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海鮮亭 ととや

釧路、厚岸、根室から直送される鮮魚が売りの寿司居酒屋。お値打ち価格で提供する厚岸産カキが看板商品だが、創業20周年を目前に据え、「オール北海道」を重点テーマとしてさらなる商品力の磨きあげに力を注いでいる。

25歳で北海道に渡る

寿司居酒屋「海鮮亭 ととや」の創業は1997年。東京と千葉で江戸前寿司の修業を積んだ吉田良一さんは「海の幸の宝庫であり、憧れの地だった北海道で店を持ちたい」と思い立ち、25歳の時に北海道に渡って釧路市で独立を果たした。
「ただ、釧路にはすでに寿司店がたくさんあった。そこで手軽に、幅広いお客様に利用してもらえるように寿司居酒屋の営業スタイルを採り入れました」と吉田さんは業態開発の経緯を説明する。その狙い通り、カウンター8席のお店は連日満席になる繁盛店となったが、さらなる事業拡大を目指して2004年に千歳市に移転。そこでも抜群の集客力を発揮したため、2010年8月に現所在地にお店を移し、店舗規模は13坪20席から36坪48席に拡張された。

お値打ちのカキ料理

フードは寿司がお好み約35品108円~、盛合せ5品1188円~、オリジナル海鮮巻3品540円~をラインアップ。寿司の他に刺身、焼き物、一品料理などのカテゴリー別に約70品の多様な料理を用意するが、その中で創業時から看板商品に掲げているのが厚岸産のカキを使った料理だ。
厚岸の漁師から直接仕入れるカキは鮮度抜群。1個90〜120gの大ぶりなサイズで、旨味も非常に濃い。それを殻付きのまま豪快に蒸し焼きにしたカキの大漁焼きはカキ10個で2484円という目玉商品。また、殻付きカキ、カキ寿司、カキ酢、カキの柳川鍋の4つのカキ料理を用意する得々カキセットもカキ10個を使い、2700円というお値打ち価格で提供している。

「オール北海道」を追求

ととやは北海道東部の釧路、厚岸、根室の漁師と直接取引きのパイプを築いており、鮮魚の7割で産直食材を用いている。秋~冬にかけてはサンマ、本シシャモ、マダラの白子が旬を迎えるが、10月を過ぎるとメニューに加わるシシャモ寿司など季節ごとの名物商品を求めて来店するお客様も多い。
北海道の玄関口である新千歳空港からのアクセスがよいため、出張のビジネスマンや観光客の利用も多く、来店客の6割を地元客以外が占めるという。
「空港が至近にある千歳は北海道中の食材が集まる場所でもあります。そこでいま鮮魚以外の食材についても北海道産の導入を進めています。ドリンクも北海道限定の生ビール・サッポロクラシックを柱に据え、『オール北海道』を前面に打ち出して集客力の強化を図っています」と吉田さんは語る。

来店客の主要年齢層は30~50代。客層は近隣会社員や地元住民の他、新千歳空港から近いために出張のビジネスマンや観光客の利用も多く、地元客以外が来店客の半数以上を占めている。
写真手前は焼きガキ10個を豪快に盛り付けた名物商品のカキの大漁焼き2484円とカキの松前焼1490円。奥右が釧路産つぶ貝1個を丸ごと使った活つぶ刺身1296円、奥左は釧路の名産品であるサーモン、イカ、カニなどを具材にした釧路巻777円。北海道限定販売の生ビールであるサッポロクラシックは500円。

自慢の一品得々カキセット

厚岸産カキを手軽に、たっぷりと食べてもらえるように考案したカキ尽くしのセット。生ガキの食べ比べを楽しめるよう、殻付きカキ、カキ寿司、カキ酢と味わいの異なるカキ料理を用意。また「火を加えるとカキの旨味がさらに濃くなる」(吉田さん)ことから、そこにカキの柳川鍋が加わる。大ぶりなカキが10個も使用され、ボリューム満点のセットだ。価格は2700円。

繁盛ポイント

釧路、厚岸、根室から
直送する高品質な鮮魚

鮮魚の仕入れは釧路、厚岸、根室の漁師との間に築いた産地直送のパイプがメイン。札幌の中央市場も利用するが、鮮魚の7割は産直の食材で占められる。

厚岸産カキを使った
多彩なカキ料理が売り

湾に寒流が注ぎ込む厚岸はカキを通年生産する地域。厚岸の漁師から週2~3回のペースで仕入れる鮮度抜群のカキを用いた多彩なカキ料理を看板商品とする。

江戸前寿司の技を
駆使して高品質を追求

大将の吉田さんは酢締めや醤油漬けなどネタにさまざまな仕事を施す江戸前寿司で修業。その卓越した技術が寿司や刺身、一品料理の随所で発揮されている。

SHOP DATA

住所/北海道千歳市清水町2-28-1
電話/0123-23-1108
店舗規模/36坪48席
営業時間/17:00~24:00(23:30L.O.)
定休日/日曜日
客単価/4500円
1日平均客数/100人

  • JR千歳駅からの距離は徒歩およそ12分。お店を構える新川通商店街の周辺には地元住民向けの飲食店、小売店が点在している。
  • 2010年8月に現所在地にお店を移転。36坪48席の規模に拡張し、客席はカウンター16席、小上がり16席、座敷16席を用意する。
  • 写真中央が大将の吉田さん。「調理技術とともにサービススキルや経営ノウハウなどもしっかりと伝え、スタッフの独立を支援したい」とその思いを語る。