日本百貨店協会、3月の百貨店売上高前年比は2.8％減の4953億円

日本百貨店協会は、調査対象百貨店 70 社･ 179 店の 2025 年 3 月の全国百貨店売上高概況を発表。今年の 3 月は、売上高 4953 億 2251 万円 ( 店舗調整後前年比 2.8 ％減 ) 、入店客数 2.6 ％減と共に前年同月を下回った。全国的に寒暖差の大きい不安定な天候要因から春物商材の動きが鈍かった他、免税売上高の低調も影響した。一方、主力の衣料品では下旬以降の気温上昇に伴って春物が動き始めると共に、卒入学等のオケージョン需要も堅調に推移した。

インバウンド ( 免税売上 ) は、花見シーズンを迎え、購買客数は 51.5 万人 (13.4 ％増 ) と 3 月として過去最高を記録したが、円高傾向や世界的な景気後退懸念が、高額商材の買い控えなど訪日客の購買心理にも影響した結果、売上高 442 億円 (10.7 ％減 / シェア 8.9 ％ ) と 36 ヶ月ぶりにマイナス転換。化粧品は好調に推移。一方、国内市場は、一方、国内市場は、天候要因等から、入店客数減により 2 ヶ月連続でマイナスだが、減少率は先月より 1.5 ポイント回復。都市 (10 都市 ) は、札幌、名古屋、神戸を除く 7 地区でマイナス。地方 (10 都市以外の 7 地区 ) は、東北、近畿を除く 5 地区でマイナス。 10 都市と地方の伸び率差は 49 ヶ月ぶりに地方が都市を逆転。

商品別では、主要 5 品目のうち、家庭用品を除く 4 品目で前年割れ。衣料品と身のまわり品は、ラグジュアリーブランドの一部価格改訂や春物の低調から 2 ヶ月連続マイナス。食料品は価格高騰の影響で苦戦が続くが、物産展等の食品催事は盛況だった他、菓子ではホワイトデーや年度末の挨拶需要も見受けられた。雑貨は化粧品が国内外共に好調推移。美術･宝飾･貴金属 (0.9 ％減 ) は僅かに前年割れだが、コロナ禍前の 2019 年比では二桁増 (52.4 ％増 ) 。下旬からの花見商戦では、弁当や惣菜、さくらモチーフの菓子等、各社工夫を凝らした企画を幅広く展開し堅調に推移。

商品別売上高は、食料品が 1170 億 388 万円 ( 店舗調整後･前年増減率 2.0 ％減 ) 、食堂喫茶 106 億 8007 万円 ( 同 5.3 ％減 ) 、衣料品 1370 億 9372 万円 ( 同 3.6 ％減 ) 、身のまわり品 821 億 5818 万円 ( 同 8.9 ％減 ) 、雑貨 1116 億 6726 万円 ( 同 0.5 ％減 ) 、家庭用品 190 億 3434 万円 ( 同 7.0 ％増 ) 、サービス 43 億 327 万円 ( 同 5.2 ％増 ) 、その他 133 億 8180 万円 ( 同 6.8 ％増 ) 、商品券 61 億 5121 万円 ( 同 10.1 ％減 ) であった。

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