TONARI RYUMA 棋士は勝つことが一番の癒し。モチベーションを高めるには、勝つために頑張るしかないんです。

01 OSAKA HOSHI


となり りゅうま
1990年1月17日生まれ、宮崎県宮崎市出身。
谷川浩司九段の唯一の弟子であり、2013年に史上初めて奨励会員として新人王戦優勝。2016年に四段昇段を決め、同年4月、プロ棋士デビュー。


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負けた気持ちを癒すには、結局は勝つしかない。


一般の人からすると棋士の世界は見当もつかいないところが多々あります。例えば負けた時の気持ちの切り替えはどうされているのですか。

都成 僕自身は気持ちの切り替えをするのが正直下手なので、いろいろ考えてしまって、なかなか眠りにつけないんですよ(笑) そんな時はお酒を飲んで眠りにつく、というのが負けた時の過ごし方です。でも、結局は負けた時の気持ちを癒すには勝つしかないんですよ。プロは勝つことが一番の癒しにもなり、モチベーションを高めるきっかけにもなるので、勝つためには頑張るしかないんです。

例えば、対局前後にすることなどはありますか。また、普段の日はどうやって過ごされているんでしょうか。

都成 対局の日の朝はテンションの上がる曲を聴いて、気分を高めるようにしています。また、持ち物の験担ぎをしますね。勝った時に使っていた扇子はそのまま使い続けるようにしています。また、普段の日は家で過ごすことが多いですね。マンガを読むのはいい気分転換になるので、『キングダム』や『リクドウ』などをよく読みますね。将棋の世界を描いた『3月のライオン』は、コミック全巻持っていますよ(笑)

高校から大阪に住まわれていますが、都成さんにとっての大阪はどんな存在ですか?

都成 通天閣の辺りは将棋の町だと実感しますし、町を歩けば縁台将棋をみかけることもよくある。今も人々の生活に将棋の文化が根付いている町だと思いますね。そして、大阪の人はあったかいんですよ。知らないおっちゃんに「よう頑張ってんな!」と声をかけてもらえることもたくさんあって、つくづく人の温かみが感じられる町だと思っています。今では宮崎と大阪と2つ地元があるようで、大阪のみなさんの応援は本当にありがたいと思っています。

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自分にとって誇れるものは将棋だけ。
人生の中心であり、それがすべて。


奨励会員と共にリラックスしながら食事をすることも多い。

集中力を高めるために心がけていることは?

都成 正直言うと、奨励会時代はそれほど長い対局はなかったので、プロになってそういった勝負に直面しており、改めて集中力を持続する難しさを痛感しています。どうやって集中力を高めて、いい試合をするかがこれからの課題だとは感じています。

今後の抱負と課題は?

都成 技術面に関しては足りてない部分がたくさんあるので、今後はもっと勉強して高めていかなければなりません。また、自分の武器があるとすれば、他の人と比べて自由な発想ができるという点は、どんなに強い方にも負けないと自負しています。自分の得意戦法を確立されている方は、とかく変わった戦法を取り入れることには抵抗があるという方もいらっしゃいます。ですが、僕自身はそれらの戦法に対して、「面白そうだな」という興味の方が強く、どちらかといえば積極的に取り入れています。見た目は変わっているけれど、いけるんじゃないかと考えて指すのが好きなので、そういった柔軟性のある部分は今後も伸ばしていきたいですね。

これからの関西の将棋を背負う棋士として、まずはどうしていきたいですか。

都成 今は東京がタイトルを独占しているので、やはり関西に持ってくるのが目標です。各自がそれを目指して切磋琢磨していかなければならないし、私自身もみなさんに追随できるよう頑張りたいと思います。そして、今は将棋界がマンガや映画で取り上げられるなど、数々のメディアに注目されているので、普及する好機として、誰もが入りやすい場所になるように努めていきたいですね。

最後に都成さんにとっての将棋とは何なのでしょう。

都成 私にとって誇れるものといえば将棋しかありません。それを仕事にできていることは幸せです。大げさではなく、人生の中心。それが私にとっての将棋です。

関西将棋会館

〒553-0003 大阪市福島区福島6-3-11
TEL:06-6451-7272(総務渉外部・普及部)、
06-6451-0220(道場)
道場 10:00~20:30
事務所 月~金曜9:30~17:30、土曜9:30~15:30
販売 12:00〜17:00(火・木曜は休み)

http://www.shogi.or.jp/kansai/

大阪市福島区にある日本将棋連盟の会館。棋士の対局に使われるだけでなく、一般の人も利用できる。2階には一般の人が指せる道場があり、タイトル戦の時などは大盤解説会も行われており、プロの鋭い解説を聞きながら対局を楽しむことができる。また、将棋教室も随時解説され、プロが指導してくれるというチャンスも。

【取材協力】

炭焼居酒屋 もりを

大阪府大阪市福島区福島7-11-51 福ろうじ
TEL:06-6452-7755

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《 高校生になってようやく、自分はプロを目指す戦いをしているんだ
という自覚が芽生えた。