リクルート、物価高で高まる節約志向の実態と外食での節約行動を調査

リクルートの外食市場に関する調査･研究機関｢ホットペッパーグルメ外食総研｣は、物価高で高まる節約志向の実態と外食での節約行動について消費者アンケート調査を実施した。
■最近の物価高で節約志向が高まった人は半数弱、40代以上の女性で顕著
　最近の物価高での節約意識を尋ねたところ、｢物価高の前から意識し、今はもっと意識している｣(32.7％)、｢物価高の前は意識していないが、今は意識している｣(16.7％)のいずれかを選択した｢最近の物価高で節約志向が高まった人･計｣は、49.4％と、都市圏生活者の半数近くで節約志向が高まっていることがわかった。性年代別では、｢最近の物価高で節約志向が高まった人｣は40代以上の女性では半数を超え、その割合が最も高いのは50代女性(計 52.9％)であった。逆に、30代男性では割合が最も低かった(計46.7％)。
■節約を意識している出費は、｢光熱･水道費｣｢外食の費用｣｢内食の費用｣等
　現在、特に節約を意識している出費を尋ねた結果、1位は｢光熱･水道費｣(48.9％)で、2位｢外食の費用｣(40.4％)、3位｢内食の費用(自炊の食材等の費用)｣(39.0％)が続いた。ただし、｢外食｣｢中食｣｢内食｣のいずれかの費用を挙げた｢食費･計｣は62.9％で、物価高が食産業に大きな影響を与えていることがわかる。性年代別では、50･60代男女は｢光熱･水道費｣での節約志向が高い。｢内食の費用｣の節約志向は、30～50代女性で高い一方、40代以上の男性は低い。日常的に料理をするかどうかによる差が大きいとも考えられる。
■外食の節約対象は、｢夕食｣が最多、20･30代と50代女性では｢昼食｣｢喫茶｣も対象
　現在、特に節約を意識している出費で｢外食｣と回答した人に、具体的な節約対象を尋ねた。節約を実行している食事の種別では｢夕食｣(79.3％)が最も割合が高く、次いで｢昼食｣(56.9％)、3番目に｢喫茶｣(36.5％)が続き、僅差の4番目は｢飲酒｣(36.3％)であった。性年代別では、女性は同年代の男性に比べ｢昼食｣｢喫茶｣で節約する人の割合が高いが、特に女性の20･30代と50代の割合が高い。一方、｢飲酒｣で節約する人の割合は、50･60代の男性が高い。また、20･30代男性と20代女性では｢朝食｣で節約する割合が他の性年代より高かった。
■外食での節約方法は、｢回数｣を減らす83.2％、20代男女は｢単価｣で節約の傾向も
　同じく｢外食｣と回答した人に、具体的な節約方法を尋ねた。外食の｢回数｣を減らす人が83.2％と、｢単価｣や｢(注文の)数量｣を減らす人よりも割合が高かった。性年代別では、30･40代男性は、｢回数｣で節約する人の割合が低く、20代男女は｢単価｣で節約する人の割合が他の性年代よりも高かった。
■実施した節約方法TOP3は、｢クーポン｣｢支払いでポイント取得｣｢予約でポイント取得｣
　実施したことがある外食時の節約方法について尋ねた。1位は｢インターネットやアプリ、フリーペーパーからクーポンを入手し利用｣で57.2％、2位は「スマホやカードで支払ってポイントをためる、使う」で54.9％、3 位は｢インターネット予約でポイントをためる、使う｣で41.0％。性年代別では、20～40代女性で｢インターネットやアプリ、フリーペーパーからクーポンを入手し利用｣｢スマホやカードで支払ってポイントをためる、使う｣の割合が高く、さらに20･30代女性で｢インターネット予約でポイントをためる、使う｣も割合が高く、女性の若年層で多様な節約方法が積極的に活用されていることがわかった。
■今後も実施したい節約方法のトップは｢スマホやカードで支払ってポイントをためる、使う｣
　今後も実施したい外食時の節約方法について尋ねた。1位は｢スマホやカードで支払ってポイントをためる、使う｣で 50.4％、2位は｢インターネットやアプリ、フリーペーパーからクーポンを入手し利用｣で50.0％、3位は｢インターネット予約でポイントをためる、使う｣で35.5％と、TOP３は1位と2位が入れ替わっているが、実施したことのある節約方法と同じ項目が並んだ。性年代別では、30代女性でTOP３の項目すべてにおいて今後の実施意向が高いうえに、｢飲食店の公式アプリ、メルマガなどに登録し、割引サービスを利用｣｢インターネット予約、スマホやカードの支払い以外でポイントをためる、使う｣の回答割合も高い。30 代を中心に女性は男性に比べ、より積極的に節約術を活用する意向が高いことがわかる。

【調査概要】
調査方法：インターネット調査
調査対象：首都圏、関西圏、東海圏に住む20～69歳の男女(マクロミル登録モニター)
調査時期：1月4日～12日
有効回答数：9,680件

記事配信・制作協力／外食ドットビズ