肩肘を張らずにボリューム満点のステーキとビストロ料理を味わう。2017年2月にオープンした新潟市中央区の万代グリルは大衆ビストロという新たなコンセプトに挑んでいるが、すでに図抜けた集客力を発揮している
皿に山盛りされた総重量800g超のステーキ。看板商品の万代ミート・ショック4980円が提供されると、ド迫力のボリュームにお客様は「わあ!」と歓声を上げる。そして、ビールやサワーなどを飲みながら、豪快にステーキにかぶりつくのが、万代グリルが提案する「大衆ビストロ」のスタイルだ。
経営母体の㈱エレベーションは2002年に新潟市中央区に居酒屋「Soi」を開業。1号店至近の3階建ての物件を一棟借りし、まず2013年に1階にサムギョプサル専門店を出店。2017年2月に2階にオープンしたのが万代グリルだ。
「万代グリルが目指したのはワンランク上の肉バル。料理はビストロのコースメニューを分解し、それをアラカルトメニューに落とし込むことで、バル使いもでき、レストラン使いもできる店に仕上げました」と代表取締役の山崎 聡さんは業態開発のポイントを説明する。
フードは季節メニューを含めて55品前後を揃える。メインのステーキには山崎さんがその旨みに惚れ込んだ米国産アンガス牛の赤身肉を使って高品質を追求。そのうえで「商品開発のキーワードは『うちコレ』と『Make WAO!』。『うちの店に来たらコレ』という名物商品を投入するとともに、お客様が『ワオ!』と驚くような仕掛けをそれぞれの商品に施しています」と山崎さんは言う。
その代表例が看板商品の万代ミート・ショック。その他にもガルベストン シーザーサラダ980円は直径40㎝超の巨大なグラナ・パダーノチーズをボウル代わりに使い、お客様の目の前で野菜とチーズをあえる。ガルベストン ロッシーニはフォアグラのパテを削りかける料理を考案し、価格を580円に抑えるなど、盛付けや提供方法、価格設定などさまざまな角度から工夫を施して商品の付加価値を高めている。
また、活気があり、笑顔に溢れるサービスがグループ3店に共通する特色だが、「サービスで大事にしているのが『嬉しい、楽しい、大好き』という言葉です」と山崎さんは言う。
これはサービスでお客様に喜んでいただくだけでなく、スタッフ自身もそれを楽しむことが「大好き=ファンづくり」につながるという考え。MakeWAO! の仕掛けはスタッフがお客様とコミュニケーションをとる機会にもなるため、それがサービス力の向上にも役立っているという。
米国産アンガス牛のトップサーロイン・バット、ハンギングテンダー、新潟県産のブランド豚「純白のビアンカ」の肩ロース。万代ミート・ショック4980円は総重量800gを優に超える3種の塊肉のステーキを盛り合わせたド迫力のボリュームを打ち出す看板商品だ。3人以上のお客様でシェアすることを勧めているが、グループ客の注文率はほぼ100%に達している。
客席で料理を仕上げるシーザーサラダなど、「Make WAO!」を合言葉としてお客様が驚く仕掛けをメニューの随所に施し、商品の付加価値を高めている。
ド迫力のボリュームの万代ミート・ショックはグループ客の注文率がほぼ100%。「うちの店に来たらコレ」という看板商品でお店の売りを前面に打ち出す。
お客様が嬉しく、スタッフも楽しむ。それが「大好き=ファンづくり」につながると考え、お客様と積極的にコミュニケーションを図るサービススタイルを採る。
店名/大衆ビストロ 万代グリルガルベストンSt.bySoi
住所/新潟市中央区弁天2-3-23 2F
電話/025-288-6940
店舗規模/31坪40席(+スタンディング 10人収容)
営業時間/11:30~14:00、17:30~24:00
定休日/不定休
客単価/昼1000円、夜4000円
1日平均客数/80人