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やきとん
木々家
五号店 池袋東口駅前店

やきとんを主力商品とした大衆居酒屋のスタイルを採りながら、高いレベルのQSC実現に努めたことで老若男女を問わず連日賑わう「木々家」。飲食店の基本を細部にまで徹底する点に同店の実力がはっきりと現れている

未経験での挑戦

 「まったくの未経験で飲食業に挑戦したのですが、最初に取り組んだのは自分がお客様の立場になった時に感じる不快や不満を徹底的に取り除くことでした」と経営母体の㈱HBGC代表取締役社長の林田博之さんは語る。
まず接客については絶えず客席を見回ってドリンクがなくなりそうなお客様にお替りを提案したり、食べ終えた皿をすみやかに下げるといった細やかな配慮を心掛けている。また清掃は毎日1時間近くかけてピカピカなお店を維持。とりわけトイレは壁や床まで水洗いできる仕様のものを独自に開発し、お客様が気持ち良く飲食できる空間づくりに注力する。

定番商品を磨き上げる

 フードはやきとん16品189〜399円が主力だが、もやしキムチ390 円などのつまみや揚げ物をトータル81品とバラエティ豊富に揃えて〝いろいろ食べられる居酒屋〟をアピールする。奇をてらった商品こそないが、やきとんは備長炭を使って香ばしく炭火焼きし、揚げ物は分子調理器を導入するなど定番商品を磨くことにより日常使いで選ばれるお店になっている。またお母様の姫美さんが毎日全店分を仕込む野菜メニューは、彩り野菜の浅漬け390 円など15品300〜450円を揃えてヘルシー志向のニーズにも対応。これが女性客も取り込んで幅広い客層の獲得につながっている。

生ビールの品質を追求

 ドリンクでは、とりわけサッポロ生ビール黒ラベル〈樽生〉499円のクオリティを追求している。生ビールサーバーは毎日分解洗浄を欠かさず行い、生ビール専用のグラスを冷蔵保存するなど洗浄と温度管理を徹底。さらには提供する生ビールが2・2~2・3℃になるように適宜温度計で測っているほどだ。また日本酒や焼酎はそれぞれ25品、20品前後と品揃えを充実させてこだわりの強い客層に訴求。これらの施策がプラス1杯のドリンク注文を促して客単価は3500円に及ぶ。
木々家ブランドは現在都内で7店を数える。今後も精力的に出店していく考えだ。

写真手前は、やきとん盛り合わせ6本入1150 円で、手前左からタン、ハツ、トントロ、カシラ、奥は左からシロ、レバー。手前から2品目はえらべる野菜三種盛り890 円でトマト、ブロッコリー、谷中生姜にたっぷりの野菜サラダが添えられる。同3品目はとりから450 円。同奥はつまみ三種盛り890 円で、左からもやしキムチ、ポテトサラダ、キムチ。サッポロ生ビール黒ラベル〈樽生〉は499 円。
生ビールはサーバーを毎日洗浄するなど品質管理を徹底。メニュー表や店内黒板にも記してアピールする。
やきとんは1串60〜70g とボリューム満点。備長炭で炭火焼きし品質を追求している。新鮮な朝挽きのモツを仕入れ、セントラルキッチンでその日提供する分だけ串打ちして全店に配送する仕組みを構築。
写真中央が林田さん。スタッフは細やかなサービスを心掛け、清潔感あふれる店づくりにも努力している。

自慢の一品低温調理 三種盛り合わせ

ごく低温でじっくり加熱殺菌して生肉さながらの食感を残した低温調理アイテムは、生肉好きな客層の心を掴みオーダー率は5割を超える。レバーだけでなくタン、ハツ、ハラミと食感や風味の異なる4種を各599円の均一価格で提供。写真の三種の盛り合わせはタン、レバー、ハラミで1200 円。衛生環境に優れたセントラルキッチンでその日に提供する分だけを仕込んで全店に納品する体制を確立し、安心・安全に細心の注意を払っている。

繁盛ポイント

お客様の「不」を解消高いQSCに努力する

林田さんは自分が客として飲食店を利用した時の不快・不満・不安を全て書き出し、創業店ではそうした「不」の解消に努めた。そうして磨かれた高いQSC レベルが多店化成功の礎となっている。

ドリンクの管理を徹底本来の味わいを表現

生ビールはサーバーの洗浄、提供までの温度管理を徹底してパーフェクトな品質を追求。日本酒や焼酎も温度管理などに注意を払って良好な状態を維持。これがプラス1杯の注文増を促している。

定番商品の品質を追求幅広い客層の支持獲得

主力商品のやきとんはセントラルキッチンで一括加工し、野菜メニューは林田さんのお母様が全店分を仕込んで衛生面と品質面で高いレベルを維持。定番商品の磨き上げが高い支持につながっている。

SHOP DATA

店名/やきとん 木々家 五号店 池袋東口駅前店
住所/東京都豊島区南池袋1-27-8 サンパレスビルB1
電話/03-6709-2522
店舗規模/40坪100席
営業時間/月〜木16:00〜24:00、
土14:00〜24:00、日・祝14:00〜23:30
定休日/年末年始
客単価/3500円
1日平均客数/150人

  • 清掃は毎日1時間前後かけて清潔感ある店を徹底。こうした努力が老若男女を問わず受け入れられている。