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インセンティブで活性化

スタッフのモチベーション維持に不可欠な賃金のアップ。 とはいえ、一時的なお店の売上を時給に反映させると、 人件費の経常的な上昇につながり利益を圧迫してしまいかねません。 さまざまなインセンティブ制度を上手に活用することで、 繁忙期のスタッフを“やる気”にさせて、元気なお店を目指しましょう!

お店に対するインセンティブ

 お店全体の成果に対するインセンティブは、チームワークを醸成しつつ、売上向上を目指すことにつながります。

1.金銭のインセンティブ
 予算達成率110%で3万円、120%で5万円など、売上や利益予算の達成率に応じてお店全体に支給します。シフト貢献度(労働時間)や役職・役割のランクによって分配し、公平感を出すことも大切です。
2.費用負担のインセンティブ
 売上予算を達成した場合、達成率に応じた予算で飲み会や、物品・飲食物の購入費用をインセンティブに。例えば予算達成率110%の場合、一人当たり3000円の予算で飲み会などの費用を負担します。
3.お金以外のインセンティブ
 必ずしも金銭的な報酬でなくとも、感謝や賞賛でも十分なインセンティブになります。ポイントは、目に見える形であること。例えば感謝の手紙や達成記念の賞状など、気持ちがこもっていれば十分な場合もあります。ただしこの場合、日々のコミュニケーション、良い人間関係が構築できていることが前提です。
4.他のインセンティブ対象
 売上以外には、以下のようなインセンティブ対象があります。

・顧客満足関連
お客様の満足度を高めた結果に対するインセンティブ。顧客アンケート結果やお褒めのお手紙など、お店のファン作りに貢献した実績を評価します。

・衛生管理
お店の衛生状況が良い場合、日々の衛生管理状況の維持に対してインセンティブを支給。外部機関衛生点検の点数やランクなどで評価します。

個人に対するインセンティブ

 個人の頑張りを評価し、人事考課(評価制度での時給反映)ではなく、インセンティブで還元することも効果的です。

1.メニュー開発
 季節メニューなど、商品化に関わる功績に対するインセンティブ。採用段階でのインセンティブ(定額)と、売上に対する歩合で支給する方法があります。
2.生産性向上
 生産性が著しく高まるような提案に対するインセンティブ。業務効率が飛躍的に上がるオペレーションの提案や、コストダウンにつながる工夫などに対してインセンティブを支給します
3.オススメ売り
 キャンペーン商品のオススメ売りなどに対するインセンティブ。ランキング形式、個人売上目標達成率などに応じて支給。ただし、押し売りを防止する事前教育も必要です。
4.スタッフ紹介
 スタッフの友人紹介により採用になった場合に支払うインセンティブ。有料求人媒体を使用した場合と比べ、コスト、定着率やスタッフの質において効果を発揮します。3カ月継続、6カ月継続など、段階的なインセンティブを設けることも、早期離職の防止に効果的です。

定着率を上げるマイレージ制度

 毎月のインセンティブの額が少なくても、インセンティブを蓄積していく仕組みがあれば貯める楽しみがモチベーションとなり、結果的に定着率の向上に効果を発揮します。

様々なマイレージ対象
 飲食店でのマイレージに相当するのは「貢献度」。シフト貢献(労働時間、長期勤務)、繁忙期貢献(GWやお正月勤務)、売上貢献(オススメ売り)、顧客満足貢献(お客様からのお褒めのお手紙など)、生産性貢献(業務改善提案)、人事貢献(友人紹介)など、一つではインセンティブの額が小さなものについて、ポイントを貯められる制度を作ります。
マイレージの仕組み
 1ポイントを1円で換算し、かつ500円単位で換金・交換できるようにすることで、貯める楽しみや交換する際の楽しみが生まれ、継続的にモチベーションがアップ。ポイントは現金での換金以外にも、カタログギフトのような商品との交換や店舗での利用などもOK。店舗利用の場合はポイントを2倍などとすることで、店舗での利用促進も可能です。パート・アルバイトスタッフにとっては退職金のような機能ともなり、労使共にメリットの多い制度です。 ただし、ポイントの集計や利用などの慎重な管理が必要。お金に関わることなので、ミスのない管理が必須です。

※2017年rise秋冬号より抜粋

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