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伝説のホップから生まれたビール SORACHI1984

1984年に日本で生まれ、やがて世界を席巻した伝説のホップ。そんな次世代のフレーバーホップを使用した「SORACHI1984」の登場で、ビールは“ホップで選ぶ”新たな時代に突入しそうだ。

日本のホップが世界を席巻

 フレッシュな酸味や後を引く爽快な苦味。ビールの特徴的なこうした香味は、原料の一つであるホップに由来するもの。いまやビール用のホップはアメリカやドイツをはじめ世界各国で栽培されており、その種類は100種類以上にもなるという。
 サッポロビールでも前身の開拓使麦酒醸造所の時代から、日本でのホップ栽培を実現すべく、国産ホップの育種や栽培、品種改良に取り組んできた。なかでも1984年にサッポロビールが手掛けた初のホップとして品種登録され、2000年代にアメリカから世界へと広まったクラフトビールブームのなかで“伝説のホップ”として脚光を浴びることとなったのが北海道空知郡で生まれた「ソラチエース」だ。80年代から90年代の日本では、その強烈な個性ゆえに商品化されなかったソラチエース。しかし、その可能性を信じた同社の研究員が苗を持って渡米。その後、アメリカでホップ農家を営むダレン・ガメシュ氏に見いだされ、現代のビール造りにおいて欠かせない、次世代のフレーバーホップとしての地位を確立させていく。
 ビールをホップで選ぶ時代へ。2019年に誕生した「SORACHI1984」は、サッポロビールのそんな新たな提案と、同社が140年以上の時をかけて育んだホップへのプライドが詰まった歴史的な新商品だ。

SORACHI1984開発秘話 凛として、香り立つゴールデンエール

伝説のホップ、ソラチエースの誕生から35年の時を経て、遂に日本で定番化された「SORACHI1984」。その開発秘話などをブリューイングデザイナーの新井健司に聞いた。

ビールの本場で得た使命

 ソラチエースの誕生から35年後の2019年、この伝説のホップを使って「SORACHI1984」を生み出したのが、サッポロビールのSORACHI1984ブリューイングデザイナーである新井健司だ。
 新井は2007年に同社へ入社し、2013年から1年間はビールの本場であるドイツに留学。そこで海外の醸造家たちからソラチエースの評判を聞き、初めてその存在を知ったという。「現地では何度も『ソラチエースは凄いホップだね』と聞かされたのですが、私ですらサッポロビールが開発したものだと知らなかった。海外でこれだけ高く評価されているソラチエースを日本の人々に伝え、気軽に飲める状況をつくらなくてはならない。そう心に決めて、帰国後すぐにソラチエースを使った商品開発を開始したのです」

国産ホップでビールを選ぶ

 ヒノキをはじめ、レモングラスやディルなどのハーブを思わせる芳醇で個性的なアロマを生むのが、他のホップにはないソラチエースの特徴。「SORACHI1984」では、独自のドライホッピングなどの技術によって、そうした特徴的な香味が最大限に引き出されている。
 「ソラチエースに含まれるゲラン酸には他のホップの香りをうまく引き立てる働きがあり、海外では他のホップとブレンドして使うのが一般的です。対して、今回の商品では『ソラチエースをどう楽しんでもらうか』をコンセプトに、ソラチエースを単体で使い、ビアスタイルもその特徴が最も伝わりやすいゴーデンエールを採用しました」
 最盛期の年間生産量約3200トンが、いまでは約200トンにまで減少。そんな日本のホップ産業を盛り上げるべく、希少な北海道上富良野産の“オリジナル”ソラチエースも一部使用し、今後はその比率を高めていくという。
 香りや味わいがしっかりと感じられるので、和食や洋食、イタリアンやフレンチとどんな料理とも好相性。何よりも国産ホップの品質とストーリー性が、多くの飲み手を惹きつけるであろう、新時代のビールの登場だ。

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