KATSURA JAKUTA 人生を経るごとに、落語は深みも暑さもましていくもの。自分の人生が深まるにつれ、味わいのある落語を披露していきたい。

01 OSAKA HOSHI


かつら じゃくた
1977年2月26日生まれ、奈良県五條市出身。2002年5月に桂雀三郎に入門。趣味は音楽鑑賞、読書。


Page2
line

舞台は生もの。
それが難しいし、楽しいんです。


大阪と東京、落語の環境はかなり違うと感じますか。

雀太 最近はSNSが発達してきたこともあって、落語家同士の東西交流は盛んなんですよ。だから、東京でも高座に上がらせてもらう機会も増えましたが、もともと大阪と東京とは落語の発祥が違うこともあってか、お客さんの聞く姿勢も若干違う気がします。大阪のお客さんは「俺の方がおもろいで」という姿勢で挑んでくるから、なかなか手強い。でも、なかなか笑ってくれないお客さんに笑ってもらえると、これが本当にうれしいんです。

そこが大阪で落語をする面白みでもあると?

雀太 お客さんの反応が聞こえない時もあるんですよ。自分のことで精一杯で、反応を聞いている余裕がないというか。お客さんにはバレてないとは思いますが、自分の中ではエラいことになってますね(笑)。お客さんの反応に対してネガティブに反応してもあかんし、逆に調子に乗ってもあかん。現実を受け入れることが大事なんです。舞台は生ものなんで、それが難しいし、楽しいんです。

image2
line

人生を経るごとに、落語にも
深みと厚みと味わいをのっけていきたい。


高座に上がる際に心がけていることはありますか。

雀太 世阿弥の言葉に「離見の見」というのがあります。“自分が今やっていることを客観的に見て、今自分がどんなことをしているかを気付いていなさいよ”というような教えなんですが、その境地に達することが当面の目標。ほどよい緊張感とリラックス感がいいバランスで自分の中にある時が、一番いいパフォーマンスができると思うんですよ。今はまだ、いろんなことに反応してしまうし、そこにはまだまだ達してないですね(笑)。

雀太さんにとって落語とは? そして、今後目指していきたい落語とは何ですか?

雀太 しいていえば、「愛」ですかね。と、中島らもさんが言ってたんですよ(笑)。「そういう質問があったら、愛と答えてます」と。それは冗談として、古典落語は先輩方から受け継がれてきたものを後世に伝えていくものなので、結局話すセリフはほとんど変わらないんですよ。入門して1年目で覚えたネタが、15年経ってセリフが変わることはありません。ただ、15年も経ちますと、演者の人生も変わっていきますので、いろんな経験も培われます。そこを経て経験をのっけて披露することができるので、言い方とか気持ちの入れ方で、それは大きく変わるはずです。自分の経験したこと、思っていることをうまくのっけて、自分の人生が深まるにつれ、1年目で覚えた話にも深みと厚みと味わいをのっけていけたらいいかなと思っています。

天満天神繁昌亭

〒530-0041 大阪市北区天神橋2-1-34
TEL:06-6352-4874
(午前11時~午後7時30分:おかけ間違いにご注意下さい)
FAX:06-6352-5874
http://www.hanjotei.jp/

関西では戦後60年ぶりに復活を遂げた上方落語専門の寄席小屋。2006年9月以来、多くの人に愛され、今では大阪の名所として、連日賑わいをみせている。昼席は週替わり、夜席は日替わりでベテランから若手までが登場し、バラエティに富んだ落語を披露。特に夜席は独演会や一門会など、独自の企画性に富んだ落語会が開催されることが多く、見応え、聞き応えも満点だ。

【取材協力】

鶏魂鳥福

大阪市北区池田町6-3
TEL:06-6351-3147

  • 1
  • 2
PREV

《 自分が本当にやれるかどうか考えるより先に、「やってみたい!」という思いが勝った。