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食材探検隊

100年の歴史が醸す深い味わい 丸高蔵味噌

 醤油に並ぶ日本の代表的な発酵調味料である味噌。多様な種類がある味噌の中でも国内生産量全体の約45%を占めるのが長野県内で製造される信州味噌である。丸高蔵は長野・諏訪で創業100年の歴史を持つ神州一味噌発祥の味噌蔵であり、地場食材を使って高品質で安全・安心な味噌造りに励んでいる。スタンダードな調味料なだけに奥が深い、味噌の魅力をご紹介する。

創業100年の味噌蔵

 長野県の中央部に位置する諏訪盆地の標高は750~900m。諏訪湖を囲む諏訪市、岡谷市、下諏訪町などからなるこの地域は、豊富な水や寒暖の差が大きい気候など、味噌造りに適した風土であり、数多くの味噌蔵が軒を連ねる信州味噌の名産地だ。
そのうちの1軒である(株)丸高蔵は創業100年という長い歴史を有する味噌蔵である。過去には全国味噌品評会で4年連続の農林水産大臣賞を受賞した同社は、「美味しく、健康に良い味噌造り」という創業者の想いを継承。原料の大豆や米などは主に国産品を使用して質の高い味噌造りに力を注いでいる。

  • 【信濃路】
    天然醸造蔵でおよそ8カ月~1年間かけて熟成し、味噌本来の豊かな風味を引き出した吟醸タイプの信州赤味噌。麹歩合が9割と、通常の信州味噌に比べて高め設定で、ほのかな甘みをバランスよく兼ね備える。
  • 【十四割】
    大豆の1.4 倍の量の米麹を使用した「麹歩合14 割」の味噌。米麹由来の爽やかな甘みが特徴の信州淡色味噌。信濃路、十四割とも原料に長野県産ナカセンナリ(大豆)、長野県産コシヒカリ、天日塩を使用する。
  • 【青唐みそ】
    国産大豆、国産米、国産塩で造った味噌に長野・蓼科産の青唐辛子を合わせ、じっくりと熟成させた味噌。青唐辛子の配合比率は20%にもなり、その鮮烈な辛味ととともに味噌の深みある風味を併せ持つ。

契約栽培する大豆と米

 とりわけ、蔵を代表する味噌である「信濃路」と「十四割」についてはより強いこだわりを持つ。信濃路は原材料である大豆と米麹の配合比率が10対9の信州赤味噌、十四割は同10対14の信州淡色味噌。どちらも契約農家が栽培する長野産ナカセンナリ(大豆)とコシヒカリという地場食材を使い、塩にも天日塩を用いる。信州味噌に唐辛子を合わせた「青唐みそ」にも契約栽培する地元の青唐辛子を使うなど、諏訪の恵みを味噌造りに最大限に活かしている。
製造方法にも工夫を施す。米麹は麹菌の生育によって50℃以上に発熱するが、丸高蔵では米麹を手揉みして放熱し、約35℃の適正な温度まで下げる。さらに「米麹の一粒一粒に麹菌を均等に生育させるため、信濃路と十四割では温度を約35℃から約27℃に下げる『枯らし』の工程が加わり、4日間かけて米麹を造っています」と同社代表取締役社長の小林 玲さんは説明する。

焼鳥にも合う味噌

 大豆の旨みが強い信濃路、米麹の甘みに富む十四割、鮮烈な辛味の青唐みそ。3種の味噌はそれぞれ味わいの特徴が異なり、さまざまな料理の調味料に活用できる。
地元・諏訪の繁盛居酒屋「飲食処 ばんや」では丸高蔵の味噌を売りにした商品を幅広く揃える。そうした商品例を下記に紹介したが、「ていねいに醸造された丸高蔵さんの味噌はどんな料理にも使える万能調味料です」と経営母体である(有)ぷれぜんと専務取締役の簑島江身子さん。味噌料理だけでなく、焼鳥や天ぷらなども丸高蔵の味噌を添えて提供している。
丸高蔵では味噌以外の調味料も製造する。江戸時代の調味料として注目が集まる「煎り酒」、米麹を使った香辛調味料「赤とんがら醤」など、個性的な商品づくりに活かせる調味料も幅広く用意している。

  • 1918年に店舗兼事務所として長野県木祖村の古民家の建物を移築した蔵など、3つの建物が登録有形文化財に指定されている。現在は売店、食事処として使用。
  • 原料の大豆、米麹、塩を合わせたら、室温27~30℃の温醸室におよそ1カ月保管して一次発酵する。
  • 温醸室は豊富に湧き出る温泉の熱を利用して室内を温める。
  • 一次発酵が済んだら天然熟成蔵で半年~3年ほど保管、熟成させる。1915 年に仕込み蔵として移築された吉沢蔵(本蔵)を天然熟成蔵として使用している。
  • 米麹は麹菌の生育によって50℃以上に発熱するため、丁寧に手揉みをして熟成に適した温度に保つ。
  • 手揉みすると米に適度なひびが入り、そこに麹菌が浸透するため、きめ細やかな米麹に仕上がる。
  • 丸高蔵の味噌造りには職人の技術が欠かせない。
  • 味噌造りに用いる大豆と米はいずれも長野県産。青唐みそに用いる蓼科産の唐辛子も含め、長野県下の農家が契約栽培する地場食材を使用している。
  • (株)丸高蔵代表取締役社長小林 玲さん
  • 東に蓼科山、西に木曽山脈、南に赤石山脈の北端という山々に囲まれた諏訪盆地。夏の最高気温が30℃以上、冬の最低気温がマイナス10℃以下と季節による寒暖の差が大きく、盆地の中央には信州で最大面積の諏訪湖があって豊富な水にも恵まれる。そうした気候風土が味噌造りに適しているため、この地域だけで20 カ所以上の蔵がいまも味噌造りを手がけている。
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