ポッカサッポロ、レモン果汁摂取で愛情ホルモン分泌促進の可能性が示唆
ポッカサッポロフード&ビバレッジは、レモン果汁の摂取が健常者の愛情ホルモン ( オキシトシン ) の分泌と心理状態に及ぼす影響について確認した結果を 8 月 24 日~ 26 日に行われた日本食品科学工学会第 70 回記念大会で発表した。
同社では、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により、今までのコミュニケーションの在り方が変化し、他者とのつながりが以前よりも希薄になってきていることを受け、社会性や他者との信頼関係に関与する愛情ホルモン ( オキシトシン ) に着目して研究を進めてきた。今回、ヒトを対象としてレモン果汁の摂取による唾液中のオキシトシンおよび心理状態へ及ぼす影響についての試験をおこなった。
試験は、 26 ~ 54 歳の健康な男女 25 名を対象に、レモン果汁 30ml を摂取してもらった。摂取前と摂取から 5 、 20 、 60 分後に唾液採取し、唾液中オキシトシン濃度の変化を調べた。また、摂取前と摂取から 55 分後に 2 種類の質問紙 ( 多面的感情状態尺度 / を対人信頼感不信感尺度 ) を用い、心理状態の変化を調べた。その結果、摂取から 5 、 20 分後に、摂取前と比較して唾液中のオキシトシン濃度が有意に高くなることがわかった。また、質問紙では、摂取前後で否定的な感情項目の「不安」「倦怠」「敵意」が有意に低下、「対人信頼感」が有意に上昇することがわかった。これらの結果から、レモン果汁を摂取することで、愛情ホルモン ( オキシトシン ) の分泌促進、一時的な否定的感情の緩和および対人関係における肯定的感情を高めることに有用である可能性が示唆された。
なお、愛情ホルモン ( オキシトシン ) とは、親子 ( 乳児 ) の肌と肌の触れ合いでオキシトシンというホルモンの分泌量が上昇することから「愛情ホルモン」とも呼ばれる物質。「愛情形成」に重要な成分であり、良好な対人関係が築かれている時に放出され、「社会性」に関与するといわれている。
記事配信・制作協力/外食ドットビズ
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