Kitchen by OVER QUALITYやOVER QUALITY EXTREMEなど、幾つかのスピンオフを生み出したサッポロビールの異色コンテンツ、SAPPORO OVER QUALITY。その本家本元が久しぶりにカムバック! 大絶景の中に相変わらずのビッグセットを持ち込み、まだ誰も体験したことのない最ッッッ高の乾杯に挑みます。そんな本編第12弾は、鹿児島県内では2番めの南端に位置する離島、沖永良部島から。恐ろしいほどに美しい珊瑚の海を見下ろす岬にて、その圧倒的な自然美に抱かれながらのスーパーグラマラスな1杯をお届けします。
鹿児島本土より何倍も沖縄寄りな鹿児島県の離島、沖永良部島。観光地化の波も少なく、手付かずの大自然と昔ながらな島の風情が残る今回のこの撮影スポットに、東京からの直行便は未就航。鹿児島空港にてプロペラ機に乗り換え、早朝の羽田集合から5時間強の時間を要して到着。果たしてどんな旅が始まるのか。
到着後、息つく間もなく荷物の選別。持ち出すセットを必要最低限かつグラマラスなギアだけに絞り、出発の準備を整える。目指す岬は、この近くにあるシークレットビーチから遠く望むことができるとか。とりあえず一旦その姿を拝みに、島民でも知る人ぞ知る秘密の砂浜に足を向ける。
そこで待っていたのは、海外高級リゾート顔負けの極上ビーチ。思わず任務を忘れてひと息つくと、不意に朝食もまだだったことを思い出す。少し遅いが、ここでパパっと済ませよう。メニューはポッカサッポロ『たっぷりコーンの贅沢ポタージュ』。レトルトの域を超えた超本格的な味わいに舌鼓を打つ。
腹の虫も黙ったところで、改めて今回の目的地を確認。望遠鏡を片手に見るその先に、険しく切り立った岩盤を従える岬が見えた。先はまだまだ長い。しかしこれから攻略する困難の数々を思い描いて、逆にテンションを上げる好き者のクルーたち。これでもう少し晴れてくれれば……。
美しい砂浜から歩みを進めると、今度は熱帯雨林さながらのジャングル地帯に突入。季節は9月後半。厳しく湿った南国の残暑がクルーを襲う。吹き出す汗、溢れん荷物、延々と続くワイルドロード。久々に来ましたね、OVER QUALITY本編お約束の修行な感じ。とにかく今は、無言でヤリきるしかないのだ。
ジャングルに苦しめられる道中、道端にバナナの木を発見。聞くところによればこれは、地元の方々が栽培する島の特別品種、島バナナ。その極めて少ない収穫量から、本土で出回ることはまずないというレアものだ。物珍しげに見ていると、通り掛かった持ち主の方が収穫済みのひと房をわけてくれた。あ、ありがとうございます!
そうこうする内、今回の撮影舞台となる岬に到着。しかし空はここにきて、まさかの完全曇天模様に。天候の回復を祈りつつ、ダメ元でギアを運び込む。それにしても、このプロジェクトで使用するセットはやっぱり激重。残り少ないパワーを振り絞り、4人掛かりで一気に任務を遂行する。
クルーがギアを運び込む中、フォトグラファーチームはラストカットを狙う撮影地点を模索。いずれ出るはずの太陽と持ち込みセッティングの位置関係、水平線の見え方や海の青さなど、さまざまな要素を計算しながらベストな場所を見定める。その結果選んだのが、ひとつ隣りのこちらの岬。果たしてどんな画が切り取られるのか。
フォトグラファーからの指示でセッティングの正確な位置を決めたら、いよいよ設営。特大テントや専用テーブルなどをババっと広げ、スペシャルな空間を作り始める。と、その前に。まずは最終ゴールたる最高の乾杯のため、サッポロ生ビール黒ラベルを急速冷却。クーラーボックスに敷き詰めた氷の中に星のマークを漬けていく。
ビールの仕込みが終わったら、全員掛かりでOVER QUALITY本編用の三角テントを設営。幸い風は弱いから立てやすいものの、直径5m×高さ3mの特大テントは、やはりデカくてとにかく重い。久しぶりに目の当たりにするその巨大さに面食らうも、そこは昔とった杵柄、すぐに勘を取り戻し素早く作業を進める。
如何に久方ぶりの巨大テントとは言え、流石にクルーも百戦錬磨。腕は鈍っていなかった。速攻で立て終えて余裕の小休止。その間に、空が晴れることを祈りつつ、テントに吊るしたお裾分けの島バナナをパクリ。本州で食べられるバナナとは一線を画す、爽やかな酸味の強い味わいに驚愕。これめっちゃウマいっす!
晴れろ晴れろと願いながらその時を待っていると、一瞬、にわかに空が明るくなった。いてもたってもいられず、誰からともなく立ち上がり、全員で空に向かってさらに祈る。晴れろ曇天、出でよ太陽。そんなクルーの切なる想いが、徐々にお天道さまの気分を晴らしていく。待ちに待った最高の瞬間が目の前に!
島の安定しない天気に不安を抱きながら、一気に作り上げたビッグセット。久々に体感する本家SAPPORO OVER QUALITYの準備作業は、やっぱりボリューム多めの重労働! しかしその先に完成させた巨大テントは、改めて見ても超雄大、そして抜群にカッコイイ。そんなグラマラスなセッティングと、この見渡す限りの大絶景。念願の太陽も顔を覗かせ、いよいよすべての準備は整った。いざ、沖永良部島の青い空と完璧な珊瑚の海に、乾杯!
大絶景の中に力技で設営したスペシャルセッティングで、最高の乾杯を味わう本企画。そのハードな撮影に同行したサッポロビール社員の、生の声を書き起こす連載コラム。それがSAPPORO OVER QUALITY PEOPLE。秘島・沖永良部島にて社員M氏が体験した、リアルな現場感が語られる。
「久々のOVER QUALITY本編でしたが、改めて、このスケール感は超贅沢ですよね。目の前には美しい珊瑚の海。空が曇っていた時はそこまででもなかったですが、陽が射した時のあの青さには驚愕しました。さらにその先には、文字通りどこまでも続く水平線。これまでもさまざまな絶景を見てきましたが、ここまで壮大な水平線は初めて。OVER QUALITYシリーズの中でも間違いなくナンバーワンでしたね。それと最初に立ち寄ったシークレットビーチも、今回特に印象に残ったうちのひとつ。ジャングルみたいなスロープから一転、美しい白浜とコバルトブルーの海が一気に広がるあの光景は、恐らく一生忘れることはないんじゃないでしょうか。気温も湿度も高い島特有の気候には悩まされましたが、お陰で、最高のクオリティーの撮影ができたと思います」。