日本フードサービス協会、2月の外食売上高は106.0%で前年を上回る
日本フードサービス協会(JF)は、会員企業(有効回収事業者数221社・店舗数36,095店)を対象とした2025年2月度の外食産業動向を発表した。なお、本調査は、新規店も含めた全店データを業界全体および業態別に集計し、前年同月比を算出したもの。
2月は、うるう年だった前年より営業日数が1日少なかったものの、各社各様の販促キャンペーンや2月として過去最高となった訪日外客数、少なかった雨天日、価格改定による客単価上昇などから、外食全体の売上は前年比106.0%となった。物価高騰が続く中で、価格にますます敏感になる消費者に対応して、価格据え置きなど低価格を売りにしたブランドやキャンペーンが好調を継続している。
全体および業態別の対前年同月比は以下の通り
■全体【売上高106.0%・店舗数100.5%・客数101.1%・客単価104.9%】
■ファーストフード業態【売上高105.9%・店舗数101.1%・客数100.9%・客単価105.0%】
FFの全体売上は105.9%となった。業種別売上は、「洋風」はランチメニューの提供時間の延長やテレビ露出で104.8%となった。「和風」は、これまでの価格改定の影響で111.4%となった。「麺類」は、比較的低い客単価が強みで108.4%。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、「持ち帰り米飯」で平日の営業日数減が客数と惣菜売上などに影響し、98.1%となった。「その他」は、営業日数減に加え、気温低下で「アイスクリーム」が客数減となったが、これまでの価格改定による単価上昇で106.7%となった。
■ファミリーレストラン業態【売上高106.5%・店舗数99.4%・客数102.1%・客単価104.3%】
FRの全体売上は106.5%となった。業種別売上高は、営業日数減も、コストパフォーマンスを重視したモーニングメニューの導入など各種キャンペーンの展開により、「洋風」は106.0%、「和風」は109.1%、「中華」は112.6%となった。これまで好調を続けてきた「焼き肉」は、営業日数減の影響と価格改定による単価上昇で客数が落ち98.4%となった。
■パブ/居酒屋業態【売上高102.7%・店舗数101.9%・客数100.1%・客単価102.6%】
飲酒業態は、営業日数は減ったが、インバウンド需要のほか、単価が低めの商品が健闘し、「パブ・居酒屋」の売上は102.7%となった。
■ディナーレストラン業態【売上高106.3%・店舗数100.1%・客数105.2%・客単価101.1%】
DRは、上旬の「春節」などでインバウンド需要が好調なところが多く、売上106.3%となった。インバウンドはウインタースポーツや温泉など雪のある地方に分散したのか、都心部では売上がやや振るわなかった店舗もある。
■喫茶業態【売上高107.2%・店舗数100.0%・客数99.4%・客単価107.9%】
喫茶業態は、一部地方の大雪など天候要因が客数に影響したところあったが、引き続き原料高による価格改定で客単価が上昇し、売上は107.2%となった。
記事配信・制作協力/外食ドットビズ
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