリフェノールでおいしさアップ」などの機能系ワインの好調に加え、国産ぶどう100%プレミアムワイン「グランポレール」の販売数量が前年比125%と大きく伸長し、前年の販売実績を上回りました。輸入ワインでも、オーストラリアワインの イエローテイルの販売数量が前年比120%となるなど好調に推移し、前年の販売実績を上回りました。
スピリッツ事業の売上は前年比115.5%となりました。RTD(注1)では、世界販売量No.1(注2)ラムブランド「バカルディ」を使用した缶商品に加え、ボトル商品を積極的に展開したことにより、バカルディRTDは前年実績を上回りました。また、ノーベル製菓社と共同開発して4月に限定発売した「男梅サワー」は、お客様から再発売を希望する声を多く頂戴し、秋に通年発売を実現、計画を大幅に上回り好調に推移しています。和酒では、甲乙混和焼酎と梅酒の好調がけん引し3年連続売上増、洋酒では、バカルディブランドの伸長により2年連続の売上増を果たしました。
ワイン事業、スピリッツ事業を合わせた売上高は前年比112.4%となりました。
(注1)Ready to Drinkの略。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料の総称。
(注2)2012年IWSR調べ
Ⅱ.2014年マーケティング方針
昨年同様「乾杯をもっとおいしく。」をコミュニケーションメッセージに据えながら、「オンリーワン」の価値のご提供により、「ビール事業」「ワイン・スピリッツ事業」の両輪で、さらなる成長を目指します。
1.ビール事業
消費増税の影響もあり、本年のビールテイスト総需要は98%弱と厳しい市場環境になると推測しています。
当社は、「基軸ブランドの価値構築」「成長・安定ブランドの確立」「感動提案による差別化」に取り組み、3年連続の前年実績越えを目指します。特に、基軸ブランドの「ヱビス」「サッポロ生ビール黒ラベル」「麦とホップ The gold」に経営資源を集中するとともに、「極ZERO」の飛躍的成長を狙います。
「ヱビス」
成長が見込まれる「高価格ビール市場」の先駆者として、「BEER OF BEERS」をコミュニケーションテーマに、滝川クリステルさんと中村勘九郎さんを継続起用し、ヱビスビールが持つ独自の価値である「コク」と「歴史」を徹底的に訴求します。家庭用・業務用・ギフトの市場すべてにおける接点拡大と着実な販売増を目指すとともに、時期を限定した新しいヱビスブランド商品の展開を検討していきます。
「サッポロ生ビール黒ラベル」
昨年に引き続いて、「大人の☆生。」の世界観を、好評の妻夫木聡さん起用の大人エレベーターシリーズで訴求します。業務用市場では樽生ビールの提供品質を極限まで追求した「パーフェクト樽生運動」を象徴するブランドとして、徹底的に「泡」にこだわった、生ビールのおいしさを提供していきます。この提供品質の黒ラベルを「パーフェクト黒ラベル」と命名して業務用市場で展開、家庭用と連動したプロモーションを実施します。また、「パーフェクト黒ラベル」の情報発信基地として、アンテナショップの開設も予定し、「生のうまさ価値」No.1のビールとして磨きをかけていきます。
「サッポロ 麦とホップ The gold」
2008年の発売以来、初めての大幅な刷新を行い、麦とホップが進化した「麦とホップ The gold」を2月4日(火)に発売します。商品名の通り「輝くゴールド」をコミュニケーションテーマに、浅野忠信さん、岡田准一さんを「ゴールデンコンビ」として起用します。ゴールドの世界観の中で、麦とホップが持つ「輝くコク。」のうまさを訴求して、「コク系新ジャンル」No.1を目指します。また、年間を通じて「ゴールド」をテーマとした店頭プロモーションを展開していきます。
「サッポロ 極ZERO」
2月上旬製造品から中味・パッケージをリニューアルし、世界初の「プリン体0.00」「糖質0」と美味しさの両立にさらに磨きをかけます。テレビCMでは、引き続き三村マサカズさん、桐谷美玲さんを起用、商品特長を分かりやすくお伝えすることで、発売2年目となる本年の一層の飛躍を図り、「機能系新ジャンル」No.1を目指していきます。
「オンリーワン」の主な取り組み
エリア戦略商品として、13年連続で前年の販売実績を超えている「サッポロクラシック」のさらなる成長、2012年に発売した新潟県限定の「風味爽快ニシテ」、2013年に発売した静岡県限定の「静岡麦酒」の市場への定着を推進します。
さらに、新たな需要の取り込み、話題喚起の手段として、「サッポロネットショップ」での販売拡大や、ネットと店頭販売を連動させたO2O(オンラインツーオフライン)マーケティングの展開などを進めていきます。
(1)ワイン事業
ワインは、主飲用ユーザー、エントリーユーザーそれぞれをターゲットにした商品戦略で、需要拡大を図ります。主飲用ユーザー向けでは、国産・輸入の基軸ブランドに加え、誕生11年目を迎える、品質にこだわった国産ブドウ100%プレミアムワイン「グランポレール」を、業務用・家庭用において提案強化していきます。エントリーユーザーに対しては、近年市場が拡大しているサングリアの「ポレール サングリア リコ」を手軽なペットボトル容器として新発売するとともに、2012年より発売を開始した樽詰スパークリングワイン「ポールスター」の展開を拡大させていきます。
(2)スピリッツ事業(RTD・和酒・洋酒)
RTDは、お客様に感動を与える「オンリーワン」商品の提案を強化します。世界No.1ラム「バカルディ」を使用した「バカルディRTD」の拡大に加え、限定品から通年商品に成長した「男梅サワー」は、ポッカサッポロ社が発売する「男梅シロップ」とも連動し、業務用展開を進めることで、ブランド認知を拡大させていきます。さらに、ポッカサッポロ社と初のコラボレーションRTD商品として、レモン本来の力を引き出した新感覚RTD「キレートレモンサワー」を今春発売します。
和酒は、家庭用では好調な混和焼酎と梅酒に注力します。「甲乙混和焼酎【芋】」No.1の「こくいも」はさらなる成長を目指し、消費者キャンペーンなどの展開により、さらなるカバー率上昇を目指します。梅酒は「赤梅酒」における1Lサイズの追加とパッケージリニューアルにより、需要喚起を図ります。業務用では、乙類焼酎の「和ら麦」「からり芋」を中心に拡販していきます。
洋酒は、世界販売量No.1ラム「バカルディ」を使用したカクテル「モヒート」を中心としたRTS(注3)、RTD商品の展開を起点として、業務用・家庭用の両面においてバカルディブランド商品をフルラインアップで訴求していきます。また、バカルディ社取扱いブランドの中から、「ボンベイジン」「マルティーニ」「デュワーズ」「カティサーク」をパワーブランドとして注力し、新たなムーブメントを巻き起こします。
(注3)Ready to Serveの略。ソーダなどで割るだけでカクテルがつくれるリキュール。
※2013年の実績及び2014年の計画については、PDFファイルをご参照下さい。
以上
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