新潟市内でまだ馴染みの薄かったオイスターバーとスパニッシュバルを組み合わせて若い女性を中心に支持を獲得。経営母体の㈱イデアルはその他にも、熟成肉など先進的な食文化発信を積極的に行って地域活性化に尽力している。
同店のオープンは2013年1月。それまで同社は「旬魚酒菜 五郎 古町店」など和食居酒屋4店を展開しており、初の洋食業態への挑戦となった。
「当時オイスターバーは新潟市内にほとんどなく、東京までわざわざ食べに行く人がいると聞いて商機を見たわけです。ただ牡蠣単品では客層の間口が狭いと考えて、やはり当時大都市圏で流行っていたバルを融合させて居酒屋づかいできる店を目指したんです」と店長の小池真実さんは語る。
看板商品の生牡蠣は常時産地を変えながら7種類以上を1個380〜450円でラインアップ。北海道・厚岸や長崎・五島列島など日本各地の牡蠣に加えて、オーストラリア・ピットウォーターなど外国産の牡蠣も揃えて品揃えの多様さを強調する。大半のお客様は3〜5種の食べ比べ1200〜2080円を注文し、産地ごとの味の違いを楽しんでいる。
「新潟エリアでは夏に岩牡蠣を食べるものの、真牡蠣を生食する習慣がありませんでした。オープン当初は食べ方や味の特徴を丁寧に説明し続けて少しずつお客様を増やしていきました」と小池さん。今では1日600個の牡蠣を消費するほどの支持を得ている。
その他のフードはスパニッシュバルの料理をラインアップ。当初はイタリア料理などの洋食メニューも幅広く揃えていたが2017年5月からはひよこ豆のフリット300円などのタパス16品280~980円、鶏白レバーのパテなどを薄切りしたパンに盛って提供するピンチョス8品300~380円といったスペイン料理に特化。スペイン・サンセバスチャンの名物料理チャングロ1個380円など郷土料理を増やして専門性を高めている。
ドリンクの売れ筋は牡蠣と相性がいい白ワイン。中でもミネラル感の高い白ワイングラス3種、ボトル6種を「牡蠣ワイン」と銘打ち、3種飲み比べを1150円で揃えて牡蠣との組み合わせ注文を促している。また生ビールは新潟県限定の「風味爽快ニシテ」を550円で用意。ワインが苦手なお客様も安心して利用できると客層の間口拡大につなげている。
同社はその後も熟成肉の自社製造に着手し「肉料理専門ワインバル NIQ」を出店するなど先進的な業態でヒットを飛ばし、地域の外食シーンの活性化に大きく貢献している。
テーブルオーダー率100%を誇る看板商品の生牡蠣は、国内外各地から仕入れる真牡蠣を月替りで7種類以上ラインアップ。あっさり塩味のものから濃厚な味わいのものまで個性の異なる味をチョイスする。店長の小池さんは日本オイスター協会の「ジュニアオイスターマイスター」の認定を取得しており、味わいの違いを丁寧に説明することを心掛けて食べ比べの楽しさを高めている。食べ比べは写真の5種2080 円の他、3種1200円、4種1640 円を用意。また夏期限定で岩牡蠣3種食べ比べ2200 円も提供。牡蠣の味に合わせた白ワインを揃えた牡蠣ワイン3種飲み比べ1150 円も用意して付加価値を高めている。
経営母体の㈱イデアルは、Marisco でオイスターバーとスパニッシュバル、NIQで熟成肉と大都市圏で注目度の高い業態を次々と新潟に出店。新しい食カルチャーを発信して地域の活性化に貢献する。
主力商品の生牡蠣は常時7種以上を揃えて専門性の高さをアピール。またバル・メニューでは2017 年5 月からスペインの郷土料理を充実させ、専門性の高さと使い勝手のよさを両立させている。
牡蠣との相性がいい白ワインから、ミネラル分を多く含んで牡蠣の旨みを高める銘柄を「牡蠣ワイン」としてグラス3種、ボトル6種を厳選。組み合わせ注文による付加価値アップに成功している。
店名/Spanish&Oyster Marisco
住所/新潟市中央区花園1-2-2 コープシティ花園2F
電話/025-278-3956
店舗規模/20坪34席
営業時間/17:00〜25:00
定休日/無休
客単価/4300円
1日平均客数/平日40人、週末100人