KATSURA JAKUTA すがりついて、とことんまで勝負するのも面白いかなと。最近はそう思いながらやっていますね。

02 OSAKA HOSHI


さんでー かみで
「ワンダフルボーイズ」、「天才バンド」のメンバーであり、ボーカル/ピアニスト/ソロシンガー、また作詞家/作家としての活動と多数の顔を持つアーティスト。作詞作曲した「君が誰かの彼女になりくさっても」は、全国的に高い支持を得て話題となる。


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大阪にいたからこそ培った
音楽性が自分の中にある。


前述でもある通り、ここ数年は大阪と東京を行き来しながら音楽活動をされていますが、そういう生活を送ることで見えてきたものはありますか。

SUNDAYカミデ 大阪は音楽シーンにおいても、大阪だけの時間が流れている感じがします。例えば、大阪の人は東京に行っても大阪弁が抜けないでしょ。他の地域の人は意外とすんなり標準語で話すようになるのに、大阪の人はいつまで経っても大阪弁(笑)。それが音楽でもいえるんですよ。大阪は“今はこれが流行っているから”ではなく、独自の感性でいいもの、かっこいいと思うものが生まれて育っている感じがします。もちろん、自分も大阪に長くいたからこそ培った音楽性が自分の核となっているし、関西特有の間(ま)の取り方や話し言葉も音楽に影響を及ぼしていると思います。

大阪特有の文化や風土が音楽にも影響があるということですね。

SUNDAYカミデ この前もワンダフルボーイズのレコーディングがあって。もともとシャレで僕が歌い始めたこともあって、歌がめちゃくちゃヘタクソやったんですよ。でも、ずっと続けてたら、最近はそこそこウマくなってきて(笑)。でも、そのレコーディングの時、レコーディングエンジニアの人に「なにちょっとウマなってんねん。しょーもない」って言われて(笑)。今はピッチを補正するなど、できるだけ音を外さないようできる時代に、「音を外した方がいいよ。おもろい」と平然と言ってのけるエンジニアがいるというのが大阪のよさ。そんなエピソード一つをとっても、大阪の風土を表しているように思えますね。

そういった大阪のよさも知りつつ、全国的に活動の幅を広げることで、目指すべき到達点とは?

SUNDAYカミデ 天才バンドで昨年メジャーデビューしたり、東京で活動したりと、かつて大阪にいた時とは違う世界が少しずつ分かってきたことで今感じるのは、大阪に存在しているゴールと、東京で目指すべきゴールは違うということ。かつてはバンド活動においても、Love sofaにおいても、今までは大阪だけで盛り上がったらいいと思っていたけど、今の時代は全国的に認められてないと大阪も盛り上がりませんからね。さっきも話した通り、大阪は独自のカルチャーや風土があるんで、そこで自分らしい世界を作り込めたらゴールだと思います。いろんな情報がタイムラインで入ってくる東京にいてると、それに常に反応してしまって、画一的な分かりやすい記号に音楽もなってしまうと感じるんです。けれど、大阪で培ったものは大阪にいても全国に広まらないから、それを全国に広めるのが東京という場所であり、活動でもあるので。いわば、それが東京でのゴールなのかもしれません。それは自分だけのことではなく、自分の周りにいる人たちをたくさんの人に知ってもらうという意味もあって。大阪で作り上げたものや人を全国的に広めるという責任も、今は勝手に背負ってます(笑)。

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ミュージシャンでもDJでもトレーナーでも仕事は何でもいい。
ただ、“SUNDAYカミデ”として職を持ちたい。


ワンダフルボーイズや天才バンドの活動のほか、Love sofaのオーガナイザー、DJ、Ustreamで毎週月曜に発信する「月曜プリマ」など、いくつもの顔がカミデさんにはありますが、最初からマルチに活動をしていこうと思っていたんですか。

SUNDAYカミデ いやいや。例えば、Love sofaを例にした場合、最初は自分たちが作りたいイベントがあっても、それを担うためのピースが集まらなかったので、足りてないところを自分で挑戦して埋めていった結果が今の活動に繋がっていったという感じです。お客さんにいいもんを見せたいと思った時に、「こんな音楽をかけてくれるDJがほしいなあ」「こんなバンドがいてくれたらなあ」とか、思っても、それをイチから探すのは大変やし、それなら自分でやった方が早いやん!と思った結果なんです。真剣にやれば、人はそこそこできるようになるから(笑)。

しかし、いろんな活動が、今ではSUNDAYカミデさんのキャラクターが活かされて、それぞれ個性を放っている感じがします。

SUNDAYカミデ 僕はこれといって突出したものがないんで(笑)。謙遜じゃなく、本当にそう思ってますよ。だから、いろんなことをバランスよく、やれているのが一番しっくりきてる。トレーニングジムのインストラクターのアルバイトも今では13年目になるんですが、僕にとってはバンドもアルバイトもイベントも、活動の比重は自分の中では基本的にはどれも並列なんですよ。今はバンド活動が好調なので、「うまくいっているものだけをやればいいいじゃないですか」と言われることも多々ありますが、急に何か一つだけやり出すというのは多分一生できないと思いますね。

普通は抜きん出たものがあれば、それで勝負しようとしますが、そうしないところはカミデさんらしいですね。

SUNDAYカミデ 僕は自分の中で、1回始めたらやめないというルールを設けているんですよ。かっこ悪くても粘って粘って、誰にどう見られても、とりあえずやり続けることを大事にしたいんです。今ね、僕はワンダフルボーイズで本気でメジャーデビューをしたいんですよ。バンドであれば、30歳前にメジャーデビューするのが普通なのに、あえて38歳になった今もそれを懇願するという(笑)。「メジャーデビューしたいです!」と恥ずかしげもなく言える、そんな自分が好きです。年齢を重ねて物わかりがよくなることはもちろんかっこいいけど、すがりついて、とことんまで勝負するのも面白いかなと思いながらやっていますね。

なるほど。今後もますます精力的に音楽活動を展開していくということですね。

SUNDAYカミデ もちろん音楽活動は続けていきます。でも、本当のことをいえば、音楽で食べていこうとは、まだちゃんと思えていないかも。職種でいえば、音楽でもラジオでも、トレーナーでも全然いいというか。ただ、“SUNDAYカミデ”として職を持ちたい。その思いだけはあるんですよ。

梅田シャングリラ

〒531-0075 大阪市北区大淀南1-1-14
TEL:06-6343-8601
http://www.shan-gri-la.jp/

2005年8月のオープン以来、音楽シーンをリードし、多彩なアーティストを輩出してきた関西屈指のライブハウス。国内外を問わず、メジャーからインディーズまで様々なジャンルのアーティストが出演し、特に若手バンドにとっては登竜門的なライブハウスとなっている。シャンデリアが輝くステージは客席と距離が近いこともあり、アーティストと観客との一体感はここならでは。

【取材協力】

COCORO(ココロ)

大阪府大阪市中央区東心斎橋1-17-17 三陽ビル 1F
TEL:06-6241-8812

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《 今は音楽活動において、一切カッコつける意味がなくなった。